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映画DVD『ゼロ・ダーク・サーティ』『メアリーの総て』『グッバイ・クリストファー・ロビン』『ハンターキラー 潜航せよ』『ダンボ』『フロリダ・プロジェクト』

cinema
05 /27 2020
緊急事態宣言が解除になりましたね。3ヶ月ぶりに子供に会いました。ずっとテレワークだったそうですが、友人たちとオンライン飲み会だの、オンライン大貧民だの、同じアニメを見ながら盛り上がったり。何度か、互いの中間地点の公園で会いキャッチボールだけして、また反対方向に帰るというソョーシャルディスタンスキャッチボールもしたそう。いろいろ若い人々は新しい楽しみ方を開拓してますね。でも仕事に関しては気が狂いそうだったそうで、職場のムダ話ってムダじゃなかったことを発見したそうです。
老人ホームもずっと面会謝絶でしたが、TV電話で話した分には変化なし。ボケが進んでいなくてほっとしてます。介護の方達には本当に感謝です。
ひきこもり生活、個人的には相性よくて、DVD鑑賞、トンちゃんの散歩、ガーデニング、料理、ソーイング、プラスほんのちょっとだけ仕事(笑)このまま60代のライフスタイルになりそうな気配。


『ゼロ・ダーク・サーティ』監督 :キャスリン・ビグロー(2012)
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アメリカによるビン・ラディン殺害までの経過を骨太で硬派に描いたサスペンス映画。
2012年公開、実際のビン・ラディン暗殺が2011年だから、間を置かず生々しくリアリティのある映画を撮ったのは『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督
2001アメリカ同時多発テロ事件の首謀者ビンラディンの行方を追う捜索チームにCIAアナリストのマヤが加わる。しかし捜査が進展しない中、世界各国でテロが行われていき、マヤの同僚女性も犠牲に。ついに、彼が身を隠している場所を特定することに成功。

出ました!強い女、ジェシカ・チャステイン。でも強いだけじゃない、感情を排したような冷徹さ、同時に限界ギリギリ、どこか狂気じみてくるリアルさが痛々しい。ついに潜伏場所を見つけたものの、決して姿を見せないビン・ラディン。アメリカの会議で、男性官僚たちが確立60%とおよび腰になる中、実行を突破させる彼女を観て、「アイ・イン・ザ・スカイ」の決断を逃げる男性たちの中で、強行突破を決断するのがヘレン・ミレンだったことを思い出しました。
いざという時に肝が座って決断を下すのが女という描き方が最近の傾向なのか?それとも現実もそうなのか?
屋敷にヘリで降り立ち、暗殺シーンの後半、ほとんど真っ暗で画面が見えない!でも緊迫感がすごくて、肩に力が入ってしまいました。
そういう意味では面白い映画なのですが、リアルすぎて(実際相当リアルに再現したらしい)しんどい。女子供は傷付けませんでしたが、目の前で父親を殺された子どもたち。彼らが再び復讐の連鎖に連なる心配はないのでしょうか?観た後、なんとも苦い気持ちになります。
この映画も敵をやっつけて万歳のような描き方は全くなく、ラスト、軍の輸送機に乗った彼女が次どこへ向かったらいいのか、目標を失って呆然としている様子で終わります。
「特捜部Q」のアサド役ファレス・ファレスが出てます。全然イケメンじゃないけれど、人相良くて好きな俳優です。


『メアリーの総て』監督 :ハイファ・アル=マンスール(2017)
 Mary
19世紀のイギリス。小説家になりたいメアリー(エル・ファニング)は、異端の天才と称される詩人のパーシー・シェリーと出会う。彼らは互いの才能に惹(ひ)かれ駆け落ちするが、メアリーに数々の悲劇が訪れる。ある日彼女は、滞在していた詩人バイロン卿の別荘で、怪奇談を披露し合おうと持ち掛けられる。(シネマトゥデイ)

