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『斬、』 監督:塚本晋也 

cinema
11 /29 2018
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江戸時代末期の日本は、開国か否かで大きく揺れていた。困窮の末に藩を後にし、農村の手伝いをする浪人の杢之進(池松壮亮)は、近所に住む姉弟のゆう(蒼井優)と市助(前田隆成)と共に時代の変化を感じながらも静かに過ごしていた。そこへすご腕の剣士・澤村(塚本晋也)が現れ、杢之進の剣の腕を見込んで動乱の京都に彼を誘おうとする。(シネマトゥデイより)

塚本晋也監督が池松壮亮、蒼井優と組んだ青春時代劇。
塚本晋也といえば、一番有名なのは「鉄男」ですが私は見ていません。最近では大岡昇平の小説「野火」を映画化、主演監督していますがこれも見ていません。「シン・ゴジラ」「沈黙」、朝ドラの佐藤健の先生役など、最近俳優としてはよく見かけます。
これは私は絶対映画館で見ないタイプの映画ですが、友人の付き合いで見ました。
どこか懐かしいような、(普段見ないタイプだけに)新鮮なような、そんな映画でした。

まず懐かしさの方は画面の暗さ、内容の暗さが、個人的に70年代ATG(日本アート・シアター・ギルド)の日本映画を思い出させたためと思われます。
これは江戸末期の時代設定ですが、着物のばばちさ、家屋の暗さなどはリアルなのですが、田んぼが刈り入れの話が出る割には育ってないし、蒼井優ちゃんが池松くんのお腹をパンチしたり、江戸時代の農民の女性と武士の男性のじゃれ方として変な感じがしたり、時代劇として観るにはちょっとハテナです。しかし時代の変わり目を背景にした青春ドラマとしては面白く見ました。
新鮮の方は、いわゆる娯楽映画としてのお決まりから外れた描写、タイトルからしてこの流れだとここが殺陣の見どころかな?と期待していると見事に裏切られ、結論を見せてくれない。

池松壮亮といえば、「ラストサムライ」でトム・クルーズの身の回りの世話をする小雪の息子役。まだ10才くらいの子役で、賢げで本当に可愛い子だったっけ。可愛い顔のまんま成長したにも関わらず、屈折した若者役が多い個性的な俳優になりました。
ほとんど重要人物はこの3人と蒼井優の弟役のみ。

池松くんが剣の腕はいいけれど人を斬ったことのない若者。
澤村が痛めつけられた市助(ゆうの弟)の仕返しに野盗らを殺し、その報復として市助と両親が殺される。そのまた報復に杢之進と澤村は向かうが、杢之進は愛するゆうが目の前で乱暴されても、どうしても人を殺せない。
その後、杢之進と澤村の戦いになるのですが……
これは報復の虚しさを描きたかったのか?
結局、人を斬れなければ剣の腕は役に立たないといいたいのか?
幕末の激動は浪人や農民の若者にとって固定化された階層から脱出するチャンスでもあり、長年の平和から再び人を斬る時代の到来。
観る人によって解釈は違うと思いますが、私には「追い詰められた青春」という印象でした。青春とは常に何かに追い詰められるようなところもあり、若い男女の愛の形も奇妙にいびつで結ばれない。
そういうヒリヒリした青春ドラマの感じが'70年代ATGを思い出させたのかもしれません。
最も純粋に武士になりたい、強くなりたいと思っていた市助はあっけなく死んでしまう。
ラスト、杢之進は何かを突破したようではあるけれど、それは成長とか明るい方向に進むものには見えません。
やっぱり報復の虚しさを描いたのか?
それにしても画面が暗い。老眼のせい?
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肺がん検診 3年目

disease(闘病記)
11 /25 2018
6ヶ月ごとの肺がん検診、前回なぜか今年の3月だったため、今回は8ヶ月ぶりの検診でした。
同じ千葉でも、海に近い私の町と違い、がんセンターがあるのは内陸の市。そのせいか、がんセンター周辺の大きな公園は紅葉が始まっていました。
イケメンA先生、相変わらず混んでいて今回は2時間30分待ち。
先生の部屋のドアだけに「大変混雑していて待ち時間が長くなっている旨」張り紙がありました。イケメンだからって余分に患者押し付けられてるってことはないよね?(と思わず同情)
待ち時間にもなれ、検査後呼吸器科の受付を済ますと、売店でコーヒーを買って庭園に出てのんびり読書。2時間後呼吸器科に戻り程なく呼ばれ、「異常なしです。」と言われ、初めてほっとしました。

