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寝たきりワンコ、虹の橋を渡る

dog
01 /21 2019
今時はペットがなくなると「虹の橋を渡る」というそうですが、実家の寝たきりだったワンコが亡くなりました。17歳、ヨレヨレの老犬でしたが、よく生き切ったと思います。
昨年の春先、親の介護中に後ろ足に障害のあったワンコが寝たきりに。
褥瘡を防ぐために姉と二人1日何度も寝返りを打たせたり、ダダ漏れ状態のワンコをお湯で洗ったりしてたら、二人とも腰を痛めてしまい、ついに老犬ホームに預かってもらったのが昨年6月。獣医さんの話ではその時点で夏まで持たないだろうと余命宣告されていましたが、老犬ホームで手厚い介護を受け、他の犬が苦手な犬だったのに、ホームではいつも寄り添ってくれる超大型犬の友もでき、いつも一緒の写真を送ってもらっていました。
亡くなる1日前までいつも通り食欲旺盛でしっかりご飯を食べていたのが、亡くなる日は朝から何も食べなくなり、翌朝には眠るように亡くなっていたそうです。ちょうど週末でしたので、姉と私、子どもたち、母の5人で老犬ホームに向かいました。
老犬ホームの面会室にきれいに花やぬいぐるみを飾られて箱に収まっていました。ここでお別れをし、ペット葬祭場に移動、人間みたいにお葬式をするんですね、今時は。
でも最初のホームの面会室でのお別れでまず子供達がいい歳してべ〜べ〜泣き出し、このお正月に2人はワンコに会いに来ていたので、亡くなる直前に会えてよかったじゃん、と思うのですが、買ったばかりのコートのまま、箱からワンコを引っ張り出し、代わる代わる抱っこして泣いているので、思わず「新品のコートが汚れるよ!」と言った私はサイコパス呼ばわり(苦笑)
その後も葬儀場でもグズグズ泣いてて時間がかかり、ようやく焼場に回り、焼くのに1時間ほど時間がかかるというので、近所の店で昼食を済ませ、戻ってからまた一悶着。骨壷はなるべく小さいものにしたかったのに、小さい骨壷は頭部の骨を崩して入れるのが普通だそうで、子供達がそれはかわいそうと言い出し、大きなツボになってしまい(絶対あとで置き場に困るぞ)、さらに小さな骨を入れるアクセサリーとやらも買ってるので、思わず「自分ちの犬でもないのになんなの?あんたら!」と言った私はまたまたサイコパス呼ばわり。
この犬は引っ張りがきつく、老人は引っ張られて転んだら危ないので、散歩は私がしてきて、ここ数年は姉が面倒を見てきたのですが、世話してきた私と姉は全く涙は出ません。
どこかの住宅街で捨て犬だったというワンコ。なんの縁か実家の犬になり、果たして幸せだったかどうかは知りませんが、本当に逞しい犬だった。脱走した時、交通事故に遭い、目撃者によると結構派手に吹っ飛んだらしいのですが、慌てて車で獣医に駆け込んで検査するとどこも怪我してなくて、獣医さんに「丈夫な犬ですね〜」とびっくりされたことも。さらに高いところからジャンプした時、木の枝でお腹を引っ掛け、お腹の皮がべろ〜んと向けてしまい、再び慌てて獣医さんに駆け込んだのですが、びっくりするほど怪我の回復が早く、再び「丈夫な犬ですね〜」と驚かれたエピソードも懐かしい。
人間にも他の犬にも懐かないマイペース犬だった割りには、それなりに愛され、ご近所で可愛がってくれた人は昨年老犬ホームまでわざわざ会いに行ってくれたり、そこそこ幸せだったと思いたい。
焼く前に六文銭がわりの紙を渡され、みんなで一言ずつ送る言葉を書いたのですが、家にいる時はすっかりボケて自分の名前を書くのも大変だった母がスラスラと「生まれ変わったらまたうちの子になってね」と書きました。それを見て私と姉はびっくりしました。
私が「お母さん、ワンコが生まれ変わってうちの子になって戻ってきても、そん時はお母さんがもう死んでると思うよ」と笑ったら、「それもそうねえ」と笑って毒舌ジョークにも応じます。おおっ、やっぱりあのホームに入って、いい刺激を受けたせいかも?と内心思いました。お正月には「飽きたからもう帰る」と言い出し、どうしたものか迷っていましたが、ワンコも母も手厚いホームで世話になる方が幸せちゅうもんよね、と確信いたしました。
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若かりし日のワンコ  
もっと可愛い写真もありますが、これが一番クールな性格が出ている気がします。
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『ルーベンス展』