「フランケンシュタイン」が生み出されるまでの作者メアリーの物語。「フランケンシュタイン」と同時に「吸血鬼」もバイロンの別荘で暇を持て余した面々、(ただし文学者のバイロンやシェリーでなく)バイロンの主治医が「吸血鬼」を、シェリーの妻メアリーが「フランケンシュタイン」を生み出したと知りました。どちらも聞くものを楽しませる「怪談」としての物語ではなく、絶望と孤独の中から生まれた物語。
童顔のエル・ファニングが主人公メアリーを演じています。この名作を生み出した18歳にして絶望と孤独の中にいた彼女を熱演しています。
メアリーは「フランケンシュタイン」を書き上げ、何社も出版社を回りますが、なかなか相手にされません。監督はサウジアラビアの女性。19世紀の若い女性の社会的立場に共感するものがあったと思われます。しかしそれ以上にかわいそうなのは「吸血鬼」を生み出した医師。バイロン自信が自分の作じゃ無いと言ってるのにとうとう著者として認められず25歳にしてうつ病で自殺。医師には「ボヘミアン・ラプソディ」のロジャー・テイラー役ベン・ハーディ、メアリーの継母役は「ダウントン・アビー」の侍女アンナ役ジョアン・フロガットなど、見知った顔がちらほら。
メアリーの相手パーシー・シェリー役ダグラス・ブースは初めて見ました。やたらきれいな顔したイケメンですが、妻子を捨て、自由恋愛を吹聴し、そのくせ父の屋敷を抵当に入れ借金で暮らし、取り立てが来ると雨の中夜逃げ。それが原因でメアリーの産んだ娘は新生児のうちに亡くなります。
バイロンはさらにしょうもない奴で、メアリーの義妹を愛人にしますがお腹の大きな彼女をポイ捨て。この時代の詩人とか文学者のカスぶりは母親目線で見ると娘を嫁にやりたくない職業No.1ですね。
しかしラスト「フランケンシュタイン」の出版記念パーティの席でシェリーは「私の果たした役割は、怪物の抱く絶望感を作者に植えつけただけ」と正直に告白。ここでちょっと見直したぞ、イケメン君。


『グッバイ・クリストファー・ロビン』監督 :サイモン・カーティス(2017)
Goodbye Christopher
『黄金のアデーレ』『マリリン 7日間の恋』のサイモン・カーティス監督作。
世界中でいまだ人気のくまのプーさん秘話。作者のアラン・ミルンは、第1次世界大戦からの帰還後、PTSDに悩まされる。息子ビリーが誕生し数年経ってもPTSDに悩まされたアランはロンドンからサセックスの田舎町へ移住する。妻ダフネは創作しない彼に愛想を尽かして家を出て行き、母代わりのナニーも母が重病で休暇を取っている間、アランと幼いビリーは2人きりで暮らす。その間にクマのぬいぐるみを使って創り出したキャラクターたちを基に構想を練り上げたアランは、児童書「くまのプーさん」を発表。作品は大人気となり、ビリーは作中のクリストファー・ロビンとしてマスコミに追いかけられ、ミルン家は世間の注目の的になる。