3年目無事通過しました♪

実は毎回、何か見つかるんじゃないか?とヒヤヒヤドキドキ。検診にはいつまでたっても慣れません。(我ながら気の小さい)
今回ちょっと質問しました。(ことわっておきますがイケメンと話したいからじゃありませんよ!ちゃんと聞きたいことがあったんです)
実は先月ガーデニングの後、手首がかなり痛くなって近所の整形に行ったのです。初めてだったので、既往歴とか書きました。
すると若い整形医がレントゲンは異常なしですと言いながら、なぜか近所の総合病院でMRIを撮ってきてと言うのです。
湿布もらいに軽い気持ちで来たのに「?」となりましたが、特に質問もせず言われるまま近所の総合に行って手首のMRIを撮り、CD-ROMもらってまた整形に。するとそれを見て、「異常ありませんね」と湿布の追加をくれました。
私もすぐに気がつけばいいものを、その段になってようやく 「WHY?MRI?庭いじりして手首が痛いっつうてんのに、なんでわざわざMRI?我が家の医療費だってバカにならないんですけど!」と。

そこで今回がんセンターイケメン主治医にその件を話しましたら、イケメン先生、「あっ、それはガンの転移を疑われた可能性はあります。肺がんは指先でも手のひらでも転移しますから。私も手のひらの骨に転移した患者さんを見たことがあります」だって…
は〜やっぱそうだったのか…でもだったら次回からはMRIと言われたら、様子を見て検査は断っていいですよね?とお聞きしました。それに対する返事は「まぁ〜う〜ん、そう〜、あ〜、ですね〜」とはげしく曖昧調でした。
そこはきっぱり「はいそれで大丈夫です!」と言って欲しかった。

しかし獣医の友人と話してる時「最近はうかつに”大丈夫”は言えない」と言ってたっけ。獣医でもそうなら、人間相手それもガン専門医にとって、「大丈夫」はもしや禁止ワードなのかも!?
「大丈夫」は医師から一番聞きたい言葉なのに。
そして医師も世代による違いがあるもかもしれない、と思いました。
20数年まえの婦人科系でお世話になったA先生なんて、「大丈夫」が口癖みたいな人だった。まあ病気も違うので比べられませんが。
肺がん前主治医のY先生はけっこう「大丈夫」は言ってくれた。「多分」とか「100%じゃないけど」と思い出したように付け加える時もあったけど。
医師と患者の関係も時代とともに変わって来ているので、イケメン先生はお若いので、これが最新患者対応マニュアルなのかもしれません。
それにしても…手首痛いくらいで転移の可能性も考えなきゃならないなんて、しみじみ面倒な病気になってしまったのだ、と落ち込みました。
Autumn leaves病院の庭で拾った落ち葉
検診の翌週、都心に出たついでに前主治医のY先生先生の勤務するクリニックに寄ってみました。
先日行ったインド旅行は、最初5000Mのトレッキングツアーを考えていましたが、実際申し込んだのはブータン旅行。ブータンは3500Mで共にパンフに高度障害、いわゆる高山病のリスクが書かれていました。
そこで思ったのが、肺を切っている人間は酸素の薄いところに行っても大丈夫なのか!?ということです。ネットで調べましたが普通の人より高山病を起こしやすいのか分かりません。ウィキペディアを見ると2000mから発症するとあります。
そこでY先生にメールで質問しました。
色々丁寧に教えてくれ、高山病は呼吸器の病ではないけれど、不安なら自分の肺機能を見るためにも国内の一気にロープウェイで登れる山で試して見たらと、その後も参考資料を送ってくれましたので、北八ヶ岳にMさんと行ってみたのが9月の諏訪温泉旅行。
その後ブータン行きは乗り継ぎ便が取れずツアー自体が催行不可になってしまい、急遽、例の優雅なコピーに騙され(笑)インド北東部にしたのです。ここは標高2600m。先生は高山病の予防薬も教えてくれましたが、副作用が頻尿のため、インドのトイレ事情を考え初めからやめときました。
ですが事前に八ヶ岳で人体実験していたため、安心して2600mの丘も登れたというわけです。
そんなこともあり、インド土産の紅茶を渡しに行ったのです。

