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『怒り』  監督:李相日

cinema
09 /29 2016
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吉田修一原作作品を『悪人』でタッグを組んだ李相日監督が映画化。現場に「怒」という血文字が残った未解決殺人事件から1年後の千葉、東京、沖縄を舞台に三つのストーリーが紡がれる群像劇で、前歴不詳の3人の男と出会った人々がその正体をめぐり、疑念と信頼のはざまで揺れる様子を描く。(シネマトゥディ)

原作「怒り」感想はこちら

初めから3つのストーリーが速いテンポで切り替わります。
例えば、渡辺謙が娘、宮崎あおいの聞いてるイヤホンを耳に入れると「東方神起」のメロディが流れ、それがそのままゲイのパーティーでの大音量のBGMとなるような。
この調子で、3つのドラマのAのセリフがBのドラマの画面に重なるなど、複層的で切り替わりの多い構成のドラマです。
私は原作も読んでいるし、こういう構成は好きなので、非常に面白かったのですが、原作読んでない人にはどうなのかなぁ?と上映後、友人に聞きましたら、全く問題なく分かりやすかったとのことです。

役者がみんな熱演です。
特に宮崎あおいの幼女のままのような娘のなんとも痛ましくも愛らしいこと!
一緒に見た友人が「鈴木亮平を土に埋めたような顔」と言いつつ絶賛していた沖縄の少年の、役者に見えないリアリティ。
ちょい役ながら、ピエール瀧がご飯食べてる三浦貴大の机に臭そうな靴下脱いで置くシーンとか、もう忘れられない(笑)
ちょっとだけ思ったのは、森山未來は相変わらずその運動神経の良さに感心したけれど、中学生がすぐに心を開くには、もう少し爽やか青年風でもいいのでは?ちょっとババチクて胡散臭くない?
一番印象に残ったのは、妻夫木聡。笑っても泣いても、なんてチャーミングな顔してるんだろうか!?
本当にいくら見てても飽きない顔してるなあ、この人。
綾野剛も「日本で一番悪い奴ら」の時とは別人で、太陽のような妻夫木聡に寄り添う物静かな妻、みたいな役回りです。
李相日監督、有名なのは「フラガール」だけれど、昔テレビで蒼井優が監督は優しいけれど、「もう1回やってみようか」と、とにかくしつこい演出を話していました。
怒鳴ったりせず粘るタイプなんでしょうね。そのためか、役者から思いがけない演技を引き出していて、ドラマを見ごたえのあるものにしています。

殺人事件の犯人、山神の写真が3人の謎の男(松山ケンイチ、綾野剛、森山未來)の合成らしく本当に誰にでも見える。
広瀬すずちゃんの問題シーンはあまりに辛すぎるし、ゲイ同士のなんすかあの場所?みたいな生々しさとか、目を覆いたくなる場面もいくつかあるものの、短いカットを重ねる構成のためか、疾走感に溢れています。
(でも広瀬すずちゃん目当てで中学生が見るにはちょっとしんどすぎると思う)

ところで原作では結局犯人の動機は分からずみたいに書きましたが、本を返してしまったので確認はできませんが、映画の中では八王子夫婦殺人事件の「動機」が犯人と飯場で一緒だったという男の口から語られます。
あくまでその男の考えとして語られますが、ギリギリ暴発寸前の人間にはそれが純粋な親切であっても、それは着火点になり、社会に対する怒りのはけ口になってしまうという救いの無さにぞっとしました。
私たちの暮らしているこの格差社会はそれほどギリギリの怒りを含んだものだと監督は言っているように思えます。
さらに李相日監督らしく、社会に対する眼差しを強く感じたのは、「沖縄の怒り」に原作よりも焦点を当てている点でした。
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『コンビニ人間』  村田 沙耶香:著

book
09 /14 2016
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今、話題の芥川賞受賞作「コンビニ人間」を読みました。
芥川賞と直木賞、読んでて面白いのは直木賞。
芥川賞は読み終えて「ふ〜ん」という感想しか持てない作品が多いです。
でもこれは個人的には又吉の「火花」よりも、面白かったです。