くまのプーさん誕生秘話は切ない物語でした。
参戦したミルンのPTSDの苦しみがまず辛い。のどかな森を散歩してても、ハチの羽音を塹壕の兵士の死体に群がるハエの音と誤解するシーンなど、戦場の過酷さを想像させます。
また幼いクリストファーは(当時の風習としては普通なのでしょうが)育児はナニーに丸投げで、どこか親の愛に飢えている様子。
ミルンはドーナル・グリーソン、妻ダフネはマーゴット・ロビー。グリーソンは神経質そうで、「アバウト・タイム」や「ピーター・ラビット」のちょっと情けない印象と違うので、最初気がつきませんでした。妻役マーゴット・ロビーは美しいけれど、少々自己中なお母さん。ナニー役ケリー・マクドナルドはいかにもイギリスの女優という印象。知的で心優しいビリーの心の拠り所となります。
物語の中心になるサセックスの森や田園風景が素晴らしく美しい。それまで決して子煩悩でなかったミルンと息子二人きりの生活がとても幸福な時間で、それだけでも一見の価値あり。イギリスの田舎って憧れます。
ビリーの幼少期が金髪のオカッパで目がくりくりで本当に可愛い。終盤、世間の好奇の目に晒される悪影響に気づいた父に全寮制の学校に入れられるが、結局いつもクリストファーと知られていじめに遭うのですが、あんなに可愛い子役から、いきなり冴えない青年に。あまりの落差に繋がらないのが残念。確かにプーのせいで苦労したビリーがキラキライケメンに成長すると、彼の苦労が伝わらないからかしら?でももうちょっと可愛くてもと思うのはおばさんのわがままというもの?
ナニーがミルン家を出て行った翌朝のビリーの様子には胸締め付けられました。このナニーが素晴らしくて、一番痛快だったのは、自分勝手な母が「死ぬ思いでビリーを生んだ」というと(実際には安産なのだが産婆も呆れる大騒ぎ出産)「牛でも子供は産める」とピシャリと言います。それでもマーゴット・ロビーが演じているせいか、このママもどこか憎めない愛すべきキャラクターに描かれます。
さらに出兵する日、駅で、彼が父にプーのせいで、どんなに苦労したか語る場面。大人たちに有名にされた子も切ないが、それを聞かされる父も切ない。そういえば、あんなに可愛かった「子連れ狼」の大五郎もとんでもない人生を歩んでしまったし、子供時代に変に有名になると、苦労も多いのでしょうか。
ビリーが「くまのプーさん」の膨大な印税を受け取らず、小さな本屋を営んだ人生だったことが最後に語られます。そうなんだ!ってことはラストの美しいオチはもしや創作?それともビリーなりのプーとの決別の仕方?なるほど、だから「グッバイ、クリストファー・ロビン」なんですね。くまのプーさん、のんきな顔して罪深いヤツ!(違)


『ハンターキラー 潜航せよ』監督 :ドノヴァン・マーシュ(2018)
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消息を絶ったアメリカ海軍原子力潜水艦の捜索に向かった潜水艦の運命を描く。
ジョー・グラス(ジェラルド・バトラー)が艦長を務めるアメリカ海軍の攻撃型原子力潜水艦ハンターキラーに、ロシア近海で行方不明になった同海軍原潜の捜索命令が下る。やがてハンターキラーは、沈没したロシア海軍の原潜を発見し、生存していた艦長を捕虜として拘束する。さらに、ロシアで極秘偵察任務にあたるネイビーシールズが、世界の命運を左右する巨大な陰謀をつかむ。それを受けてハンターキラーは、敵だらけのロシア海域に潜航する。(シネマトゥディ)

この4月から本格定年を迎え、さらにコロナ自粛で家にベタ〜っといる夫。基本映画、ドラマ、小説に興味がなく、その理由が「だって事実じゃないから」という私とは趣味の合わないヤツ。でもたまには気を使って、戦争アクションという私には興味のない分野の映画をチョイスしてあげました。
見ていると、救い出される沈没したロシア潜水艦の艦長がスェーデン版「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のミカエル役、ミカエル・ニクヴィストではないですか!がぜん真面目に見はじめた私。
潜水艦映画ですが、地上の特殊部隊のシーンと交互のため、まあそれほど息苦しくもなく、『ゼロ・ダーク・サーティ』とは対極の戦争娯楽アクション。しかし私は見ていて、ロシア、アメリカのどっちの軍隊なのか時々分からなくなり、うっかり質問したりすると、聞いてないことまでミリタリ解説が始まるため、疑問を口にしないように気をつけました(笑)
アメリカの潜水艦と特殊部隊が、ロシア海軍の根拠地で、ロシアの大統領と潜水艦の艦長たちを助け、ロシアのクーデターを阻止するという大胆な設定です。怖いのはゲイリー・オールドマン扮する米の統合参謀本部長が「ロシアと戦争しかない」と騒いで全面戦争になりそうに。なぜか現場の軍人の方が戦争を回避しようとするのは、現実もそうなのかなと思ったり。
フィンランドの隣辺りに位置するコラ半島ってところが舞台なんだけど、とてもキレイなところです。この基地に潜水艦をミカエルの案内で潜入するんだけど、(接触すると爆発する)トゲトゲの爆弾が海の中にウヨウヨあるのね。ここはハラハラするところなんでしょうが、こんなキレイな海になんだかなあ、人間ってしみじみ残念な生き物だなぁと思ってしまいました。
タイトルバックに「ミカエルに捧ぐ」と出て、ミカエル・ニクヴィストはこの映画の公開前に亡くなっているんですね。合掌。