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01 /18 2019
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上野でルーベンス展を見ました。
行ったのは今週の水曜日で、東京での用事が早く済んだため上野に回ったのですが、またしてもシルバーデーにぶつかってしまいました。上野公園の人の多さにムンクと2展覧会周ろうかとの予定はあきらめました。
さてルーベンス展、人が多いため絵に近ずいて解説読むのは大変そうなので、音声ガイドを借りました。
長澤まさみの声で、BGMの古典音楽が耳に心地よかったです。
ルーベンスといえば、日本では「フランダースの犬」でおなじみです。ネロとパトラッシュがアントワープ聖母大聖堂の「キリストの降架」の前で天に召される、あの涙無くしては見られないラストシーンです。でも残念ながら、今回のルーベンス展ではこの絵はきていません。
本展覧会はイタリアとのかかわりに焦点を当てて紹介しています。
ルーベンスは1577年生まれで20代の8年間をイタリアで修行、古代美術や15〜6世紀のルネサンスから大いに影響を受けました。特に古代ギリシャ、ローマ彫刻に人体の理想美を見ましたが、同時にルーベンスは「何よりも石のような感触は断じて避けねばならない」と書いていて、人間の皮膚の質感は16世紀を代表するティツィアーノから大いに学んだとされています。それを表すルーベンスの模写作品も展示されていました。

「理想の肉体」を追求したルーベンスの描く作品、年代が上がるにつれて、その肉体は……メタボ?グラマー?なんと言ったら一番ピッタリか?一言で言うと、「肉の体!」。そう”肉感”あふれる肉体のオンパレードです。
特にヘラクレスとヴィーナスがムッチムッチマッチョで、今時の日本基準なら完全におデブです。
↓左2点ヴィーナス、右ヘラクレス
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一つ一つの作品が大きいため、人が多くてもそれほど見辛い訳でもなく、コテコテ感を楽しみました。
もともと美術に詳しくもなく、なんとなく印象派が好きかな〜くらいの認識でいましたが、数年前カラヴァッジョを見て、写真のない時代の圧倒的な画力が見応えがあって、今回もムンクよりもルーベンスに惹かれたのです。キリスト教やギリシャ神話に詳しければもっと楽しいと思いますが、”肉感”だけでも一見の価値ありです。(見方が邪道すぎ!)
せっかくなので常設展も駆け足で見ましたが、人の多さとルーベンスの”肉感”に当てられたためか?
思わずこの絵の前で足がストップ。
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ハンマースホイ「ピアノを弾くイーダのいる室内」です。
静かだ…。

遅いランチを「黒船亭」でいただきました。若い頃、ひとまわり年上の友人によく連れてきてもらった懐かいお店です。シーフードカレーを食べましたが、辛さ抑えめの優しい味でした。

『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン』『ハクソー・リッジ』『殺人者の記憶法』 DVD鑑賞

cinema
01 /13 2019
映画館で2回目の『ボヘミアン・ラプソディー』を子供と一緒に見ました。1回目の時はフレディの苦悩が印象に残り不憫萌えした私ですが、2回目の印象は少し違いました。みんなで音楽を作っていくところ、特に何度もミキシングして複雑な音作りをしていくところなどがすごく楽しかったです。仲間と音楽を作る楽しさに溢れてて、フレディは幸せな人だったんだなと思えました。
ラストに出る写真を見て、クィーンのメンバーばかりか、両親や最後の恋人だったジム・ハットンまで本人によく似ているのでびっくりしました。
お正月休み、録画したままの映画を何本か見ましたのでメモしておきます。

