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免疫アップのためにトキメキを・2

disease(闘病記)
01 /29 2020
「免疫アップのためにトキメキを1」はこちら
1年ぶりに乳がん検診に行きました。結果は異常なしです。
マンモグラフィー、あれは胸の大きい外国人向けだと思う。私のような貧乳にはほんと憂鬱な検査。おまけに放射線量も多いというし。去年に続き、痛くないマンモ早く買って!と先生に言ってきました。
このA先生には40歳前にがんもどきでお世話になっています。かれこれ20年以上前。と言っても、間15年ほど検診サボって、肺がんがわかって心配になって連絡。15年ぶりの出戻り患者を何ら変わず診てくれるありがたいお医者さんです。
マンモとエコーと内診が終わると、先生私の手を握り、「どう?なんか浮いた話ないの?」と聞いてきました。
私はこの「ウイタ」という意味が分からず、3回も聞き直して、ようやく理解。
「はあ〜?そんな私に最も無縁なこと聞くから、意味分かんなかったじゃない」と笑ったら、
先生「なんだよ。何もないのかよ?もったいないなあ」とブツクサ言ってます。
おまけに「好きな人ができたら、ちゃんとアタックしなさいよ。ベーブルースだって三振は多かった」とか言うので、誰か独身の患者と間違えてるのかと「夫は健在ですけど」と言ったのですが、「そんなの関係ないよ」って。
俳優が不倫して問題になる今日この頃、世代のギャップに笑ってしまいましたが、「それって今時はセクハラになるから注意した方がいいですよ」と言ってあげればよかったかも。

この先生も知り合った頃は背の高い中年男性でしたが、今回気がつくと猫背で小柄なおじいちゃんになってます。
以前、年配の看護師さんが、
「私はいろんな先生の下で働いてきたけれど、この先生ほど仕事熱心な人は見たことがない。」と言ってましたっけ。
他にも15年ぶりに出戻ってきたとき、待合室で私と同世代の女性に話しかけられ、
「1年に1回でいいと言われてる検診を、先生に会いたいから3ヶ月ごとに来ている。」というので驚きましたが、かなり混んでいる病院なので、普通ならそんな要求は断りそうなのに、内診だけ3ヶ月ごとに診てもらってると言ってました。それで患者が精神的に安心するなら受け入れるような先生なのです。
そこでもしや先生、仕事熱心過ぎて奥さまに見捨てられたんじゃなかろうか?この世代の仕事熱心な男性にありそうな話です。それでそんなヨタ話して気を紛らわしてるのか?と、失礼ながら一瞬思いました。

しかし、この先生、普通じゃなく仕事熱心らしい。若い頃はハーバード大にいて、全米優秀な医者○人に選ばれたと昔、他の患者さんから聞きました。
そこで思いました。長年、女性患者を大勢見てきたこの先生、私が同世代に比べて、免疫力だか、ホルモンだかが不足してると診たんじゃないだろうか?それで妙なアドバイスしてくれちゃったのでは?と。
そういえば、先日、立派な柿をお裾分けに来てくれたママ友Kさんと立ち話していたら、老親や子供の話に続いて、まだ韓流スターを追っかけてる話になり、「げっ?まだグンちゃん好きなの?」と驚きました。韓流スターも日本のオバちゃんにファンになってもらうと一生食いっぱぐれないなぁ、と感心したのはさておき、このKさん非常にパワフルで見た目も若いです。専門職の仕事も相変わらず忙しそうですが、ちょっと時間ができると、グンちゃんの追っかけしてエネルギー補充してるそうな。
ふ〜ん、やっぱりトキメキって美容と健康にいいんだなぁ。とはいえリアルなウイタ話はありえない。Kさんにとってのグンちゃんみたいな存在、私も欲しいなぁ。
好きな俳優はいっぱいいるけれど、Kさんみたいな感じにはどうもならないんだよね。
とりあえずライアン・ゴズリング主演の恋愛映画でも見て見ようかな…
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『キャッツ 』監督 :トム・フーパー