『ダンボ』監督:ティム・バートン(2019)
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元サーカスの乗馬乗りのスター、ホルトが第1時大戦から片腕をなくし帰還。スペイン風邪で妻は亡くなり、サーカスも傾いていた。程なく生まれた子像は耳が大きすぎて笑い者に。だがホルトの娘と息子はダンボと名付けられた子像を可愛がり、ダンボが空を飛べることを発見。一躍人気の出し物になり、大手遊園地のドリームランドに吸収合併される。

ホルトには相変わらず眉毛がゲジゲジのコリン・ファレル。ドリームランドの悪徳経営者にマイケル・キートン、空中ブランコ乗りの美女に「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のエヴァ・グリーン。ホルトの娘役の子役(ニコ・パーカー)が不思議な顔をした子でいかにもティム・バートン好み。
マイケル・キートンが悪徳経営者なんですが、この大手遊園地がまるでディズニーランドのようで、マイケル・キートンはウォルト・ディズニーがモデルにしか見えない。でもディズニー映画でそれはまさかないよね〜?と思いつつ、どう見てもディズニーを思わせる。分かっててやったんなら、ディズニーって心が広いんだなぁ、と感心しました。


フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』監督:ショーン・ベイカー(2017)
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ディズニーつながりでこちら。
フロリダのディズニー・ワールドのすぐ側には、貧困層が暮らすモーテルが立ち並んでいる。そこに住むシングルマザーのヘイリーと幼い娘ムーニー。
ムーニーは近所に住む友人ジャンシーやスクーティたちと毎日パワフルに遊んでいる。2階から下の駐車場の車につばをはきかける競争したり、広い街道を渡り、近所の牧場に牛を見に行ったり、モーテルの電源室に忍び込み、モーテル中を停電にしたり、ついには廃墟化した空き家群に入り込み、クッションを燃やし火事を出したり。
これはどうやって撮ったんだろうと思うほど、自然で生き生きとした子供たちの様子が見ていてワクワクします。ドキュメンタリーのような自然さですが、ほとんどの出演者が素人や初出演らしいです。
この監督は前作「タンジェリン」を全てiphoneで撮ったので話題になったそう。この映画はさすがにそれはないが、ラストシーンだけおそらくスマホによる隠し撮りと思われます。
この映画は特に受賞歴はないようですが、これを公開当時映画館で見ていたら個人的にはその年のベストと思います。
ムーニーは幼児とは思えないほど、柄が悪く下品な言葉使い。それは母親のヘイリーがまだ自分自身が子供のようで感情を制御できず親としては問題だらけ。同じモーテルのスクーティの母も刺青だらけだが、真面目にダイナーで働き、空き家で火事が出た時、何が起きたか察知、子供を守るために仲の良かったムーニー親子と縁を切るのに比べても、ヘイリーのその日暮らしで先のことを考えていない様子には見ていてハラハラします。それでも本当に仲のいい親子で、親子というよりは姉妹か歳の離れた友達のよう。
といって、この映画は未熟な母親を批判したいわけではなく、夢の国ディズニーワールドのすぐ側で暮らす最貧層の人々の暮らしを、ありのままに写すことなんじゃないかと感じました。日払いのモーテルに住む人々ですが、1日3〜4千円の宿泊費は月にするとそれなりの値段になるので、なんでちゃんとした賃貸に住まないのかな?と思ったのですが、そこは日本と同じで保証人やら過去のクレジット記録から、賃貸を借りられない人々が大勢いるのだそうです。
子供たちの生き生きとした腕白さ、それを見守るウィレス・デフォー演じる管理人の厳しいけれど暖かい眼差し。お互い助け合う人々。フロリダの明るい空、ディズニーランドの花火、前半は見ていて非常に楽しいのですが、徐々にムーニーの無邪気な明るさも、実は賢くて色んなことが分かっているんだなと思えてきます。
横倒しになりながら生えている大きな木を「この木は倒れているけれど育ってるから好き」という。
新婚旅行でこのモーテルに来たカップルの妻が「ここはイヤ」と泣き出す位、一眼見て貧困層の住むモーテルと思う場所らしいのですが、それを見てムーニーは「あの人はもうすぐ泣く。大人が泣き出す時が分かる」と言います。そのくらい観察力のある賢い子だから、このまま大好きな母親と同じ人生を歩むことを直感的に見抜いているのかもしれないと思えます。
ディズニーワールドに来た観光客相手のインチキ商売もできなくなり、モーテルの部屋で売春を始めたヘイリー。それがバレ、児童福祉局が親子を引き離しに来ます。
ラスト初めてムーニーは年相応な子供らしく泣きじゃくります。それを救うのはいつも大人しそうな親友ジャンシー。こんなに近くに夢の国があるのに、きっと彼らは初めて訪れただろうラスト。
底抜けに明るい子供たちだけれど、見終わった後、切ない気持ちでいっぱいになります。