まず作者が実際に今でもコンビニで働いていることから、主人公と作者を重ねて読んでしまいますが、多分それはないと思います。
紹介に『「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作』とありますが、この主人公、そんなに変ですかね?
確かに子供時代のエピソードなど、自分がこの子の親だったら心配すると思うけれども、大学卒業して、就職も結婚もせずに、ずっとコンビニのアルバイトってそんなに周囲から非難されてしまうような生き方でしょうか?
変なのはそこではなく、あまりにコンビニの部品と化すことに、本人が喜びと安らぎを感じているところなのでしょうか?
ううん、それはないと思う。
だって仕事人間で、24時間仕事のことを考えてるような人、世の中にたくさんいると思う。
それはそうと、さすがに作者がコンビニ勤めしているだけあって、コンビニの仕事ぶりが具体的で、ふ〜ん、コンビニってただ商品が並んでいるだけでなく、日々天候や気温を考慮して、商品を並べ替えたり、レジでお客の視線や動きから次の予測を素早くしたりと、どんな商売でも奥深いものだなぁ〜と感心してしまいました。

おそらくこの人が変なのは、普通の人よりも感情の幅が狭くて、でも周囲の目を気にする程度の社会性はあるので、自分の感情が乏しい部分を周りの人の反応や喋り方をそっくり真似して補い、周囲から浮かないようにしている部分じゃないでしょうか?
タイプは違いますが、中村文則の「遮光」の主人公を思い出しました。

いきなり話が飛びますが、この春頃に北海道で行方不明になった小学生の男の子が無事見つかって、ずいぶん騒がれたニュースがありましたね。
その後、週刊誌の見出しに「脅威のメンタル」と書いてあって、私は違和感を感じたことがあります。
なぜなら私がこういうタイプの子どもでした。
子ども時代、家族旅行に行った先々で行方不明になり、一度はホテル中の従業員から他の宿泊客まで巻き込んでの大捜索になってしまい(今ならすぐ警察沙汰かも)、後々までこの件は言われ続けました。

さらに言葉の裏を読み取る能力が低い子供だったため、セールスが来て母親が居留守を使っているのに、「お母さんいるよ〜」と大声で叫んで怒られたり、不安や恐怖心が未発達なため、迷子になっても一人でどんどん歩いて行って、毎度行方不明になったり、幼稚園にも保育園にも行かなかったため、集団の空気が読めなかったり、この主人公のように問題にはなりませんでしたが、この主人公の子供時代には少々共感を覚える部分もありました。
後になって思ったのは、子供時代の私は他の子よりも感情が未発達だった、ということです。
だから、あの北海道の男の子もメンタルが強いというよりも、不安や恐怖心という感情がまだ未発達で育っていないのではないだろうか?と思ったのです。

余談ですが、私は、その後ちゃんと人一倍怖がりになり、不安や心配も、クヨクヨもメソメソも人並み以上にちゃんとある人間です。
他人への思いやりに溢れ(と自分では思うよ)、社会性もバッチリ(たぶん)、空気もちゃんと読めます。
我ながら、至極まっとうな大人になったもんです(笑)
そうそう、大人になって家族で子供の頃の思い出話しになった時、一番笑った私のエピソードは、4、5才頃、近所のアパートに私のお気に入りの若いサラリーマンがいて、日曜の朝、部屋に勝手に入り込み、寝ている彼の布団に潜り込み、そのまま寝てしまい、おねしょをした話です(笑) 
今なら、いろいろな意味で心配しそうですが、のどかな昔の話です。でもその彼には相当迷惑な話だよね(笑)
しかし、私のその後の恋愛下手人生を考えると、当時はずいぶん積極的な女の子だったんだなぁとおかしくなりました。
ネガティブな感情は未発達でしたが、自分の「好き」には真っ直ぐな子どもだったみたいです。