お忙しい中、時間を取ってくれ1年半ぶりにお会いしました。
インドの話や、先生はここ数年ヨーロッパ人仲間と欧州をバイクで走っているそうで、バイクの話を色々聞きました。
がんセンター時代に比べ、時間も取れるようになり人生を楽しまれているそうです。
最新ガン治療の話になり、私がガンが治る病気になるのは嬉しい反面、自分の親のことを考えると、認知症の薬ができていない状態でガンが死なない病気になるのは不安な面もあると言いましたら、確かにガンで死ぬのは悪くないと言ったあと、先生の将来の予測として、そもそもガンにならない方向に治療法が進む可能性があるという話になりました。
健康な人でも毎日がん細胞は生まれていますが、それをガンに育たないように、ワクチンのような形でがん細胞が育つのを阻止するという方法です。数年ごとにそれを投与することで、ガンという病気自体がなくなる研究が将来的には進むのでは?という話でした。
ガンが治るどころか、ガン自体がなくなるかもしれないというのはすごい話だと思いました。(認知症の問題は残りますが)
そして先生は人生を味わい尽くした75歳くらいでガン予防をやめ、あとは自然に任せるみたいな流れになる可能性も話しましたが、私はそこに妙に引っかかりました。
先生みたいな方だったら、75才くらいで、人生やり切った!もう思い残すことはない。いい人生だった、と思うかもしれません。
でも自分が75才になったときに、そんな風に思うだろうか?と。

先生の話の主旨とはズレたところで妙に引っかかってしまい、我ながらこういうところが私という人間の根の暗いところと苦笑するしかありません。
ガンが無くなる=スンバラシイ!ともちろん思うものの、すぐにそしたら認知症の老人が今以上に増えるのでは?と考えてしまう。
ガンワクチンが(もし完成したとして)、75歳になったらみんな「いい人生だった、もう思い残すことはない!ガンで死ぬのも悪くない」と思うものだろうか?と。
以前里見清一氏の著作で80才でお金のかかる治療を打ち切るべきという提案に感じたモヤモヤと同じです。結局、年齢の問題というより社会が個人の人生を管理することにモヤモヤするのか?自分自身がボケボケ生きてしまったことに対する焦りなのか?よく分かりません。
私自身は長生きしすぎる両親を見ていて、自分のことが自分でできなくなる前にオサラバしたいと本気で思っていますが、それはあくまで私個人のこと。
個人的には私も75才くらいを目標に、後悔しないようせいぜい人生を楽しもうと思います。(その前にその年まで生きてること自体が目標ですが)

ところで、1年半ぶりにY先生にお会いして思ったこと。
先生、相変わらずスマートでお若いのですが、「あれ?なんか雰囲気が柔らかくなってる。今だったら、ヤクザ映画に出られそうとか、メスよりドスが似合いそうとか、失礼なことは絶対思わないなぁ」と感じました。
やっぱり切った張ったの世界(手術)から足をお洗いになったせいなんでしょうか。

『ピエール・ボナール展』  『ロシアの至宝展』

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11 /22 2018
『ピエール・ボナール展』 国立新美術館
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六本木国立新美術館で「ピエール・ボナール展」を見ました。

『19世紀末のフランスでナビ派の一員として出発した画家ピエール・ボナール(1867‐1947年)は、浮世絵の影響が顕著な装飾的画面により、「日本かぶれのナビ」の異名を取りました。20世紀に入ると、目にした光景の印象をいかに絵画化するかという「視神経の冒険」に身を投じ、鮮烈な色彩の絵画を多数生み出します。』(展覧会HPより)

