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『ザ・ネゴシエーション』『T34~レジェンド・オブ・ウォー』『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』『ロスト・イン・ラ・マンチャ』

cinema
12 /22 2020
『ザ・ネゴシエーション』監督:イ・ジョンソク (2018)
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私は見ていないのですが、今話題の「愛の不時着」の二人が主演のサスペンス映画。韓国映画らしく退屈しません。
ソウル市警危機交渉班の警部補ハ・チェユンは、事件現場で犯人との交渉中に人質と犯人の両方を死なせてしまう。事件から10日後、責任を感じ辞表を提出しようとするチェユンのもとに応援要請が入る。タイのバンコクで、ミン・テグと名乗る男が危機交渉班のチーム長と韓国人記者を拉致し、交渉相手としてチェユンを指名したのだ。男は外事課が以前から追っていた国際犯罪組織の武器売買業者のリーダーだった。拉致の動機も要求も不明で、交渉の糸口をつかめず焦りを募らせていくチェユン。特殊部隊突入までのタイムリミットがあと14時間に迫る中、前回の事件のトラウマに苛まれながらも、今度こそ人質の命を救うべく奔走するが……。

面白いですよ。とっても面白いんですけど、ラスト、あれ?ヒョンビン、正義の味方だったっけ?と誤解してしそうになる終わり方。あくまでも武器売買組織のリーダーで悪役なんですけど、もっと悪い奴らがその上にいて、権力を握っているので、なんとなく心情的に共感しそうになる。「権力者=悪者」の構図はもはや韓国映画のお約束です。


『T34~レジェンド・オブ・ウォー』監督:アレクセイ・シドロフ (2018)
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ロシア製戦争アクション。
騙されました。制作ニキータ・ミハルコフで、wowowの中でも単館系の作品を扱う「W座からの招待状」という枠。これは絶対ただの戦争映画じゃなくて、きっと旧ソ連のタルコフスキーとか、それこそニキータ・ミハルコフなどの格調高い系戦争映画かな?と誤解しました。でも戦車が出てくるなら戦車好きな夫も一緒に見られるし……と思って見たら、いやはや完全にロシア製「特攻野郎Aチーム」でした!
あまりのバカバカしさに大笑いしました。そういう意味では面白かったです(笑)
一番新鮮だったのは、戦車って装甲板に弾がかすったり当たると中はこうなるんだ?という意外性。ものすごい振動と音でみんな耳を押さえて悶絶するんです。ドイツ製戦車とソ連製戦車の対決で、お互いの弾がやたらスローモーションで飛び交うのもマンガチック。戦車って正面には強くて、側面は弱いんですね。戦車オタクの夫は大受けしてました。
しかしなぜニキータ・ミハルコフ?これ絶対海外に売るために巨匠の名前借りただけなんじゃない?

映画内容以外で面白かったのは映画の後のコメントで、いつもならすました顔で真面目に批評してる小山薫堂×信濃八太郎の2人が、盛り上がっちゃって完全に男子ノリなこと。なんやかやいって男の人はこういう映画が好きですね(笑)


『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』監督:テリー・ギリアム(2018)
Don Quijote

テリー・ギリアムは「バンデットQ」からこっち、公開作品は「ゼロの未来」以外全部見ています。
ですから20年かかったという因縁付きのこの作品、速攻映画館に行って見てもおかしくないはずが、今頃wowowの録画でようやく見ました。かっては誰とも似ていないテリー・ギリアム作品にゾクゾクさせられたものですが、こちらも歳をとり予定調和の作品に心安らぐ今日この頃。そもそもドン・キホーテなんてお爺さんの話より、若いイケメン見た方が健康にもいいし(笑)
な〜んて、すっかりおばちゃんモードで期待せず見始めましたが、前言撤回!
面白いです!!!