小さい頃から、心の機微が発達し、周囲の人の感情を読み取れる人もいます。
頭のいい子はそういう傾向があると思います。
この主人公は30を過ぎても、感情の機能があまり発達してないように私には見えます。
主人公は感情が未発達のまま大人になり、コンビニの部品と化すことに居場所を見出したために、その後も修正する必要を感じず36歳になっている。でもそれが問題なのか?というと、よく分かりません。
正直、この主人公を自分と似ているって感じる人はたくさんいると思うし、人と人との付き合い方が昔の正常のモノサシと変わってしまった現代では、このまんまでも生きていけるわけです。

昔ならば、ある年齢になると、どんなに結婚とか家庭に不向きだろうが、世話好きおばさんがいて、無理やりほとんどの人が結婚しました。
すると家庭という狭い人間関係に嫌でも向き合わざるをえず、子供ができれば強制的に親にならされた。
仕事の場においても、社会の求める振る舞いを求められ、それができない人間には矯正するべく、上司や周囲のお説教やおせっかいもあった。
昔の方が否応なく、人間は社会化された部分があると思います。

でもこの作品では、まだまだ社会は「異物」に反応し、社会化しようと関わってくる。
ここに白羽さんは現代は縄文時代の村社会と変わらないんだ、と悲観し反発しているのですが、私から見ると、それはまだ社会が機能している証のようにも思えます
今の傾向がどんどん進んだら、社会は人に介入せず、人は自分の殻から出ず、そのくせ他から低評価されること恐れる。
そして古き良き昭和的な社会では、個人の向き不向きを有無を言わせず、型にはめようと社会が圧力をかけてくる。
となると、その2つは表裏なので、どちらかを選ぶことは難しいのか?…と思っていたら、自殺率が一番低い町の人間関係を調べた調査によると、ちょうどいい塩梅な社会もあるようです。
人間関係は基本淡白だけれど、他者に関心は待つ。でも監視と干渉はしない。困ってる側も見栄を張らず助けを求めるのに抵抗がない。
なんだかいいですね、こういう社会。

社会への適応能力が低い人間はいつの時代もいるし、白羽さんはああいうけれど、社会の側の対応が今はずいぶん緩いんじゃないかしら?
あなたこれが戦前とか戦中なら、もっと大変だったでしょう?
だから人を見下すのはやめて、素直になったら?と白羽さんには言いたいですね。
主人公は、細くわかりやすいコンビニのマニュアルを得て、それ以上の仕事を出来ているのだから、素晴らしいと思う。
コンビニの仕事でこのまま一流を極めていってほしいと思います。

私的にはなかなか読後感も良い小説でした。

免疫力アップのためにトキメキを

disease(闘病記)
09 /11 2016
20年来のママ友、Kさんが遊びに来ました。
ともかく忙しい人で、入院患者担当の栄養士のため、お正月など、人の休みたがる時に、「じゃあ私やるわ」と、自分から引き受けてしまう性格もあり、ともかくいつもバタバタしています。
そのため彼女と会って別れた後には、いつも台風が去ったような気分になります。
今回も「今日休みなんで、たまった家仕事が終わったら、行ってもいい?」と急に連絡があり、私は外出先から2時には戻るからお茶しにおいで、と返事しました。

いつもながらけたたましくやってきたKさん。
お互いの子供の話題の後、毎度おなじみのグンちゃんの話。
そうなんです、この人、韓流スターにはまって、早数年。
今では夢中というよりも、ツイッターやら、いろいろチェックするのが日常生活に組み込まれたお楽しみなんだそうです。
たまにまとまった休みができると、韓国にすっ飛んでって、握手会とやらに参加。正直、グンちゃんのどこがいいのか?さっぱり分かりませんが、人の趣味にケチつける気はないので、右から左へと聞き流しています。