cinema
01 /25 2020
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2020年劇場第2弾は『キャッツ』です。
ミュージカルはあまり好きではなく、ついでに私は犬派です。
でもポイントがたまっているので、ミュージカル好きな子どもと一緒に見に行きました。
舞台の方を全く知らないので比較のしようがないのですが、おそらく舞台も人間が着ぐるみ着てるんだと思います。映画だと顔をCGで加工しているのか、不思議な”猫人”となっていて、最初奇妙な印象を受けました。ゴキブリやネズミも顔が人間で、猫に仕込まれて歌歌ったり、ゴキブリが行進してケーキの飾りになったり、その挙句猫にパクッと食べられちゃう辺りまではギョッとしましたが、見た目はまあじきに慣れます。
ストーリーはこれまた奇妙で、舞台も同じなんでしょうか。
ジェリクルキャッツという地域?に一匹の白い子猫が捨てられます。ヴィクトリアという名でこれがヒロイン。でもこの主人公が何かをする話ではなくて、言って見れば傍観者。観客と一緒にネコたちの”歌って踊って歌合戦”を見ます。長老猫(ジュディ・ディンチ)の前で歌やダンスを行なって選ばれた一匹が天上に上って生まれ変わる。そんな一夜のお話。
ヴィクトリアは英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルが演じていて、バレエダンサーだけに体の動きがしなやかで、見た目もとても可愛いです。
この歌合戦、参加は年寄り猫が多くて、かっての劇場猫はイアン・マッケラン。別の列車ネコ?はタップダンスが得意。今はボロボロに落ちぶれた昔のスター猫はジェニファー・ハドソン。かの有名な「メモリー」を歌いますが、さすがにここは感動的。『レ・ミゼラブル』のアン・ハサウェイの「夢やぶれて」を思い出しました。同じトム・フーパーですしね。

ともかくセリフはほぼなく、全て歌と踊りで、話は”歌って踊って歌合戦”だけっちゃだけ。この設定からして映画にストーリーを求める人間には退屈だと思います。実は私もちょっとだけ眠気に襲われましたが持ち直し、あとは最後まで楽しく見ました。
面白かったけれど、結構ヘンテコ。『パラサイト』に続いて、ある意味”怪作”でした。あ、でもこれといって何もしない主人公ヴィクトリアが超かわいいので、見て損はないと思います。


『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』『七つの会議』『スパイダーマン:スパイダーバース 』『50年後のボクたちは』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

cinema
01 /22 2020
『ボルグ/マッケンロー』『七つの会議』は暮れに見ました。新年明けて、のんびり撮りためたDVDでも見ようと思っていたら、夫に思いがけないアクシデントが!普段好き勝手やってる私にとって家族は互助会。互助会の用件で新年は多忙でした。でも映画は見るけどさ。

『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』 監督:ヤヌス・メッツ(2017)
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テニスブームに沸く 1980 年、対極的な2人のスタープレイヤーの戦いに世界中が熱狂していた。ウィンブルドン5連覇を目指す冷静沈着なボルグと、短気な悪童マッケンロー。極限の精神状態で挑んだ、熱狂と興奮の決勝戦。
それぞれの子供時代の描写がそれぞれの持つイメージとは逆なのが興味深い。
貧しい家庭で育ったボルグは気性が荒く反抗的な態度で、テニスには向いてないと周囲に見なされていますが、スウェーデン代表の監督レナートは彼の資質を見抜き、辛抱強く指導、二人三脚でやってきました。
マッケンローはNYの裕福で厳格な家庭で育ち、成績の良い子供だった彼は親からのプレッシャーが大きかった様子が見られます。かって荒れていたボルグはマッケンローが暴言を吐くことで精神を落ち着かせていることを見抜きます。対照的なようで実はお互い通じるものを持っている二人。
ボルグは5連覇のストレスに押しつぶされそうになりながらも勝ち進み、決勝戦で初めて出会う2人。
4時間にも及ぶ伝説の試合。死闘というにふさわしい壮絶な試合で、この映画の見所です。
映画でもこうなのだから、実際の試合を目の当たりにした観客にとっても生涯忘れられない興奮だったでしょう。
ボルグ役はスヴェリル・グドナソン、スェーデンの俳優で、「ストックホルムでワルツを」「蜘蛛の巣をはらう女」ではミカエル役でした。イケメンでボルグによく似ています。
マッケンローはシャイア・ラブーフ。「フューリー」でクリスチャンの新人くんかな?「トランスフォーマー」シリーズの主役だそう。
決勝戦では悪態をつかなかったマッケンロー、観客も彼に惜しみない拍手を贈り、二人の間には友情が芽生え、お互いの結婚式の介添人を務めたそうです。