『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ (2015)』 監督:ガブリエーレ・マイネッティ
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「鋼鉄ジーグ」という日本製アニメは本当にあるんですね。アニメに詳しくないので全く知りませんでした。70年代のアニメだそうで、このアニメをこよなく愛するイタリア人監督がオマージュを捧げた作品ということです。
イメージしていたものとはかなり違って、全編かなり血みどろのギャング映画。
でも正統派のギャング映画とも違います。なんせ主人公は中年にさしかかった冴えないおっさんで、ワルとしてもかなり小物。いつもプリン食べながらエロビデオ見てるし、組織のヤクを年配の相棒とさばこうとしてアクシデント的に相棒は殺され、自分も撃たれて廃ビルの高層階から落ちたのになぜか死なない。
映画の出だしに追い詰められて核マークのドラム缶に落ちるという描写があり、そのことによって超人パワーを得たことにようやく気がつきます。しかし!自分が超人パワーを持ったことに気が付いて、この人が何をやるかといえば、ATMをぶっ壊しお金を盗むというどこまでもせこいワルです(笑)
ここに関わってくるのが殺された相棒の娘。少し精神を病んでいるようで、彼女の宝物が「鋼鉄ジーグ」のDVDで、この娘の世話をしているうちにこの娘を愛し、鋼鉄ジーグのように守りたいと思い始めます。愛すると言っても、少女相手にレイプまがいのことしちゃうし、相変わらずヒーロー観ないままにドラマは進みます。
この映画のもう一人の主人公?として上部組織を裏切ろうとする野心家のワルが出てくるのですが、残忍なイケメンで主人公よりも目立ってます。ラストにこのワルとの戦いでようやくヒーロー映画的な戦いシーンとなります。このように主人公が鋼鉄ジーグとして人々のために命を張るのは、映画の最終盤。スパイダーマンと違い自分の力に目覚めても、ずっとせこいワルのままで、だからこそ終盤、燃える車から少女を助けて、周囲の自分を見る目が今までの人生で無かったものに気がつく場面がとても印象的です。
ハリウッド映画とはかなり違ったヒーローもの。こうやって生きてきた人が力を持ったからとて、急にはヒーローにはなれないよね、という妙なリアリティがあり、冴えない主人公にだんだん切なさすら感じ不憫萌え発動しました(笑)

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣 (2016)』 監督:スティーヴン・カンター
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端正な容姿と圧倒的な表現力で、世界中にその名をとどろかせたセルゲイ・ポルーニン。その数年後、英国ロイヤル・バレエ団を退団した彼は第57回グラミー賞にノミネートされたホージアのヒット曲「Take Me To Church」のミュージックビデオ出演で再び脚光を浴びた。バレエ界随一の異端児にして、著名なバレエダンサーであるルドルフ・ヌレエフの再来とも評される彼の素顔に迫る。(シネマトゥディ)

貧しい家庭出身のセルゲイは幼い頃から才能を発揮。バレエのために母と二人キエフに移住し、父と祖母は外国に出稼ぎに行って支えます。さらに13才でイギリス名門バレエスクールに入り、16才でローザンヌ、世界最大のコンクール、ユース・アメリカでグランプリ。18才でファースト・ソリスト、19才で最年少プリンシパルというまさに天才の名を欲しいままに頂点に駆け上がります。しかし一方で刺青、薬物等、問題児としても名を馳せ、わずか22才でロイヤルバレエ団を退団、という話題性十分なイケメンバレエダンサーのドキュメンタリー。
幼くして自分の才能のために家族はバラバラになり、13才で言葉の通じない国に一人渡り、ずっと寂しさを抱えてきたらしく、「踊り続けることで家族がまた一緒になれると信じてきた」と語る横顔はまだ孤独な少年の面影を残しているよう。お父さんが息子と本当に久しぶりに会うシーン。ずっと離れていると家族といえどもなんともぎこちなく、お母さんとも離婚。お父さんが不憫でした。
見所は再び注目を集めるきっかけになったホージアのヒット曲「Take Me To Church」で踊るミュージックビデオのシーン。美しいです。
バレエやセルゲイ・ポルーニンを知らなくても面白いドキュメンタリーでした。