しかし彼女のこの様子を見ていて、ある程度歳を重ねた女性にとって、「トキメキ」って大切だなぁ〜としみじみ思いました。
彼女にも「トン子って映画とか好きなのに、誰かにハマることってないよねえ〜」と言われてしまいましたが、確かにそうなんです。
長年の友人Tと過去に一番ハマった芸能人は誰か?と話題になった時、私は20代前半、忌野清志郎が大好きでした。
西は箱根位までならコンサートに行ってました。でもTVに出て有名になった頃には、もう醒めていたかも。
それ以降、そういえば誰もいないよね、ああいうエネルギーを注ぐターゲットが。
おまけに恋愛話も1度しか聞いたことない、と言われ、そりゃそうだ、いくら記憶をたどってもそれしかないもん。

そこいくと、このKさんはご主人と旅先で出会い、遠距離大恋愛で結婚、私が知り合った20年前にはすでにしょっちゅう離婚話が出ていたけれど、他人から見るとこれほど「割れ鍋に綴じ蓋」(失礼)なうまい組み合わせもないくらい、いいご夫婦です。
私が気づいたのは、この人みたいに、しょっちゅうときめいている人って、だいたい体も丈夫です。
健康だからトキメキやすいのか?トキメキが健康にいい影響を与えているのかは分かりません。

Kさんに、「グンちゃんのこと、どの辺が好きになったの?」と聞いたら、どの辺というよりも、ドラマ名は忘れましたが、グンちゃんがヒロインに「俺だけを見ろ!」とかいうセリフで、いきなりズキュ〜ンと来て、恋に落ちたんだそうです。
ちょっと試しに私もそのDVD見てみようか?私ならそのセリフに視野狭窄になれってか!?とムカつきそうで、まあ無理だと思うけど。

そういえば、ヨン様ブームの時には、かなり高齢の女性まで、ヨン様宿泊のホテルに押しかけたりしてましたが、ヨン様って100人の外交官より1人のヨン様と言われたほど、当時の日本人の韓国観を劇的に変えたけれど、思えば日本女性の寿命をさらに伸ばしたかも知れないなぁ〜と思うのです。
ヨン様ブームの時には、そのニュースを見て、私は心底ヨン様追っかけおばさまたちが羨ましく、ヨン様にはさっぱりときめきませんでしたが、私もああいう風に誰かを追っかけたい!とヨン様の映画を見に行きました。結果は爆睡してしまい、これは無理かな…と悟りました。

私は映画が好きなので、好きな俳優はたくさんいます。
いつ見てもいい男のジョージ・クルーニー
レオナルド・ディカプリオは若い頃からずっと成長を見守ってきたお気に入り
亡くなった時は本当に悲しかったフィリップ・シーモア・ホフマン
ギョロ目だけど、どこかキュートなジェイク・ギレンホール
ネスカフェのCMでは個人的にはクルーニーに負けていないくらい素敵に見えるジャック・ブラック
若い頃のマヌケ役が最高にかわいかったニコラス・ケイジ
日本の俳優だっていますよ!
え〜と、長谷川博己。変な人をやらせたらこの人の右に出る者はいません。
ジャニーズだっているわよ、え〜と、長瀬智也。この人のビールのCMを見るとビールが飲みたくなる
こうやって並べてみると、長谷川博己以外は濃い顔か、おデブのどっちかだわね…
そういう趣味だったのか?わたし?
でもねえ、Kさんのように、疑似恋愛的にハマるというのは全然ないんですよ。

思えば、以前10代のときに見たマイベスト映画は何か?という話題になった時、私は迷うことなく
「ワイルドバンチ」
「ガルシアの首」
「パピヨン」
と答え、友人Tに(どういう言い方か忘れましたが)「辛い10代だったんだね」のような、同情の眼差しを送られてしまったことがあります。
映画に詳しくない方に注釈を入れておくと、「ワイルドバンチ」と「ガルシアの首」は暴力の美学と言われたサム・ペキンパーの傑作です。「パピヨン」は先日見た「トランボ」のダルトン・トランボ脚本で、絶海の孤島の刑務所から脱獄した終身刑の実話を元にした話で、感動のあまり原作本も読みました。
でもどれも10代の女の子が見るには、確かにそうねえ…どれも大傑作だけれど、なんかねえ…。ロマンス要素はゼロだったわねえ。