なんと今回はディズニーが関わっている映画だけで3本も見てしまいました。関わってると言っても、プーさん誕生秘話は暗いし、正真正銘ディズニー映画の「ダンボ 」はこれディズニー悪役?って感じだし、「フロリダ・プロジェクト」はフロリダにディズニーワールドを建設する当時のプロジェクト名をそのままタイトルに使っていながら、その中身は格差社会の象徴としてのディズニーだし。どれも内容を知らずに見たのに、なんてへそ曲がりの私にぴったりのチョイスなんだろう……とびっくりしました。
ディズニーランド、近くにあるので、子供が小さいときにはずいぶん行きましたけど、もうず〜っと行ってなかったのを4年前金沢に住む友人が上京、久しぶりに会う場所として、肺がん手術後3〜4ヶ月目に行きました。ああいう場所はノレるかノレないかでだいぶ印象が違いますが、私にはなんだか明るい北朝鮮みたいな印象でしらけました。北朝鮮行ったことないから知らないけど。
関西に行った折に3〜4回USJにも行きましたが(これもだいぶ昔)、こちらの方が働いてるキャストたちがアバウトで、映画ネタが多いのでまだ好みだったかな。
でもディズニーランド、万歩計で2〜3万歩にもなるから、いい運動になります。

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映画『ジョンQー最後の決断ー』『インスタント・ファミリー』『ローサは密告された』『ダンスウィズミー』

cinema
05 /13 2020
最近、我が家で流行ってる遊び。と言っても私と愛犬トンちゃんの間で流行ってるだけですが。お気に入りのおもちゃを部屋のあちこちに隠すと、トンちゃんが探して持ってくるんです。そして次はトンちゃんがどこかに隠すのを私が探す、というだけ。結構びっくりするほどいろんな所に隠します。テレビ台の裏とか、ソファのクッションの隙間とかは普通で、獣医さんに行くときに入れるので、普段近づくのも嫌がってるキャリアケースの中に入れてるのには驚きました。同じところには隠さないと決めているのか、だんだんリビングを出て、洗面所だの、玄関の靴箱の下だのにも。それをまたちゃんと覚えてて、私がどこ探してもなくて降参すると、ちゃんと案内してありかを教えてくれます。「あれ?犬って悪いことしたら5秒以内に叱らないとすぐ忘れて、なんで怒られてるか分からない」って聞いてたけど、ちゃんと覚えてるじゃん。私の方があちこちでメガネ外して忘れて探してます。まずいなぁ、トンちゃんより記憶力悪いかも?と思う今日この頃です。