『七つの会議』(2018)監督:福澤克雄
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池井戸潤原作のビジネスドラマ。
やる気ゼロの野村萬斎がやり手上司の片岡愛之助をパワハラで訴えるが、周囲は誰もそんなの相手にされないだろうと思いきや、厳格な結果主義の営業部長・香川照之はなぜか愛之助を処分する。なぜか?その裏には20年前の会社の犯した罪があり、今また売り上げのために同じ過ちが…。ミステリー仕立てで面白く見せますが、それにしても会社ってこんなに体育会系で、売上げで人格否定されちゃうもの?
これじゃあ、心を病む人が続出しても無理はないのでは?と思える描写が続く。
一緒に見ている夫に聞くと「うちは全然違うよ」と。確かに、全く種類が違う会社とは言え、若い頃は恐怖の上司がいて、ひどい時は週3日も会社に泊まり込んでいて、こっちは真剣に過労死を心配してたのに、すっかりそんな事は忘れている様子。本人が忘れてるんなら、まあいいんだけどさ。
おそらくその当時はブラックとかパワハラって言葉がなかったので、自分で自分の状況を異常とは思わず、仕事ってこんなものと思っていたらしいです。のんきな奴め。

ちょい役に至るまで、オールキャストです。
野村萬斎、香川照之、片岡愛之助と伝統芸能の世界の人のためか、わざとなのか、台詞回しがやたら時代劇調で力んでます。最終責任を一番のトップ(北王子欣也)が取らず、閣下?だかなんとかと呼ばれる雲の上の人のままなのは謎。最後に野村萬斎が日本の会社を侍社会に例える独白は分かるような気もしました。

『スパイダーマン:スパイダーバース 』(2018)監督:ボブ・ペルシケッティ他
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第91回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞。
「スパイダーマン」は1・2・3のトビー・マグワイア版は確実に見ていますが、その後がはっきりしません。
元日に子供に付き合って見ましたが、文句なしに面白かったです。
きれいでリアルなCGとは違う、見ていて頭と目がクラクラするような映像でした。
物語世界のスパイダーマンが悪の組織に殺され、主人公の少年が2代目スパイダーマンになる話なんですが、時空が歪んで、並行世界からいろいろなスパイダーマンがやってきます。完全に日本アニメのパロディ版やら、ブタのスパイダーマン?は懐かしのヒョウタンツギそっくりだったり、お腹のでた中年オヤジ版などなど様々なスパイダーマンが登場。
悪玉にも悲しい過去があったり、ともかく情報量の多い映画で、アニメなので実写では到底無理なこともできちゃうのですが、私はそもそもアニメ好きではないし、いわゆるアメコミヒーローものも興味がないのですが、私の年齢でもこのアニメをすごく面白いと感じられたのはなぜなんだろう?
主人公の少年のキャラクターはいいのですが、ストーリーは破茶滅茶な話、やはりこの情報量をうまいこと見せてしまう映像の力だと思います。スピード感というか疾走感というかドライブ感というか、なんだか思考停止のまま、物語世界に巻き込まれ、アドレナリンが出る映画。そういう意味では麻薬的映像表現です。