そもそも10代の頃から恋愛映画は見ようという気にならなかったし、好きな男の子の話題には私も合わせましたが、恋愛というより「こいついいヤツだなぁ、友達になりたいな」というものでした。
結婚も思えばその方式で、自分より性格良さそうだから、何とかなるんじゃないか?みたいな決断だったなぁ。
誰にでも苦手なことというのはあると思いますが、私も苦手なことがありすぎて言い出したらキリがないのですが、中でも人前で歌うことと恋愛が最大苦手科目だったかなぁ、たぶん。

よく歩くようになって、体を動かすようになった。
甘いものとアルコールが大好きだったけれど、甘いものはほとんど食べなくなり、アルコールも日に200mlと理想的。
野菜も食べるようになったし、時々思い出して爪揉みもしている。
睡眠も6時間ぐっすり寝ていて、昼間眠くなることもない。
それでも相変わらず低い私の白血球。
数の問題だけじゃないので、活性は良くなってると信じているけれど、私にはまだ何か足りない。
てんで、私の免疫力が弱いのは、トキメキが足りないせいなんじゃないかと、今回かなり強引な結論に達し、これからは映画やドラマを見るときにはストーリーに没頭せずに、男優の品定めに走ろう、と密かに計画しています。
免疫上げるためなら、歌うこと以上に苦手な恋愛だってしちゃうわよ!と意気込んでいるこの頃です。

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『後妻業の女』  監督:鶴橋康夫

cinema
09 /07 2016
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直木賞作家・黒川博行のベストセラー小説を基に、独り身の高齢男性の後妻におさまりその資産を狙う女を中心に、欲にとりつかれた人々が織り成す群像劇。(シネマトゥディ)

高齢女性が目立つ映画館は大入り満員でした。
まあ出てくる人のえげつないこと、えげつないこと!
コメディだけどゲラゲラ笑える感じではなくて、ここまでえげつなく欲を追求できることに、
「この人たち、きっとガンにはならないんじゃないだろうか?」と変な感心をしてしまったほどです(苦笑)
大竹しのぶ演じるヒロインに共感できるかといえば、全く共感はできないのですが、ドラマで見る分には無責任に「面白い女」だと思えます。

昔、犯罪のニュースを見るたびに祖母が「目の寄るところに玉も寄る」とテレビに向かってつぶやいていましたが、大竹しのぶ演ずる小夜子と豊川悦司演ずる結婚相談所所長のコンビ、トヨエツの女たち、ヒロインの息子、詐欺のターゲットにしたつもりがその小夜子を騙そうとする男まで、堅気の生活では一生出会えないし出会いたくない人々が大勢出てきます。
(例外的にヒロインの息子には、この母に育てられたらこうなるか…と同情しました)

しかし堅気も負けてはいません。
女子大教授だった父親とその財産を乗っ取られた娘=尾野真千子は、果敢に小夜子との勝負に挑みます。
尾野真千子の姉に長谷川京子。世間知らずのおっとりした設定です。
ラストで、彼女が「父親は最後に小夜子と出会って夢を見られてよかった」というところに妙に共感を覚えました。
たとえ詐欺に会い、財産を乗っ取られたとしても、老い先短い老人にとって、幸せとは何なのか?
結局、幸せはその人個人の心の持ちようでしか計れないと思うので、父親が小夜子に出会って孤独を癒され幸せだったのならば、それもありかと。
もちろんバリバリ現実主義者の私は現実に自分の親がこのような詐欺にあったならば、「親の心より自分の取り分」とばかりに、尾野真千子以上の行動をとるのは確実ですけれど(笑)←(あらら、これじゃ小夜子と結局変わらないじゃん?)