『ハクソー・リッジ(2016)』 監督:メル・ギブソン
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こちらは第2時大戦オタクの夫と鑑賞。
戦争映画は好きではないのですが、一昨年訪れて印象深かった沖縄が舞台ということで見て見ました。
最近になって知ったことですが、沖縄戦って本当に悲惨な戦いだったんですね。残酷描写には容赦のないメル・ギブソンが監督ですから、手足が吹き飛ぶ目を覆う戦場です。
物量に圧倒的に差があるにしては、アメリカ側にとっても随分悲惨な戦闘だったみたいです。
主人公は「汝殺すなかれ」を自らの最重要格言として育ち、自分から軍に志願したにも関わらず、「人殺しの道具である銃には触れない」と銃の訓練を拒否。もちろん軍隊でこんなことしたらタダじゃすみませんがめげません。そして沖縄戦の前線に武器を携帯しないで衛生兵として参戦。その地獄絵の中で75人もの負傷者をたった一人で救ったアメリカの衛生兵の実話。なんとこの人、日本人も救ってます。
(クリスチャンの方々に怒られるのを覚悟で言いますが)これはもちろん信仰の物語なんですが、私にはそれ以上に”常軌を逸した頑固者”の話に見えました。最近見たインド映画『パッドマン』もそうですが、”常軌を逸した頑固者”というのは、それだけで面白い映画の題材になります。だって普通の人には絶対できないことをやり遂げてしまうのですから、ある意味スーパーマンと同じです。
主演は最近売れっ子のアンドリュー・ガーフィールド。アメリカでも、ちょっとひ弱そうな草食系男子が流行りのようで、筋肉マッチョが苦手な私には嬉しい傾向です。最後に本人の写真が出てきますが、アンドリューくんより本人の方が断然イケメンです。


『殺人者の記憶法 (2017)』監督:ウォン・シニョン
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韓国の作家、キム・ヨンハの小説を映画化したクライムアクション。アルツハイマー病を患う過去の連続殺人犯が、偶然出くわした殺人鬼の凶行を阻止しようとする。

ここで主演のソル・ギョングについて、
ソル・ギョングを初めて見たのは、2001年NHKドラマ『聖徳太子』で新羅の密偵、伊真(イシン)という架空の人物役ででした。聖徳太子を本木雅弘、蘇我馬子を緒形拳、それに続く重要な役だったのですが、韓流ブームにはまだ早いこの時期、全く見たこともない俳優で、イケメンではないのですが印象に残る役でこれは誰だ?と話題になりました。
その後、韓国人の友人ができたこともあり、一時いろいろ韓国映画を見ましたが、中でも深い印象の残る作品の主演を演じていて、韓国の役者の中では一番好きな俳優です。
『ペパーミント・キャンディー』(2000年NHKと韓国の共同制作)名もない花を撮りたいと言っていた繊細な若者が兵役中の暴動鎮圧の際、誤って女子高生を撃ってしまい、その後暴力的な刑事になり、さらに荒んだ中年になっていく主人公の20代から40代までを演じていました。’79年〜’99年の韓国の暗い一面を背景にした名作映画。
『オアシス』社会不適応者で犯罪を重ねる主人公が脳性麻痺の女性(ムン・ソリ)と愛し合うドラマ。ソル・ギョング演じる主人公は全く美化されることなく、相当しょうもない人間として描かれます。何やら感動的だった記憶あり。
『シルミド』これはびっくりの実話だそうですが、アクション映画としてもサスペンスとしても面白く、普通にかっこいいソル・ギョングが見られます。
他にも(全然内容覚えていないけど)潜水艦映画の『ユリョン』、太って赤井英和にそっくりな『力道山』、幼い娘を孤児院に捨てる父親役でちょい出の『冬の小鳥』などが私のみた作品ですが、この人が出ているだけで映画の空気がリアルになる印象があります。日本だと誰みたいかな〜?
背が高くて痩せてて、時には大杉漣みたいに見え、時にはアンジャッシュの児嶋一哉のように見えます。

え〜と、肝心の「殺人者の記憶法」の感想ですが面白くて怖いです。
連続殺人犯で獣医の主人公、自分の基準でクズと認定した人間はあっさり殺すくせに、アルツハイマーになって猫に薬をあげたのを忘れて過剰投与で殺してしまうと、ショックのあまり獣医をやめます。現実だったらオイオイオイですけど、映画なのでうっかり納得(笑)少年時代の暗い過去が遠因となっていますが、このDV父ちゃん迷彩服を着ているのが気になりました。'80年代は日本はバブルに向う明るい時代でしたが、韓国では軍事政権で非常に暗い時代だったらしく、「ペパーミントキャンディ」もそうでしたが、兵役に行って人格変わってしまう人がよく出てきます。このDV父もある意味時代の被害者だったのでしょうか?
この映画、主人公がアルツハイマーでまだらボケのため、本人は激しく混乱しますが、見ているこっちも混乱します。ラストに向かって、もしかしてやっぱりこの人が!?いやいややっぱり!となり、もう目が離せません。
しかしこんな田舎町に連続殺人犯が2人もいたら怖すぎます。
ところでこの映画、別のラストに至るバージョンもあるんです。今度見てみます。