『50年後のボクたちは』 (2016)監督:ファティ・アキン
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14歳の少年の一夏の冒険。
母はアル中で施設に、不動産開発の父は若い女と浮気旅行、夏休みに入っても豪邸に1人ぼっちのマイク。クラスでも変人と見られ浮いている。夏休み直前、ロシア辺境から転校してきたアジア的風貌のロシア人チック。見るからに”ヤバイ奴”のチックと変人マイク、居場所のない2人は無断借用したオンボロ車に乗り、”ワラキア”という実在しない場所を目指して南へと走り出した。
ドイツのベストセラー児童書の映画化だそうです。
クラス1の美女タチアナを密かに想うマイクはクラス中が呼ばれる彼女の誕生会にプレゼントとして彼女の絵(とても上手)を仕上げます。しかしチックとマイクの2人だけは呼ばれず、この時のマイクの落ち込み様は見ていて胸が痛みます。チックに強引に引っ張られ、彼女の誕生会に乗り込み絵を渡すマイク。絵を見たタチアナの表情が明らかに変わリ、2人は晴れ晴れした顔で同級生たちの目の前でエンジンをふかし旅へと出発します。トウモロコシ畑に突っ込み、トウモロコシを倒して自分たちのイニシャルを描いていくシーン。風力発電の下でキャンプ。印象的で美しいシーンがたくさんあります。
途中プラハを目指すホームレスのような少女イザも同乗し、マイクにほのかな恋心が芽生えたり、チックのセクシャリティの告白もあり、14才の性の目覚めも描かれます。
3人が高台の岩の上で、50年後の再会を誓うシーン。14才、目の前に広〜い未来が広がる彼らがとても眩しく見えました。
ひと夏の少年の成長物語といえばよくある話ですが、こういう思春期の瑞々しいドラマはいくつになっても、見ていて楽しく同時にちょっぴり切ないものです。
個人的には、途中彼らがご馳走になる子沢山で教育熱心な農家のランチが美味しそうで、あれなんだろう?とすごく気になりました。

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』 (2017) 監督 :スティーヴン・スピルバーグ
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ベトナム戦争の最中に発覚したアメリカ政府による隠蔽工作を国民に告知しようとしたメディアの闘いを描く。
ニューヨークタイムズもワシントンポストも名前は有名なので、アメリカを代表する新聞と思いきや、「我々のような小さな地方紙」というセリフに「へぇそうなの」と意外に思いました。
ニクソン政権下、マクナマラ国防長官の命でベトナム戦争を現地で戦況調査したシンクタンクの軍事アナリストが自分も作成に関わった最高機密文書ペンタゴンペーパーズをNYタイムズの記者に流し、大スクープになる。その後ワシントンポスト(W紙)編集主幹トム・ハンクスも機密文書を手に入れようと奮闘。やがてW紙にもさらに多くの文書が持ち込まれる。
W紙社主メリル・ストリープは創業者である父の新聞社を継いだ夫が亡くなったため、現社主というだけの立場で登場。マクナマラ長官とは長年のお友達であり、いかにも苦労知らずのお嬢様奥様という感じ。このメリルの変化が映画の見どころの一つ。
トム・ハンクスは政府の陰謀を暴くことに燃える。しかしここでNY紙が政府の「機密漏洩罪」に問われると、W紙の法務担当者はこの暴露記事の掲載を止めようとし、トム・ハンクスら記者はもちろん掲載しようとする。ここでメリル・ストリープは板挟み状態になり、……さすがメルリ・ストリープ、上手いです。
NY紙とW紙は政府重要機密漏えいの罪に訴えられますが、最高裁の判決での判事の言葉。「報道の自由は民主主義の基本的役割を果たすため。」「報道が仕えるべきは国民であって、統治者ではない。」
そしてウォーターゲート事件へとつながる描写を見せて終わります。
この映画はトランプ政権が誕生した瞬間に前倒しでスピルバーグが作ったそうですが、まさに現代に向けて警告として作ったことがよく分かります。これはアメリカだけでなく、日本も同じ状況と感じました。