日本かぶれの作品は20代の数点だけで、確かに平面的で服の柄などに浮世絵の影響がもろに出ています。
しかしボナールらしさは中期以降の豊かな色彩と光の表現の作品にあります。
ナビ派というのは19世紀末パリで活動した芸術家集団。ゴーギャンに影響され自然の光を画面上にとらえようとした印象派に反対し、画面それ自体の秩序を追求、芸術の装飾性を主張したそうです。
私は音楽だけでなく、美術鑑賞の素養もないのですが、ボナールの絵は塗り方が点々タッチなのですが、スーラほどの緻密さもないため、小型の風景画などは公民館の絵画サークルの絵にありそうな印象を持ちました。
身近にいた妻マルトや(なぜか)一家のかかりつけ医の妻、ルネというモデル女性の裸体画群は柔らかな色調と脚を拭いてたりする日常の一瞬のポーズが面白くて好きです。
画家の妻マルトは20代からのパートナーですが、モデルのルネとボナールの関係に嫉妬、これをきっかけに二人は50代後半になって正式に結婚するのですが、この時初めて妻の本名と年齢を知ったというのがびっくり。愛人ルネはこの後自殺したそうです。ボナール、写真をみると気弱そうなメガネ男子ですが、男ってやつは困ったもんね。
裕福な家に生まれ、ノルマンディーのセーヌ河畔や、南仏地中海を望む自然豊かな地に家を持ち、大富豪の家を飾る装飾画を多く手がけ、なかなか幸せな人生です。全体にふんわりしていて、色づかいが美しい。
それからボナールもかなりのネコ好きです。ポスターのマルトと並んでいる白猫、可愛いです。他にもあちこちにネコや小動物が隠れていますので、探してみるのも楽しい鑑賞法かもしれません。

実はこの日の計画では、ボナール展を見たあと上野に移動、「ムンク展」をはしごする予定でしたが、上野に行く前にネットの混雑状況を見たら激混みだったため諦めました。
この日はシルバーデーという65歳以上の人は色々な施設で無料になる日だったようで、どうりでどこに行っても高齢者が多いなぁと感じていました。
それにしても幸せそうなボナールはかなり空いていて、ムンクの病んだ絵は押すな押すなの人気。
みんなネクラなのね。

『ロシアの至宝展 夢、希望、愛─アイヴァゾフスキーからレーピンまで』東京富士美術館
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千葉からはるばる八王子まで美術展を見に行きました。
TVの美術番組を見たお勉強好き夫がロシア19世紀美術は馴染みがないから見て見たいと言い出し、連休の一日付き合ってあげました。
八王子からバスでトンネルをくぐると林のような場所に大きな建物が並んでいます。
寒暖の差の大きいこの辺りは千葉より紅葉がきれいです。
美術館に入ったところにカフェがあり、受付で他にレストランはあるか尋ねると、レストランはここだけだが、向かいの創価大学の学食も使えると言われました。見ると向かいに立派な校舎が!あ〜ここがあのナイツの出身校、創価大なのか。ということはこの美術館も……さすが宗教団体、お金持ち。

19世紀、ロシア革命前夜、ロシアの自然や農民の暮らしを描いた作品はとても見応えがありました。
昔は印象派が好きだったのですが、最近カラバッジョやルーベンス、いわゆる画力の圧倒的にうまい迫力ある古典が面白いです。
このロシア絵画も風景画に古い総天然色映画のようなわざとらしいまでの絵画感にあふれています。
特にアイヴァゾフスキー「第九の怒涛」「大洪水」は迫力満点。
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私が気に入ったのは、夜の牧草地で子供達が精霊の話などしてお互いに怖がらせあう「夜の牧草地」と、絵の中に入ったような錯覚が起きる「白樺の森の小川」です。
他にも牛の病が流行ると処女が地面に魔法陣を描く農民の風俗とか、ロシアの農民の暮らしを描いた風俗画も面白かったです。