『家へ帰ろう』 監督:パブロ・ソラルス

cinema
01 /09 2019
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アルゼンチンのブエノスアイレスに暮らす88歳の仕立屋、アブラハムは、70年以上会っていないポーランドの親友に、最後に仕立てたスーツを渡そうと思い立つ。その親友は、ユダヤ人のアブラハムがホロコーストから逃れた際に助けてくれた命の恩人だった。アブラハムは、マドリード、パリを経由して目的地に向かうが、道中さまざまな困難が襲う。(シネマトゥディより)

2019年映画館鑑賞第1弾はアルゼンチン映画です。
主人公は元仕立て屋の88歳のおじいちゃん。家を売り、足の手術をして、明日からは老人ホームで余生を送る予定。
というか娘たちにそのように手配されてしまった老人。
その夜みんなが帰ると、こっそり一人ヨーロッパに旅立ちます。自分の故郷であるポーランドに行き命の恩人である友に会い、70年前の約束を果たそうという終活の旅に出るのです。
この映画のポイントは夜中に思い立ちポーランドに行こうとしますが、遅い時間で直行便がないため、まずはマドリッドに着き、そこから陸路を列車でポーランドに行くというところです。陸路ですから、ドイツも通りますが、「ポーランド」「ドイツ」という言葉を口にしたくもないし、ドイツに至ってはその地を踏みたくないという頑固者。
このヨーロッパ斜め横断の旅の途中、少しずつ彼の過去が描かれ、その理由が明らかになります。彼は若い頃ポーランドにいたユダヤ人で、家族はホロコーストで全員亡くなっています。そんなトラウマを抱え頑固爺さんが、旅の途中で出会った人々に助けられ、70年ぶりの友との約束を果たせるか?というロードムービーです。

とても心温まる物語で、お正月にいい映画を見たな〜と満足しました。
感動的な物語ですが、描き方がユーモラスで、ベタな感動描写にしないところに好感が持てました。
最初のシーンでも、一人のカメラ嫌いの孫とお金の交渉始める場面といい、マドリッドで久しぶりにあった勘当した娘との再会も、きっと長年のわだかまりが解ける感動シーンになると思いきや、そうはならずあっさり次のシーンへ移ります。全体に抑制が効いているというか、ざっくりはしょる展開の仕方です。
それでも家族が次々殺された思い出を語る場面は思わず胸が締め付けられます。また主人公を助けるドイツ美女が拒否されても手を差し伸べ、ドイツのしたことはみんな知っている。国のみんなが責任を感じていると話す場面では、日独の戦後の”方の付け方”は確かに違うと感じ、耳に痛いものを感じました。

しか〜し、トントンはやっぱりヒネクレ者なので、ちょっと言わせてもらいますと…
これ、終活考えてるお爺ちゃんが見たら、自分も旅に出ちゃうんとちゃうか、と思います。
だって、まずはマドリッドで宿のいい女のおばちゃんに助けられ、次にドイツ人の知的な学者美女に助けられ、倒れて運ばれたワルシャワの病院の美人看護師に助けられ、ワルシャワから遠路はるばる友のいる故郷まで彼女の車で送ってもらうのです。出会った3カ国の美女3人、それもだんだん若くなってくるし(笑)
こんな美女に次々助けてもらえるんなら、ワシも終活の旅に出るぞ!ってなお爺ちゃんが出てきてもおかしくありません。


2018年 トントンアカデミー賞 

cinema
01 /05 2019
2018年映画館で見た映画は

『キングスマン:ゴールデン・サークル』
『ルイの9番目の人生』
『はじめてのおもてなし』
『スリー・ビルボード』 
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『15時17分、パリ行き』 
『ダンガル きっと、つよくなる』 
『君の名前で僕を呼んで』 
『万引き家族』 
『ワンダー 君は太陽』 
『ウインド・リバー』  
『カメラを止めるな!』
『検察側の罪人』 
『プーと大人になった僕』  
『太陽の塔』
『ボヘミアン・ラプソディ』 
『斬、』
『パッドマン』
『来る』

以上19本です。

今年はDVDで見た映画も感想を書いていますが、記憶だけを頼りによかったものを思い出すとDVD鑑賞のものが多かったです。でも今まで通り、映画館で鑑賞したものに限って選ぶことにします。