この映画を見ていて印象に残ったのは、このスクープが報じられた時の、街の人々がみんなが新聞を手に騒いでいる様子を見て、ああ良くも悪くも政治スキャンダルに対して今よりもずっと世間の人々の関心が強かったんだな、と思いました。そういえば高校の頃、ロッキード事件というのがあって高校生でも話題になりました。ピーナッツとか隠語も流行りましたっけ。安倍政権、ツッコミどころはいっぱいありそうだけど今時はどうなんだろう?彼は逆ギレオヤジっぽいから、メンドくさくてマスコミも遠慮してるように見えるけど気のせい?

1971年というから、私は中学生。もちろん政治ニュースなんかに全く関心ありませんでしたが、それでもベトナム戦争反対のニュースは嫌でも目に入りましたし、ウォーターゲート事件とやらも世間が騒いでいたのはなんとなく憶えています。子供の頃、我が家のチャンネルは常にNHKになっていて、TVというのは父親がニュースを見るためにある装置くらいに思っていた環境のせいかもしれません。
『ファースト・マン』の月面着陸や『いだてん』の'64の東京オリンピックでも感じたこと。その時代の空気をおぼろげながら憶えているから面白く感じるのか?全く知らなくても面白いのか?最近’60〜’70年代を舞台にしたドラマ、映画を見ると感じることです。





『パラサイト 半地下の家族』監督: ポン・ジュノ

cinema
01 /18 2020
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2020年、劇場初映画館鑑賞は『パラサイト 半地下の家族』
まずこの映画を見る際は事前情報を一切入れずに見ることをお勧めします。(ネタバレちょっと有り

監督のポン・ジュノはぺ・ドゥナ主演の『吠える犬は噛まない』(2000)をビデオで見たのが最初です。お菓子の下に札束を敷いた菓子箱を教授になるための賄賂として渡すシーンなどは我々日本人にはお笑いの場面と思いきや、一緒に見ていた韓国人の友人夫婦が「これは韓国では普通のことです」というのでびっくりしたものです。
世界的に有名になった『殺人の追憶』はなんて完成度の高い映画なんだ!とびっくり感心して、ポン・ジュノ監督の映画は色々見ていますが、『グムエル』はまあ普通に面白いけど、『母なる証明』は個人的にあまり好きでなく、『スノーピアサー』はちょっとガックリ……と。
しかしこの『パラサイト』はいろんな意味でめまいのするような映画でした。
一言でこの映画の感想を言うと、『万引き家族』を笑いも残酷さもしたたかさも10倍強烈にした印象です。

しかしもし、これが日本映画だったら、『地獄でなぜ悪い』みたいな戯画的な枠の映画と見なされる気もします。『地獄でなぜ悪い』は個人的にはとても好きですが、カンヌでパルムドールをとる映画とは別枠と見なされそうな。
韓国映画を見ていていつも感心するのは、政治サスペンスでも、社会派サスペンスでも、深刻さと同時に不謹慎なくらいのユーモアがあることです。もちろん全ての映画ではありませんが、ソン・ガンホが出ていると大体なんとも言えないおかしみがあります。
後から考えると、これほど口がうまく、有能な一家のメンバーが揃って失業中というのも変な話で、社会格差を描いた映画としては、『家族を想うとき』のようなリアリズムからは程遠い映画です。
しかし見るものを唖然とさせ、どう転がるのか予測不能な怒涛の展開、目が離せず、笑っていいのか?引きつっていいのか?
いろんな意味であまりに面白すぎる映画です。