ドン・キホーテ役はあの「天才作家の妻 40年目の真実」のジョナサン・プライス。
彼もいい味出してますが、なんと言ってもこの映画の成功はアダム・ドライバー!
CM監督がスペインの田舎でCMを撮っている。10年前、同じ地で自分が撮った学生映画「ドン・キホーテを殺した男」に導かれて、かっての主演に選んだ靴職人の老人と再会。彼は自分が本物のドン・キホーテと思い込んでおり、アダムはサンチョ・パンサと思い込まれ、老人の狂気の旅に巻き込まれる。学生映画でドゥルシネア姫役を演じた田舎娘アンジェリカはこの映画のせいで女優になりたいと都会に出て、現在はサディストのロシア人ビジネスマンの愛人になっている。
ボスの妻と不倫している軽薄でやる気のないCM監督が、狂気の老人と出会い、若い頃の情熱を取り戻していき、純粋な気持ちでドゥルシネア姫を現在の境遇から救い出したいと思い、ついには老人からドン・キホーテとして後継を引き継ぐ。簡単に言ってしまうと、こんなあらすじですが、そこはテリー・ギリアムですから、いろいろめまいのする場面も多く、それでも最後に不思議な感動に導かれます。
移民の人たちの不法キャンプ地?みたいな場所とか、聖なんとか週間で中世のコスプレした人々が入り乱れるのも幻想的。大金持ちのロシア人ビジネスマンが城借り切ってのパーティも目眩のする怪しさ。
目にも楽しい幻想的な画面ですが、その中で老人の狂気がだんだん純粋さに見えてきて、歪んで見えているのは実は現実の方で、そんな現実の中で老人の純粋さに心を打たれていくアダム・ドライバーーがとってもいいんです♪主演はジョニデ予定だったといいますが、私はアダム・ドライバーで良かったと思います。
あ〜楽しかった。テリー・ギリアムっていくつだっけ?1940年生まれということはもう80才!これは2年前の映画ですが、この年になってもオリジナリティ溢れつつも、純粋さが心に残る映画を撮れるなんてステキです❤️


『ロスト・イン・ラ・マンチャ』監督:キース・フルトン ルイス・ペペ(2001)
La Mancha
見る順番が逆になりましたが、メイキングドキュメンタリー『ロスト・イン・ラ・マンチャ』も見ました。テリー・ギリアムが長年の夢だったドン・キホーテの物語は2000年ジョニー・デップ主演でついに撮影が開始された。
ドン・キホーテはフランスの名優ジャン・ロシュフォール。フランス人である彼は7ヶ月の特訓で英語のセリフもマスター。高齢でイメージ通りで、馬にも乗れ、気品漂う彼は確かにドン・キホーテのイメージにドンピシャです。長年かかって理想のドン・キホーテを発見したと監督がいうのもよく分かります。
いろいろ準備段階で問題はあるものの、撮影が開始されれば問題は解決され動き出すのが映画撮影というものらしいのですが、この映画に関しては”ドン・キホーテの呪い”というセリフがしばしば出てくるように、不運としかいいようのない様相を見せます。
撮影場所の上空を轟音で飛ぶNATO軍の戦闘機。
乾ききった大地のはずが急に黒雲に襲われたかと思ったら、なんと洪水!機材も破損!
ええ〜!?どうなってるの?と思うまもなく、主演ロシュフォールが体調を崩しパリへ戻って病院で検査。検査結果がなかなか出ず、その間保険会社との予算をめぐる頭の痛い交渉。相次ぐ不運にみんなの情熱も低下。監督にとってはこれが一番辛いでしょうね。
それからこの映画で目を引くのはジョニー・デップの若さ。私は『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(2018)を見て、つい今のジョニデを思い浮かべてしまい、アダム・ドライバーでよかったんじゃない?と思ってしまったのですが、この若いジョニデを見ると、う〜んこれはこれで見たかったなぁと素直に思いました。
この2001年版ではジョニデは同じくCM監督ですが17世期にタイムスリップする話だったようです。そうなると確かに予算が莫大になりそう。だから今回は現代の物語にしたのかな?モスリム移民の部落や、ロシア人ビジネスマンなど今の時代を取り込んでいて、それはそれでとても面白かったですが。
見ていて映画制作って本当に多くの人間が関わるし、お金も関わるし、まあ大変だなぁ〜ということ。
だんだん追い詰められてきてもテリー・ギリアムは割と表情が変わらないタイプで、怒鳴ったり八つ当たりしたりせず、最初助監を切る話が出たときは、彼を下ろすなら自分も降りるといい、最後に最終保証人に金銭的負担が出ないか心配したりと、仲間を守ろうとする姿勢も印象的でした。
映画監督に性格の良さなんて全く求めませんが、自分が好きな監督が意外と性格の良かったりするのはちょっと嬉しい発見。
そういえば今年見た「三島由紀夫VS東大全共闘」も三島由紀夫の性格の良さが意外すぎてびっくりしました(笑)