今まで主にwowowで録画したものがどっさりDVDにたまっています。部屋の断捨離しつつ、DVDの断捨離かねて、少しづつ観ています。
『ジョンQー最後の決断ー』監督 :ニック・カサヴェテス(2002)
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イリノイ州シカゴ。ジョンは、妻デニスと9歳になる息子マイクの3人で幸せに暮らしていた。だがある日、マイクが重い心臓病を患っており、助けるには心臓移植しかないと判明。リストラで半日勤務となっているジョンの保険は、高額医療適用されず、病院から無情な退院勧告が出される。とうとうジョンは拳銃を持って救急病棟を占拠。医師や患者を人質に、マイクの手術を要求するのだった。
エンタメ映画ですが、色々アメリカの医療制度について指摘している映画。
今もコロナ感染で各国の医療事情も解説されていますが、アメリカでは日本のような国民皆保険制度ではなく、民間保険会社に入るのが一般的。セリフの中で5000万人も無保険がいることも語られます。
さらに保険会社も色々あり、ジョンは会社都合で半日勤務になり、その際医療保険も変更されており、高額医療は支払われない低コスト保険に変更になっていることを本人も気付いていなかったようです。家族も健康診断も受けていたのに、心臓疾患について今まで分からなかったのは、安い保険だと異常を見つけても医師が本人に伝えず、そうすると保険会社から医師に謝礼金が支払われるそうです。こういう話を聞くたびに「資本主義の焼け野原」という鷲津の言葉を思い出してしまいます。
とはいえ、映画自体は娯楽映画なので、うまくいきすぎのハッピーエンドでほっとします。

『インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~』監督: ショーン・アンダース(2018)
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リフォーム業を営む夫婦(マーク・ウォールバーグ、ローズ・バーン)は養子を受け入れる決意をする。縁組パーティでたまたま出会ったラテン系3兄弟の里親になるが、思春期の14才女の子、気弱でドジな少年、癇癪持ちの幼女に振り回されヘトヘトに。特に思春期のリジーは懐かず、やがて刑務所を出たヤク中の母親が子供たちを引き取りたいと裁判所に申し出る。実話をもとにした作品で、同じく養子を迎えたい人々の講習会の様子や、彼らとの横のつながりなども興味深い。アメリカでは同性カップルやシングルでも養子を迎える人々がいること。最後に様々な血の繋がらない家族の写真が出てきます。こういうのを見ると、アメリカ人て偉いなぁと素直に感心してしまいます。日本だったらヤク中とか犯罪者の子供を養子にするのはすごく勇気がいると思う。
この監督は他の作品も家族もののコメディが多いようです。この映画も基本コメディなので笑えるシーンが多く、でもよく考えたら相当深刻な話なのですが、「どんな困難も愛があれば乗り越えられる」と信じている、これこそアメリカって感じがします。
こういう映画は見ると明るい気分になれるし、何より変に深刻にならないところが好きです。
それに主人公夫婦の仕事がリフォーム業だけあって、家が広々していて(今みたいなコロナ軟禁している時には)見ていて気持ちがいいです。
長女リジーを演じたイザベラ・モナーは『ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ』でデル・トロと逃避行するマフィアの娘役でつい最近見たばかり。この映画時16才ですが主題歌も歌っていて、売れっ子のようです。