あんな豪邸の家政婦は相当有能な人じゃなきゃ務まらないと思いますが、それに比べて美人の奥様は掃除も料理も苦手です。どこまでも不公平な格差社会を描いていながら、お金持ちを決して悪人には描いてはいません。主人公一家も「お金持ちは性格がいい」と奥様を褒めてるくらい。社長であるこの家の主人と運転手として入り込むソン・ガンホとの関係も良好です。
しかし貧乏人とお金持ちは匂いからして違うことに気づかされるソン・ガンホ。
息子の誕生パーティで、混乱の中でのソン・ガンホの突然の選択。
その前の洪水の貧乏人の家とお金持ちの家との強烈すぎる対比のせいなのか?
坂の多いソウルの街の高台にある豪邸と、下りに下った底辺の土地のそのまた半地下の家。土砂降りの雨水は高台の豪邸の庭の緑を翌日には美しく輝かせ、底辺地の半地下の家では汚水を溢れさせる。
許し難いはずの彼の選択をどこかで観客は納得してしまいそうになる、ここがこの映画の一番恐ろしい所だと思いました。


2019トントンアカデミー賞

cinema
01 /03 2020
あけましておめでとうございます。
お正月は昨年同様、私の身内が我が家に集合しました。ホームからやってきた両親はさらに高齢化が進み(96才&89才)もはやケンカする元気も無くなったためか、今年は大変平和でした。料理大好きな姉があれこれ手作りを持参、私はそれをアテにして最低限のものしか作らず、楽させてもらいました。おかげでうっかり黒豆や栗きんとんなど、買った御節を出すのを忘れてしまい、今から消費しなくては…。スィーツは好きだけど、甘い料理が苦手な我が家では、買った定番御節はいつまでも余ります。
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2019年映画館で見た映画は以下の19本

『家へ帰ろう』 監督:パブロ・ソラルス
『ファースト・マン』監督:デイミアン・チャゼル
『天才作家の妻 -40年目の真実- 』監督:ビョルン・ルンゲ
『マイ・ブックショップ』監督:イザベル・コイシェ
『グリーンブック』 監督:ピーター・ファレリー
『ブラック・クランズマン』監督:スパイク・リー
『ROM/ローマ』監督:アルフォンソ・キュアロン
『運び屋』監督:クリント・イーストウッド
『バイス』監督:アダム・マッケイ
『新聞記者』監督 :藤井道人
『よこがお』監督 :深田晃司
『アルキメデスの大戦』 監督 :山崎貴
『あなたの名前を呼べたなら』監督:ロヘナ・ゲラ
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』監督:クエンティン・タランティーノ
『ジョーカー』監督:トッド・フィリップス
『ボーダー 二つの世界』 監督 :アリ・アッバシ
『ひとよ』監督:白石和彌
『アナと雪の女王2』監督:クリス・バック/ジェニファー・リー
『家族を想うとき』監督:ケン・ローチ

相変わらず少ないものの、これは時間の無駄だったというものはありません。
しかし見逃したものも多く、インド映画『盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~』『ガリーボーイ』『ホテル・ムンバイ』(豪米印合作)はぜひ見たい。
他にも『THE GUILTY/ギルティ』『ゴールデン・リバー』『ロケットマン』『ガーンジー島の読書会の秘密』『イエスタデイ』『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』『アイリッシュマン』はDVD及び配信で忘れないように見なくては。
 

で、毎年恒例で映画館で見た数少ない映画からトントンアカデミーを決めるとなると、結構迷いました。
『ファースト・マン』『グリーンブック』は見た時点ではすごく感動して、今年のベストは早々に決まった〜!と思ったのですが、いかんせん忘却力に優れている私。なんだか随分昔見たような気分になってしまってます。
それに対して、見た直後は「うわ〜変なもん見ちゃったなぁ」と思った『ボーダー 二つの世界』が意外やじわじわ後を引いて、しまいには感動からか、共感からか、20才年下の友人と飲んでる時に、この映画の話から「どうせ私はDNAレベルでおかしいんだよ」とクダ巻いてドン引きされるという失態まで起こしました(恥)。というわけで、ジャジャジャ〜ン!!!

2019年トントンアカデミー作品賞
R18映画『ボーダー 二つの世界』です!