この美術館は常設展も見応え十分。とても楽しめる美術館でした。

『ボヘミアン・ラプソディ』  監督:ブライアン・シンガー

cinema
11 /16 2018
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'70〜’80年代、世界を席巻したロックバンド「クィーン」のボーカリスト、フレディ・マーキュリーの伝記ドラマ。
監督は私の中では「ユージュアル・サスペクツ」のブライアン・シンガーですが、世間的には「X-MEN」シリーズのアクション映画監督かも。
「キラー・クィーン」の大ヒットで日本でクィーン人気に火がついたのは私が高校生の頃でした。フレディ・マーキュリーはまず歯に目がいってしまい、なんか変な顔の人という印象でしたが、好き嫌いは別としてあの歌声には圧倒されるものがありました。
私がクィーンってやっぱりいいな〜と好きになったのはフレディが亡くなった後。あちこちで映像が流されたとき、目に華やかなステージ、音の複雑さ、曲の多様さ、圧倒的なフレディの歌声。音楽的素養ゼロの私にも分かりやすく面白いエンターテイメントとして楽しめたからです。
この映画も王道のエンタメ映画として傑作だと思います。
心に残る天才の苦悩と孤独、と言ってしまうとありきたりなんですが、フレディの痛々しさと、それを乗り超える圧倒的なパフォーマンスにまさに映画的な興奮を感じずにはいられませんでした。
ところで今回初めてフレディがインド人だと知りました。正確にはペルシャ系インド人になるのかな?
ちょうどインドに行ったばかりの私はちょっとびっくりしました。
インド系移民にして、(家庭が)ゾロアスター教、出っ歯で、ゲイ。確かに当時のイギリスで孤独を感じるのは仕方ないと思えるマイノリティです。出っ歯に関しては成功してから記者になぜ歯を直さないのか?と聞かれ怒り出しますが、もしもこの歯にコンプレックスを持っていたら、唸るほどのお金があるのだから歯並びくらい治しそうなので、実は本人は気に入ってたのかもしれませんね。

それからフレディといえばゲイでエイズで亡くなったため、デビュー前からの付き合いのメアリーという生涯愛した女性がいたことも意外でした。メアリーに関しては別れても隣に住まわせ完全に母親としての愛を求めていたように描かれています。
この映画でのフレディは孤独を怯える少年のようであり、「孤独」とは天与の才能のある人間がその才能の代償として受けねばならない対価ではないだろうか、と思えます。

フレディのことばかりになりましたが、クィーンのメンバーみんなそっくりさんで、中でもブライアン・メイがグループが険悪になった時の緩衝材的ないい味出してます。
そして何と言ってもラストの「ライヴエイド」のシーンが圧巻です。(ライブエイド=「アフリカ難民救済」を目的として、1985年7月13日に行われた、20世紀最大のチャリティーコンサート)
ここで感動の涙を流す人も多いでしょう。私は泣きはしませんが、胸が熱くなりました。
さあ、家にあるクィーンのDVD見なくっちゃ!

追記ですが、フレディは大の猫好きで、いっぱい飼ってます。これが普通にその辺にいる猫たちで、表情があどけなくて可愛いんです。猫好きにもおすすめ。

インド旅行

未分類
11 /04 2018
分類に「旅行記」を加える予定はないので、ざっくり簡単に備忘録。
インド旅行に行って来ました。
この年で、生まれて初めてのツアー旅行。一人参加です。
40年以上前の高校の修学旅行でさえ現地集合現地解散といういい加減な学校だったため、ツアー旅行は私にとってハードルが高かったのです!心配は杞憂で一人参加の人も多く、みなさんやたら旅慣れてる人ばかり。ツアーってもっと手取り足取りだと思っていた私は、メンバーと顔合わせもせず、いきなり添乗員にじゃあデリーで再会しましょう!と言われ、もちろん席はバラバラ。デリーに着いたら、両替して来てと当然のように言われ、両替所の人が何か言ってるけど聞き取れず、近くにいた日本人が助けてくれました。出国手続きすら忘れてる私にはこの「飛行機に乗る」というのが実は一番ハードル高かったヨ(汗)

王道のインド観光地をすっ飛ばして、北東部のマイナー地域に行きました。
なぜってこの夏を思えばわざわざ暑い場所に行きたくなかったし、ヨーロッパやメジャーどころは友人と行った方が楽しそうなので、宣伝文句の『ダージリン高原で紅茶を飲み、日の出を浴びる世界第3位の高峰カンチェンジュンガを眺め、ヘリテージ(遺産)ホテルに泊まる』という優雅なイメージに騙されたため(笑)
旅慣れた参加者も添乗員の兄ちゃんに「プラス未舗装山道連日長時間ドライブ」を書き加えんかい!と文句言ってました。
インド北東部はヒマラヤ山系からの山岳地帯のため、断がい絶壁のヘアピンカーブを延々走る走る!最初のうちに大いにビビっていた私ですが、すぐに開き直りました。
観光地の話は興味のある方はガイドブック見てもらって、極私的インドの感想。