『ローサは密告された』 監督:ブリランテ・メンドーサ(2016)
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フィリピン映画は初めて見ます。
マニラのスラム街で小さな駄菓子屋?を営む4人の子供がいる夫婦。食べていくために少量の麻薬を扱っていた所、夫婦とも警察に逮捕されてしまう。この警察での様子と、保釈金(というか見逃し料)を子どもたちが調達しようと奮闘する様子が描かれます。ほとんどドキュメンタリーかと思うようなカメラワークと演技。マニラのスラム街が舞台。
ローサが営む店は間口一軒もなさそうな棒付きキャンディー等が並べられてるだけの店。その奥の仕切りもない狭い空間で大きな子供が4人と夫婦が暮らしています。駄菓子類をスーパーで買い出してる場面から始まり、クネクネと先の見えない路地の続くスラム街が映し出されます。ドラム缶の上で煮炊きしている露天や何売ってるのかよく分からない店が多い。
このマニラのスラム街はバザールとは言えず、何らかのその日暮らしの収入をそれぞれ得ている模様。ギリギリの日銭を稼いているが、娯楽はツケでのギャンブルらしく、ローサもその一員。夫も店番もせず2階でヤクを打ってるような人。子供達は長女とまだ小さい次女は学生のようだが、長男次男はこれと言った仕事はなさそう。
駄菓子で一家6人養うのはどうみても難しそうで、生活のために少量の麻薬を扱っており、いきなり警察に踏み込まれ夫婦とも連行される。そこからの警察にもうびっくり!
押収した麻薬類をきちんと証拠として扱う様子もなく、ローサたちにお金がないと分かると、ローサにヤクを卸す売人の名前を吐かせ捕まえて、いきなり見逃し量の金額交渉。売人、警察の上部へたれ込もうとしてボコボコに。その妻を呼び出し10万ペソを要求。5万しか払えないと知ると、今度はローサたちに5万払わないと牢獄へぶち込むと脅す。で、子供たちがそれぞれに金策に走る様子が描かれる。と、大してストーリーはなく、とある1日を追ったドキュメンタリーのような作品。1ペソは円で2.1円ほどだが、現実にはスラムでは月1〜2万ペソで暮らしている人も多いため5万ペソは大金。
長男は家の唯一の財産ブラウン管TVを売り、長女は親戚知り合いにお金を借りに走り回り、次男は裕福そうなサラリーマンに体を売る。時折、彼らが暮らすスラムとは別世界のようなきれいなレストランなどが出てきて、隣のテーブルのサラリーマンたちの会話を聞く次男の表情が切ない。次男が相手からもらうお金は7~8千ペソにもなっており、初めてではない様子なので娼夫が仕事なのか?
フィリピンはお金持ちは日本人のイメージ以上に大金持ちで、片や学校も行けない子供がいるほど、貧富の差が凄まじい様子。しかしローサの家でも働いているのはローサだけで、長男も全身刺青で友人たちとつるんでるだけ、夫も役に立たなそう。次男は家の手伝いをやっている様子だが、そもそも若者に仕事がないのだろうか?
この映画で主演ローサを演じた女優ジャクリン・ホセが2016年・第69回カンヌ国際映画祭で女優賞を獲得した。
ラスト後数千ペソを調達しに、先に釈放されたローサが空腹のあまり露天でお団子?を頬張りつつ、目の前の屋台の一家を見つめる目は何を思っているのだろうか?


『ダンスウィズミー』監督: 矢口史靖(2019)
dance me
『ウォーターボーイズ』の矢口監督作。
一流商社に勤める主人公が、曲が流れた途端に歌って踊らずにはいられなくなるという催眠術にかけられる。翌日から静香は、テレビから流れる音、携帯電話の着信音、駅の発車メロディーなど、ちまたにあふれる音楽に体が勝手に反応してしまう。なんとか術を解いてもらおうと、催眠術師のサクラをやっていた女性と催眠術士を追っては旅に出る。
本人の思っているミュージカルシーンと現実の差はレストランのシーンが一番大きく、ここまで店を壊される前に、男手がたくさんあるのだから止められるはず。とリアルに考えてはいけない映画。気楽に笑って見る一応?ミュージカル映画。新潟でヤクザな男たちに連れて行かれた暴走族対決シーンはマイケル・ジャクソンのビート・イットかバッドでも良かったかも。

tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。