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まあ、騙されたと思って見てください。
おそらく50%の人が「げげっ気持ち悪いもん勧めんな!」と怒り、49%くらいの人が「悪くもないけど、これのどこに感動するかな?」と思われそうですが、残り1%のあなたはきっと「う〜ん、なんか微妙に分かるかも」と共感してくれるに違いありません。

1位は『ボーダー 二つの世界』ですが、他にも僅差で
『ファースト・マン』
『グリーン・ブック』

作品賞に選びたいと思います。


ちゃっちゃといきます。
トントンのトキメキターゲット賞は、(トキメキ不足すぎるトントンを健康目的のためにときめかせてくれたありがたい殿方に送ります)
これはもちろん、
「ファースト・マン」のライアン・ゴズリングです❤️
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ライアンくんは寡黙な職人肌がよく似合います。

他にも映画って本当に楽しいで賞♪
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
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もう、こういうバカバカしい映画って大好き❤️

演技賞もいきます。
主演男優賞
『グリーンブック』のヴィゴ・モーテンセンか、『ジョーカー』のホアキン・フェニックスか迷いました。でもホアキンはそもそも演技派ですから、ここは別人かと思った…
ヴィゴ・モーテンセン アラゴルンの面影なし
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主演女優賞
『新聞記者』のシム・ウンギョン
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いかにもなキャリアウーマン風女優よりもこの人で本当によかった。

助演男優賞
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッド・ピット
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そもそもブラピがイケメンに見えない私ですが、このブラピは犬との掛け合いがとてもキュート。意味なく脱いでます。

助演女優賞
すみません誰も思いつかない。
『ひとよ』の松岡茉優もいいかな〜?いや、
『運び屋』のクリント・イーストウッドの娘役で実の娘
アリソン・イーストウッドにしよう。
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父を見る冷たい眼差しが演技とは思えない。なんだか姪っ子の兄を見る目つきに似ているようで印象に残りました。


DVD、録画視聴は…以下の47本。

<邦画>
『太陽の王子 ホルスの大冒険』『眠狂四郎殺法帖』『翔んで埼玉』『マスカレード・ホテル』『女囚701号/さそり』『空飛ぶタイヤ』『狐狼の血』
<アジア>
『バッド・ジーニアス』『殺人者の記憶法』『殺人者の記憶法:新しい記憶』『善惡の刃』『タクシー運転手』『一級機密』『クレイジー・リッチ!』(ハリウッド映画ですがオールアジアキャスト)
<欧米>
『ハクソー・リッジ』『否定と肯定』『レディ・プレイヤー1』『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』『ブリグズビー・ベア』『スプリット』『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『彼女が目覚めるその日まで』『ベロニカとの記憶』『犬が島』『人生はシネマティック!』『5%の奇跡』『モリーズ・ゲーム』『ローズの秘密の頁』
『ゲット・アウト』『ミスター・ガラス 』『Uボート』『アンノウン』『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』『search/サーチ』『英国総督 最後の家』『ウイスキーと2人の花嫁』『蜘蛛の巣を払う女』『復讐の十字架』『シャットダウン』『HACHI』『女王陛下のお気に入り』『アンノウン/anknown』『ノクターナル・アニマルズ』

<ドキュメンタリー>
『華氏119』『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン』

この中でもし映画館で見ていたら、ベスト3に入っていただろう作品は
『女王陛下のお気に入り』面白くて衝撃的。
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『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』こういう負け犬の話に弱い私。もしもこれを映画館で見ていたら、主演女優賞はマーゴット・ロビーでした。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の彼女もとてもキュート。
I,tonya

他にも
『バッド・ジーニアス』『モリーズ・ゲーム』『タクシー運転手』『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン』
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が2019年個人的ベスト入り作品です。


映画館、DVD鑑賞併せて、最も新しい表現を感じさせてくれたのは、
『search/サーチ』
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旧人類には最初なんだか落ち着かない気分にさせられましたが、途中から気にならなくなり、「なるほど、こういう映画が作られたか」と感心しました。

今年もぽちぽち更新していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。





tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。