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ブログのこと(「肺がん検診5年目」に関して)

disease(闘病記)
12 /14 2020
このブログについてですが、新しい記事をアップしてしばらくは毎日管理画面を開きます。前回の記事「肺がん検診5年目」をアップし、翌日ブログの管理画面を開けると「ジャンル=映画 1位、サブジャンル=レビュー 1位」とありました。いつもは「レビュー」のジャンルでおそらく100位前後。このレイアウトデザインになってからアクセス解析が出ないので、アクセス数が分かりません。以前のデザインの時には1日多い時で100アクセスくらい、少ない時で2〜30ほどだったと思うのですが、その多くはGooglebotで、実際見てくれてる人数は5〜6人ではないかな?と予想してました。アクセス数と順位の関係は、アクセス数が少なくても妙に順位が高い時もあるし、反対の時もありましたが、今回1位の日に何アクセスあったのか?好奇心からわざわざアクセス解析を設置してみました。すると12月2日は557アクセスでした。(私の設置の仕方が悪いのか?3回もログインしないとアクセス解析のページにたどり着けないので、めんどうだからもう見ません)
しかし・・・このブログジャンルは「映画レビュー」。「肺がん記事」で1位というのは少々複雑な気分です。ユニークアクセス(常連さん以外)が80%超えてたこともあり、勝手に状況を想像してみました。

今年の春頃はコロナで健康診断を控えた人が多かった…その後コロナの緊張感が薄れ、夏の暑さも治った9、10月ごろの検診等で肺がんが発見された人たちが「肺がん」で検索して体験者のブログを探しているのでは?
まさに5年前の私です!
私は健康診断では異常なしで、その後の偶然の事故から発見に至りました。びっくりしたものの、「肺がん!=即入院」とはならず、検査して結果を待ち、また次の検査まで1〜2週間待たされる。その間、とりあえずネットで肺がんの情報を集めようとしました。すると5年前はうるさいくらいどこぞの免疫クリニックのCMサイトが出てきたものです。読んでみるとイメージだけの内容で、末期の肺がんが治る根拠がどこにあるのか?いくら探しても見つからずにイライラさせられただけでしたが、ちょうどその頃マスコミもガン患者を食い物にしている免疫クリニックの問題を取り上げ、そういうクリニックに大金を払ってしまう人が大勢いることを知りました。しかし同時に、オプジーボや新しい治療法のニュースが多く流れたこの5年間は、まさに肺がん治療の発展期だったと思います。ちょうどそういう時期に肺がんなったのは心強い面もあり、多すぎる情報に振り回されもしました。

結局、肺がん治療で検索しても標準治療は同じことが書いてあるだけなので、自然に同じ病を戦っている方々のブログに関心がいきました。
男性の記事はデータや写真を乗せた記録的なものが多く、女性の記事は感情中心のものが多いと感じましたが、私も女性なので女性の記事を中心に読みました。すると感情が揺さぶられてしまい、自分のことでは一度も泣きませんでしたが、人のブログを読んでずいぶん泣きました。
私自身のブログは自分の気持ちを落ち着かせる目的で、その前から始めていた映画感想ブログに「闘病記」を付け足しただけなので、医学情報としての検証もありませんし、読んだ方のお役に立てる内容ではないと思います。でも無事5年目を迎えられたことが、少しでも励ましになれば幸いです。
例え転移が見つかっても、現在進行形でガンの治療法が進化しているため、選択肢はいろいろあります。例え寛解にならなくても、ガンは糖尿病や高血圧のように持病として共存できる病気になりつつあると言われています。
また肺がんの場合ステージが低いと手術適応になりますが、(私は知らなかったのですが)手術以外にも「放射線」という選択肢もあります。(こちらのブログが肺がんの放射線治療に詳しいです→「簡素に暮らす 時々 肺がん」