まずデリーの大気汚染。ここは誇張抜きで「ガス室」です!毎日晴れのはずなのに、10M先も霞む凄まじいスモッグ。全く太陽は見えない。肺がん患者は長く居てはいけません。

次にインドの交通事情。というか運転
訪れたシッキム州と西ベンガル州北部は山岳地帯なこともあり、道が狭くて傾斜がきついのに、どんなガードレールがない崖道でも譲り合いという概念はないようで、お互い狭〜い崖道に突っ込んでくるので毎回冷や汗。でも恐るべきインド人の運転技術。乗っていたトヨタ車がギリギリに見える道幅をあ〜ら不思議一番やばそうな場所で、ちゃんとすれ違います。コンクリートミキサー車やダンプーカーだってガンガン通ります。こんな山なんだから、まずはいい道路作って、もっとまとまって住んだらと思うけれど、山中にこんな道が張り巡らされ、どんな断崖絶壁にもバラバラと家が建ってます。
デリーはもちろん、街では車はあらゆる場所で常にクラクションを鳴らしながら走ってます。こうなるとクラクションの意味ないと思うよ。

そしてトイレ
インドに住んでいた人も、今回一番やばかった、と言ってましたが、それは覚悟の上だったのであまり気になりませんでした。
確かにバグドクラなんて空港なのにトイレぶっ壊れてて座れず、スクワット方式で足腰強くないと用もたせないのか?って思いましたけど。でもインドは和式方式も多く、洋式より汚くてもノープロブレム。
もちろんこの環境でお腹壊したら辛いな〜と心配しましたが、お腹壊すどころか、インドの食事は私にとてもあっていたようで、快食快便、これほど快腸なことは普段でもないほど!

次に旅の楽しみに欠かせない食事
朝からカレー、全然OKなくらい美味しかった〜♪
インドって南に行くと魚介類も多いらしいですが、北部は肉はチキンくらい。ともかく朝から毎食豆が出ます。ベジタリアンが多いそうで、すごくコクがあるのに肉っ気はなし。野菜だけでこんなに美味しいとは!?かなり癖のある納豆?もいけるし、モッツアレラチーズに似ている豆腐みたいなカレーも超うまい!
普段甘い紅茶コーヒーは飲みませんが、夜の街中や日の出見物で寒い中、ポットを抱えた売り子から買った甘くて暖かい飲み物は染み渡る美味しさ。フルーツもみんな美味しいけれど、路上でカットして売っているものはお腹壊すと言われてましたので、露天でちゃんとまるごとのパインを買って、目の前でカットしてもらいます。そのままで十分美味しいのに、向こうの人は何やら臭い粉をふりかけて食べてます。スイカに塩の感覚らしいので、真似してかけてもらったけど変な味。そのままの方が断然美味しい。
ともかく何を食べてもうまいぞ!インド!と思ってましたが、旅慣れたツアーメンバーは皆さん、意外にもレトルトおかゆや味噌汁を持って来てるとか。私は若い頃、一ヶ月ほどスペイン、ドイツをうろついたときも、一度も和食が恋しいとは思わなかったので、人間はともかく、胃袋は寛容な人間のようです。

あとはバザール。言葉が通じて方向音痴でなければ、もっともっとウロつきたかったけど、案の定一人で日が暮れた(街灯なくてホテルへの道が真っ暗で怖かった)道をホテルに戻ろうとしたらちょっと迷ってしまい、もう不安でいっぱい。明るい時間でも添乗員の兄ちゃんから危ない奴と思われていたのか、すぐに私のところへやって来てへばり付いてくれることが多かった(笑)
カシミアやシルクのショールを買いましたが、そもそも値段があってないような世界らしい?
最初3900ルピーと言われたものを2000ルピーに負けてもらって買ったら、帰りのデリーの空港内で全く同じものが4000ルピーで売ってたので一瞬いい買い物したと喜びましたが、そもそも空港内は街中の何倍もの値段なんだそうです。
バザールはもっとゆっくり何日でも通いたかったなぁ。
ほんと迷宮で方向が分からなくなるけれど、得体のしれないものがいっぱい売ってて、見ているだけで楽しい♪
スパイス屋さんで、インド人が買うのを真似して、おじさんが適当に手づかみでブレンドしてくれるものを買いました。新聞紙に包んでくれるだけなので、そのままスーツケースに入れて帰って来たら、持ち物全てがスパイシーな香りになってしまいました(笑)