トントンアカデミー大賞は……
『ボヘミアン・ラプソディ』 です♪
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はい、理由は私の選考基準『不憫萌え』に最も応えてくれたから(笑)
’70年代のイギリスで ペルシャ系インド人で、ゾロアスター教で、出っ歯(はどうでもいいけど)で、ゲイ。
少数派の悲しみが映画全体を貫いています。しかしそんなもん吹っ飛ばすカタルシスを感じられるコンサートシーン。娯楽映画としてしっかり作ってあるところが傑作だと思います。
今年のお正月は両親がホームに帰った2日の夜、みんなで飲みながら私の持っているクィーンのDVDを鑑賞しました。かなり若い頃のフィルムから、映画でも山場となるライブエイドのコンサートまで。盛り上がったのは映画を見ている私と姪っ子だけでしたが…
そこで面白い偶然を見つけました。
フレディはザンジバル(現タンザニア)生まれで、そこは当時オマーンの王が統治、その後インドに渡り育ったそうですが…
なんと、この秋、姪っ子はタンザニアに友人に会いに行き、姉は仕事でオマーンに行き、私はインドを観光旅行しました。
まあ、それだけといえばそれだけなんですが、フレディが注目を集めた年に、たまたま関わり合いのある3国に縁があったのです。タンザニアもオマーンもインドもそれほどメジャーな場所じゃないし、我々も変わったところに普段行くような人間じゃないのに、不思議な偶然に勝手に盛り上がってました。


脚本賞
『スリー・ビルボード』
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もちろんこの1本です!
こういう映画を見ると、映画は何と言っても脚本が一番大事だな、って思います。
人間というものの複雑さや面白さ。悪意と偏見の塊のような人間の持つ別の一面、軟弱に見えた若者の思いがけない強さや他者への思いやり。なんやかやいって”一番面白いのはやっぱり人間”と思わせてくれる素晴らしいドラマでした。



後を引くで賞
『ウインド・リバー』 
WIND RIVER
すっごく感動したというより、なんとも後を引く映画です。
心まで寒くなる、と言っても人間への信頼を失うわけではない。この現実は絵空事ではないという辛さをしみじみかみしめるような映画です。ジェレミー・レナー、最初はあんまり好感を持てないタイプでしたが、渋いいい役者になりました。



目に眩しいで賞
『君の名前で僕を呼んで』 
call me
何はともあれ、出演の二人も、風景も、暮らしも美しい。あの生活が羨ましい〜。
思いがけず「初恋」なるものを極東の華のないおばちゃんにも思い出させる「切なさ」という魔力。
しかし映画の美しさに比べて、思い出すのは佐藤二朗似の初恋の彼。これはこれで別の切なさがあります。


演技賞

主演男優賞は
『ウインド・リバー』からジェレミー・レナー
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渋いです!悲しみを湛えた凄腕射撃手になりきってます。
ジェレミー・レナーはアカデミー作品賞を取った『ハート・ロッカー』の時から、寡黙な職人タイプを演じていたのですが、年齢的な渋さが役柄に追いついた感があります。こんなかっこいいジェレミーを初めて見ました。

主演女優賞
『シェイプ・オブ・ウォーター』のサリー・ホーキンスと『万引き家族』の安藤サクラか迷いましたが、やっぱりこの人!
『スリー・ビルボード』からフランシス・マクドーマンド
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この女優さんはコーエン兄弟の出世作『ブラッドシンプル』で見てから、一貫してリアル感満載(アンチエイジングに興味無し)で、イギリスの女優ならいそうなタイプ。こういう人でもアカデミー賞の授賞式ではきっと別人みたいに綺麗になって出てくると思いきや、やっぱりいつものフランシスさんでした(笑)

助演男優賞
やっぱりパッと思いつくのは『スリー・ビルボード』の差別主義者の警官役サム・ロックウェルですが、それだと実際のアカデミー賞と同じでつまらない。てなわけで、
『来る』から妻夫木聡
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こういう人いるよね〜という現代人の一典型のような役をほんとにこういう奴じゃないかと思わせるリアリティで演じてくれました。


助演女優賞
『キングスマン:ゴールデン・サークル』のジュリアン・ムーアか、『斬、』の蒼井優か。でもこんなサイコパスな女首領を楽しそうに女らしく演じられるキュートさに軍配をあげて、
『キングスマン:ゴールデン・サークル』のジュリアン・ムーア
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おまけで
そっくりさん大賞
『ボヘミアン・ラプソディ』 の4人。フレディ役はあまり似てなかったけど、ちゃんとフレディの切なさが伝わったので。後の3人は良く似てるなぁ〜と単純に感心しました。
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フレディ・マーキュリー役 ラミ・マレック
ブライアン・メイ役 グウィリム・リー
ロジャー・テイラー役 ベン・ハーディ
ジョン・ディーコン役 ジョセフ・マッゼロ