私のブログにお立ち寄りくださった方々が、どうか納得のいく治療で、健やかな日々を取り戻せますように!陰ながらお祈りしています。
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肺がん検診5年目

disease(闘病記)
12 /02 2020
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肺がんの手術をしてから、まる5年が過ぎました。11月最後の日、1年ぶりの検診に行ってきました。
同じ千葉でも内陸にある柏市はいつも秋の検診の時に、紅葉がきれいだなぁと感じていたのですが、今年はがんセンター中庭の桜の葉はすっかり枯れて散っていました。もみじも一部が枯れて茶色になっており、今年の首都圏の紅葉はあまり期待できないようです。
CTの前に血液検査があるので予約時間より早めに行きましたが、びっくりするほど血液検査の人が多く、検査室前のイスの後ろにあるエレベーターホールまで折りたたみイスがズラ〜と並べられ、廊下にも人が溢れています。とりあえず受付だけ済ませ、受付の人に断ってから、先にCTに行きました。
ここでも待合室はいっぱいでしたが、20分ほどで呼ばれました。予約表にはただ「CT」と書いてあったので、単純CTだと思っていたら、いつもの造影CTでした。がんセンターのCTは通常の1/10程度の低線量なため、映像をはっきり写すためだそうです。造影剤と放射線どっちが体に悪いのか?
今回はしつこいくらい「気持ち悪くないか?」と聞かれることもなく、ちびった感にも驚かず、上半身全体にしてはあっという間に終わりました。
続いて血液検査に戻り受付に声をかけると、まさにドンピシャに私の番。すごいタイミングの良さに「まあ、ちょうどいいタイミング!」と笑われました。
この病院は初めて行った時から、驚くほどの人数をちゃっちゃとさばく検査の手際の良さには感心しています。

最後に診察ですが、この日も呼吸器科の待合室は大勢の人。おまけに血液検査の結果に1時間はかかるので、少なくとも1時間は呼ばれることはないと言われ売店にいきました。朝食抜きだったので、ビスケットとコーヒーを買って庭へ。朝は手袋が欲しいほど寒かったのですが、11時頃にはポカポカ陽気。庭をのんびりお散歩しながら、ベンチでコーヒーを飲みながら持ってきた文庫本を読み、1時間後診察室へ。どうせここからまだまだ待たされると思いきや、すぐに呼ばれました。
1年ぶり5年目の検診という節目の時で、朝には緊張していたのですが、なんだか待ってる間に緊張感もなくなり、ボ〜と座ったら「異常なしです。5年目ですね」と言われ、初めてイケメン先生の顔を見ると、巨大なマスクでせっかくのイケメンが見えない(笑)
「そうですか。よかった〜」と笑って、続いてあれ?この病院ともこれでお別れなのかな?と思い、「本当にありがとうございました」と挨拶したら、「では1年後、その時は造影剤のない普通のCTでいいですよ」と言われ、あっ、がんセンターとの縁は切れないのね…と気がつきました。
そうよね、5年目って言ってもガンという病気の性格上、確実に治ったとか分からないんだもんね。
でも帰り道、徐々にほっとした気持ちに。家族にラインすると子供は私以上に喜んでいたので、それなりに心配させていたのかもしれません。

私の肺がんは2割ほど極悪なものがあったと前主治医の先生に言われました。ガンというのは全て同じ種類の細胞ではなく、いろんなタイプが混在しているそうです。極悪な奴は転移も早く、転移するとしたら2年以内が多いそうで、ではそれさえクリアすればすっかり安心かというと、そういうものでもないらしいです。
体のどこかに潜んでいたのんびりタイプが5年以上経ってから再発する可能性もゼロではないそうで、(肺がんでは多くないものの)10年目に再発するガンもあるとか。てな話を思い出し、ガンの年季奉公は長いと思いつつ普通に暮らしていこうと思います。
人間いつ何時、事故に会ったり、他の病気になるかもしれず、ましてや今はコロナという感染症が世界中を席巻しています。昔から一病息災といいますし、こうなると私にとって肺がん=一病は自分のバロメーターのような、さらにいえば「お守り的存在」になっているのかも?と思うことさえあります。
タバコも吸わないのに悪性度の高い肺がんになったということは、自分の健康を過信できないということですから、異変を感じたら早めに医者に行くとか、お酒が好きでも、そうガバガバ飲んだくれちゃまずいとか。まあ、お守りと言ってもその程度なんですけどね。