そして犬!インド中どこも同じらしいのですが、野良犬の多いこと多いこと。
国内線で飛んだバグドグラの空港からシッキムに向かう道すがらは野良犬だけでなく、野良牛、野良ヤギ、野良ニワトリ、山の方には野良?猿も。クラクションけたたましい道路の真ん中を牛がのったりくったり歩いている風景は日本人にはとても非日常でした。
不思議なことに猫はたった3回しか見かけず。

あと子供達、小学校から制服らしくて、制服姿が可愛い。
スクールバスや相乗り契約タクシーで通う子供が多いようです。
インドの人口は綺麗なピラミッドを描いているそうで、経済は高度成長期。
21世紀はインド、中国の時代になることは間違いないことを短期間の旅行でも実感しました。
ガントクの街の広場で夜演説集会が行われていて、ガイドさんによると「インドをキレイにしよう」キャンペーン集会だそうです。恐ろしい交通事情も、そこら中に「Safety Drive!Safety Life!」というステッカーや看板が立っているので、安全に関しても意識が上がっているのかもしれません。IT技術の進んでいる国ですし、10年後に行ったら、別世界になっているのかもしれません。
人口が多くて、高度経済成長真っ最中のインド。その熱気がエネルギーとなって渦巻いている印象です。

インド、すっごく気に入りました。また行きたい。
私の旺盛な食欲をみたインドに住んでいた人から、トントンさんは南インドかスリランカが絶対気に入りますよ、と言われたので、ぜひ行ってみたいです。食べ物がもっと美味しくて、治安も良く、人々が北よりも優しくて素朴なんだそう。
ツアーメンバーにはインド10回以上というおばちゃんが居て、どこがそんなに気に入ったんですか?と聞いたら、自分でもよく分からないと言ってました。とても食の細い方で、毎回お腹を壊すそうで、インド人のキャラクターがそれほど気に入ってるわけでもなく、本当に自分でもなぜこれほど惹かれてしまうのか分からないそうです。
確かにすごく人々が親切ってわけでもなく、トイレと都会の空気と道路事情は最悪、すごく快適とは言い難い。
私も日本に帰って来て成田でトイレに入った時、なんて日本て快適な国だろうと感激しました。
不思議な国、インド。多くの人々が魅せられるのも、ちょっとだけ分かった気がします。

散々食べ物が美味しいと言っていながら、食べるのに夢中で写真取るの忘れました(;^_^
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ガントクの街ガンジー像&パイナップルを切ってもらった露天。中央の実は向こうの人が食後に噛むそうですが想像絶する不味さとか!試してみようと思ったら止められてしまった。

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日本では手に入らないシッキム茶の畑、あちこちで秋咲き桜がきれいでした
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チベット仏教僧院が多い。小僧さんたち。私の自撮り棒に興味を持って寄って来た小僧さんと写真も撮りました。

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野良牛&野良ワンコ  野良犬は様々な予防接種をしていないため、平均寿命は4年ほどかと想像します(涙) 野良牛は持ち主がいる牛も多く、放し飼いで残飯を漁っているそうです。

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このスパイス屋さんで適当にブレンドしてもらってスパイスを買いました。当分実験料理が続きそう(笑)
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乾物屋さん
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八百屋さん、ミニトマトみたいなやつは激辛唐辛子

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観光の中心はダージリンですが、もう少し標高の低いアッサム茶の畑にも寄りました。観光客は来ない場所だったため「そんなにジロジロ見てられたら仕事にならないわ〜」(ガイドさん訳)とお姉さんたちは言ってるそうです。
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世界遺産トイトレイン(ヒマラヤダージリン鉄道)蒸気機関車の方に乗りました。バラバラと灰が落ちて来て肺に悪そう(汗)
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タイガーヒル(2590m)から朝日とカンチェンジュンガ(8,586m)を眺めるのですが、これは7年前地震で崩れた展望台。リフォーム中のようですが、鉄骨やらガレキやらゴロゴロしてて危ないのに、封鎖されおらず、みんな(私も)ここに登って見ました。
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パーフェクトな朝日でした。本当に美しい。
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朝日を浴びるカンチェンジュンガ。この山の西にチョモランマ(エベレスト)も見えました。


tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。