そもそも中高年の婚活が不思議に思えました。
自分なら今もし独り身になったら、赤の他人と再び結婚生活にトライする気になるだろうか?と。
結婚に関しては、若いからぶつかりながらもやってこれたと思うので、この年になって、自分のペースができてしまってて、それをわざわざ全く知らない他人と見合いして、一から生活を作っていくなんて、すごいなぁと思いました。
もちろんそれまでに知り合ってて気心知れた友人とかなら、また別の話ですけれど。
一から赤の他人とわざわざ出会いの場に出向き、結婚という共同生活に高齢から踏み出すって、何てチャレンジャーな人々なんだろう!とそのエネルギーに感心してしまいました。

ところで映画館では両隣に高齢のカップル。
これは夫への危機管理教育の側面もあるのかな?
肺がんが分かった時、最初に思ったのは 「このおっさん(夫)残していったら、確実にゴミ屋敷の主だわ」と心配したほど、加齢臭漂う無頓着系な夫ですが、他人から見たら案外「温厚で教養があり紳士的」に見えるかもなぁ〜と。
こんなに高齢者婚活が盛んならば、きっと物好きな人もおるかもしらんな。
だったら、後妻業のおばはんに捕まらないように教育映画として世の中の夫たちに見せておくのもいいかもしれません。




普通の病気に対応してもらえない!?

disease(闘病記)
09 /04 2016
ちょっと困ったことになりました。
暑くて、夜中エアコンをつけっぱなしにして寝るようにしたら、声がガラガラにかすれました。
なかなか治らないので、近所の耳鼻科に行きました。
ファイバーで喉を見てくれ、異常なしとのことで、薬も出されませんでしたが、その時先生に食道が荒れても声が枯れるので、そちらも見てもらえば…と言われ、ちょうど先日、健康診断が予定されていたので、胃カメラを追加し食道を丁寧に診てもらいました。
胃、食道ともきれいですねぇと言われるほど、全く異常なし。
(自分では不安に襲われクヨクヨしたりするのですが、胃には来ないタイプのようです)
すでに声は元に戻っていましたが、なんとなく薄い痰が絡むような感じがずっとあるし、スッキリしない。
すると胃カメラの先生、気管支も見たほうがいいけれど、肺がんをやっているので、うちの病院でやるとなると、一から全部検査しなければならないので、肺がんのかかりつけの病院で診てもらってください、とのこと。

えっ!?
この症状はもしや再発の可能性もあるってこと?
もともと喉は弱く、声も出にくい質なので、肺がんの再発は心配していなかったのですが、そう言われると急に不安になってきます。
まだ次の検診までは2ヶ月もあります。
でも喉がガラガラって私の場合、昔からしょっちゅうの気がする。
家族に「私の声、変?ダミ声じゃない?」と聞くと、「いつもそういう声だよ」との返事。
確かに。

夜中エアコンつけるのを止めたら、翌日には喉の調子もやや回復しました。
原因はシーズン前にエアコンの掃除をしなかったことか!?
それともトンちゃん!?
我が家の愛犬トンちゃんは抜け毛製造機のような犬でして、短くてツンツンした固めの毛がそれは驚くほど抜けて、そこいらじゅうに撒き散らされています。
一応おざなりに掃除機は毎日かけていますが、ソファカバーも変え、トンちゃんの月に1回のシャンプーを2回にすべきか?
私は軽いアレルギーもあるし、掃除をまめにするしかなさそうです。

腰痛の時も思ったけど、ガン専門病院にすると、こういう時に困ります。
普通の総合病院なら、まずはそこの耳鼻科に診てもらって怪しければ、主治医に回してもらえるけれど、ガンセンじゃ、いきなり他科にかかるわけにもいかないし。
もしかしたらこの先、特に呼吸器系の症状では、いちいち肺がんとの関連を疑われ、ガンセン以外の病院だと見てもらえないか、または1から検査をされてしまうってこと?

とりあえず治ってきたので、次の検診まで待つことにしましたが、今回大げさに言うと、医療難民みたいな気分になりました。
もともと喉とか気管支の弱い私は、これからは「肺がん」の既往歴のせいで、気軽に近所のお医者さんにかかれないってことかなぁ?
そうだったら困るわ。
次の検診では、どういう症状が出たら近所のお医者さんでなく、ガンセンに直行した方がいいのか主治医に聞いてみよう。

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tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。