ところで今回、イケメン先生に「CTではなく、血液一滴で10種類以上のガンが発見できる検査にしてくれ」とお願いしたのですが、それはまだ治験段階だそうです。ではその治験を受けられるか?と聞きましたら、あっさり断られました。
なんで?どういう基準で治験の患者を選んでいるのか?と前主治医なら突っ込んで聞くところですが、ほら、私って若い人には本当に気を使っちゃうんですね。イケメン先生にはなんだか遠慮しちゃって聞きたいことが聞けない訳。だからあっさり引き下がりました。
それと、今年は健康診断をサボっちゃったので、ついでにCTで何か異常はなかったか?とか、血液検査で他の病気のサインはなかったか?とかいろいろ聞いたら、「これはあくまで肺がんのことしか診てないから健診はちゃんと行ってください」と怒られました。でも一応チェックしてくれ、コレステロールが高い以外問題なしと言われました。コレステロールは遺伝性なのか、私も姉も善玉が正常値を超えて常に高いんです。姉は私以上にお酒好きで70歳近いながらも現役で働いていて、その理由は仕事を辞めたら朝から飲んじゃうから、というもの。でも本人はアル中ではないと胸を張っています。
共通するのは食いしん坊でお酒好きなことぐらいですが、コレステロールが高いのは常に共通してます。ただ悪玉は正常値で善玉だけ高いのは何故なのかは謎です。
しかし帰り道、もらった血液検査の表を見ると、やはり白血球が正常値をやや下回っています。これは家族でも私だけで、白血球内の分布は問題ないのですが、総数が低いということはリンパ球も少ないということなのでガン細胞を見落としやすいのでは?とか、コロナの昨今、感染症に対する免疫力とかも気になりました。
先ほど、健康診断をサボったと書きましたが、これは今年の夏の暑さ(誕生日が真夏のため、暑い最中に健診の通知が来る)と、コロナが不安で病院に行きたくないというのもありました。そしてそれ以外にも、最近どこも具合が悪くないのにせっせと病気を見つけに健診に行くことに疑問を感じているというのもあります。
自分が(偶然といえ)早期発見したのだから人にも健康診断で早期発見を勧めるのが正しいことは分かっているのですが、そもそも毎年きちんと健康診断を受けていたのに、偶然の事故がなければ私の肺がんは見つからなかった訳ですから。

思えば5年前の秋、外出先で右鎖骨を打撲するという事故に遭い、全然大したことないのに救急車が来てしまい、「念のため」と乗せられ、運ばれたボロっちい総合病院のCTで、まさに今打った右鎖骨の真下に影が?と言われてもなんのことやら???ボ〜としてる間に1週間後に呼吸器科の医師の予約を入れられ、面倒なのですっぽかすつもりでいましたが、「そうだ時間外だったから7割料金が返ってくる」とせこい根性で行ったそのボロ病院で「この影は肺がんにほぼ間違いない」と言われた5年前。ぼんやり歩いていたら、いきなりマンホールに落っこちたような気分になりました。
すぐにがんセンターに転院。示された3択の中から、ここを選んだ決め手は柏駅前のキネマ旬報シアター(実際に来てみたら、同じ柏でもだいぶ場所が違いましたが) そのおかげでゴッドハンドに手術してもらえ、私のガンは悪性度が高く、もう少し発見が遅れたら手遅れだったと言われたのです。
そんなことを思い出し、最近柏まで来ることも少ないから、まだ時間も早いし帰りに映画でも見ていこうと思い立ちました。しかし最近調子の悪い私のスマホ。なぜかネットがつながらない。バスで柏に向かい映画館に行くと、「博士と狂人」はもう少し早ければ間に合ったけど、あとは「異端の鳥」が時間をつぶせば見られる…。しかしベネチアやトロントの国際映画祭で正視に耐えない残酷描写で退場者続出とかってやつなので一人で観るのは怖い。終わると18:40じゃもう真っ暗だし。せっかく5年目クリアのホッとした気分も、この映画で免疫力ダダ下がっちゃうかも?などと気の弱いことを考えて、高島屋でちょっと買い物しただけでまっすぐ帰りました。
キネ旬シアターには改めてお礼参り?をさせてもらいます。



tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。