さて、一昨年から始まった
トントンときめきターゲットは…
イケメンにときめき、疑似恋愛モードを無理やり設定、健康のためにホルモン分泌を図る計画でしたが、すっかりそういう目線を忘れてました。
今思い出しても全然ないなぁ。「君の名前で」のティモシーくんはそりゃ美しいけれど、ときめきはしないし、アーミー・ハマーは昔からアンドロイドに見える。趣向を変えてダンガルのお父ちゃんはどうかな?いやいやマッチョ苦手だし。いっそ半魚人はどうかしら?ときめくにはさすがに無理がある。
すみませんブツブツ言ってますが、映画作品そのものにときめいたということにして、トキメキターゲットは残念ながら全く思いつきません。
今年こそ、私の健康のためにぐっとときめかせてくれる殿方が現れることを期待して、以上2018年鑑賞映画から、トントンアカデミー賞でした。
ヽ(●´∀`)人(´∀`●)ノ

あけましておめでとうございます🎍

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01 /03 2019
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あけましておめでとうございます。
本日は1月3日です。
お正月三が日、雲ひとつない晴天。風もなくて穏やかなお正月らしいお天気です。
おせちを並べ、お屠蘇をいただく元日の朝、お正月の挨拶をしたとき、夫が「今年の我が家の目標は医療費の削減」と言いました(笑)
確かに、夫は眼科と歯科の常連、限りなくシロですが100%シロとは言ってもらえない肺の影の検診、さらに健診で引っかかり昨年から循環器科通いが始まりました。
私は肺がんの検診以外は、時折ドライアイのため目医者さんに行くくらいですが、ちょっとガーデニングをやりすぎると手首が痛くなったり、そこで湿布もらいに整形行けばMRIまで撮られちゃうわで、なかなかお医者さんと縁が切れません。
そういえば漢方はここしばらく行ってませんが、やはり冷えの辛いこの季節、また復活しようか…ちょっと遠いし、先生苦手だし(子どもか!)めんどくさいなぁ。
「医療費の削減」と言っても、これから年を取るのだから、ますますお医者さんと縁ができるのが普通でしょう。
でも年の始め、そのくらいの心意気でちょうどいいかもしれません。

穏やかな晴天のように、のんびりまったりしたお正月を過ごしたいところですが、今年は実家が使えない事情があり、大晦日から姉親子が我が家で過ごしています。さらに元日、ホームから一時帰宅して両親が我が家にやってきましたが、予想通り大変でした。
お正月早々グチになりますが、なかなか”ふ〜”なお正月でした。
夫は何も言いませんが、私の身内のけたたましさに内心げんなりしているかと思いきや、お酒さえ潤沢にあれば文句はないらしく、こういうところが夫と私の姉はよく似ています。具体的に「お腹空いた」とか「お酒が足りない」とかがあれば元気がなくなるのですが、あまりメンタルが繊細にできていないらしく、基本悩まない人々です。こういう人たちに限って、受験とか仕事とか得意なんです。世の中って雑なヤツに有利にできてるんじゃなかろうか!?と常々密かに思ってます。
そこいくと、私は人間がとても繊細にできていますので、なんか普段見ないけたたましいTVとか、両親が「ホームはもう飽きたから家に帰る」と言い出し、何度説得しても延々同じ話を繰り返すのに疲れてしまうのです。おまけに2人合わせて180才超えのこの夫婦、突然ケンカを始め、新年早々我が家は修羅場と化しました( ̄ー ̄;
父は気が長く温厚な人だったのですが、90才を超えてから怒りっぽくなっています。おそらく感情の制御機能が劣化してると思われます…
昨夜みんなが帰り、ようやく静かなお正月になりました。
子どもらも友人たちと出かけ、夫は囲碁や将棋番組を見るらしいので、私はトンちゃんとお散歩がてら初詣に行こうっと。
では皆さま、今年もよろしくお願いいたします。

baba.png母88才、トンちゃんをずっと拉致してます
tonzabuton.pngトンちゃん座布団カバーの中にもぐって避難








tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。