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「わたしを離さないで」 カズオ・イシグロ著

book
01 /31 2016
never let me go


これは10年前、その前に読んだ同著者の「日の名残り」がとても面白かったので、発売と同時に飛びついて読みました。
この度、TVドラマになると聞いて、この繊細で抑制の効いた原作を、連ドラ用に衝撃的な話にされてしまうのではないかと危惧しました。
3回目まで見た限りでは、女性2人の関係を単純化しすぎていて違和感があるものの、静かなトーンはいいと思います。

ドラマをきっかけに10年ぶりに原作を読み返したくなりました。
なのに、どこにも無い!
おそらく本の虫H子に貸したと思われます。(本の虫H子
彼女に貸したまま10年では…ゴミ屋敷の亜空間に紛れ込み、見つけ出すことは限りなく困難。
却ってそうなると無性に読みたくなるものです。
そこで古本屋さんでゲット。
あらすじはドラマで知る人もいるでしょうから省きますが、念のためネタバレにお気をつけ下さい。(ドラマでも早々に彼らの正体が明らかにされてますけど)


10年前は何の先入観も持たず読んで、読みやすい文章にも関わらず、霧の中を歩くような不思議な感覚を味わえました。
当然ながら内容を知っている今回はあの霧の中の感覚は味わえません。
10年前、「不条理な運命を淡々と受け入れる美しさに感動した」と某レビューに書いていました。
今回再読して、10年前とは自分の側が変わってしまったことに気づきました。

単行本が日本で出版されたのが2006年です。
IPS細胞など、この10年の医学的トピックのためか、もはやこの設定が不自然に感じられました。
同じ頃のハリウッド映画「アイランド」(2005年)の設定ならば、富裕層が自分の将来のためにクローンを作るというもので、これならばありかもしれませんが、医療用として大勢の子どもたちを国が作り出すというのは、いかにせん無理が感じられました。
しかし科学の進歩を無条件にありがたがった近過去の設定のため、これは納得することにしました。

他にも2011年に我々は大震災と福島原発事故を経験しました。
この頃から、私の中では何かが変わってきたように思えます。
10年前の私は、彼らが運命を静かに受け入れることを「美しい」と感じました。
今読んでも、やはりこの物語はとても「美しく」「静かな」感動に包まれます。
読み終えた後、何とも言えない余韻があります。
キャシーたちの運命は天災でも避けられない病でもない。
まさに人間のエゴが生み出した不条理な運命です。
それでも10年前と違ったのは、おそらく現実だって彼らの運命と大して変わらないんじゃないか?と、思ってしまったことが原因と思われます。
例えば、戦争で普通の市民が兵士としてかり出されること、生まれた国によって普通の生活が成り立たないこと、豊かな日本でも格差によって子どもが夢を制限されたり、他に産業がない地域だからイヤだけど原発を受け入れたり。
もちろん全然違うものの、どこかで前回のように閉じた世界に感動して終われなかったのです。
臓器提供の運命を受け入れる生き方を美しいといえば、国のために命を投げ出すのも、貧富の差から進学を諦めるのも、原発を受け入れるのも美しいのか?と。

カズオ・イシグロが書きたかったのは社会への告発ではない、と私も思います。
しかし私の中で何がか変わり、10年前のように「運命を静かに受け入れる美しさに素直に感動」できなくなってしまったようなのです。
「ブレードランナー」のレプリカントのように、「ポケモン〜ミュウツーの逆襲」のコピーポケモンのように、生まれてきたからには、生きる権利を主張する方が自然だと思うように、自分の側の意識が変わったということです。

しかし小説としては、不思議な学校(ヘールシャム)での暮らしの描写、登場人物たちの繊細で愛情にみちた関係、幸せな記憶が生きて行くために人には必要であること。
失くしたものがものが流れ着く場所、ノーフォークでの静かなラスト。
キャシーと共に静かな涙を流す読者は多いでしょう。
この物語が美しく感動的であることには全く変わりはありません。
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「ブリッジ・オブ・スパイ」

cinema
01 /22 2016
bridge.jpg


スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演の「ブリッジ・オブ・スパイ」を見ました。
「シンドラーのリスト」「ミュンヘン」に続き、20世紀の実話をベースにしたスピルバーグの力作です。

1957年東西冷戦がピークだったこの年、小柄で目立たない、どことなく哀愁漂う中年男が自画像を描いています。
アベルという名前のこのソ連のスパイがCIAに捕まるところから物語が動きます。
きっと実際のスパイって007とはほど遠い、こういう地味な人なんだろうなぁ〜という説得力がある役者さんです。
いっさい口を割らずアメリカに寝返らないこのスパイにも、ちゃんと国選弁護人がつきます。
これがトム・ハンクス演じるドノヴァン。
人権を守るというアメリカのメッセージを持つこの裁判、裏では極刑にする予定の出来レースだったのですが、ドノヴァンは国家の意図に構わず、弁護士としての職務を忠実に果たします。
結果、極刑を免れたアベルは刑務所に収監されます。
この弁護を通じ、同じく自分の職務と信念に忠実なアベルとドノヴァンの間にはお互いを認め合う気持ちが生まれます。

数年後に米の空軍パイロットがソ連を空撮中、撃墜されスパイとして捕まり、それとは別に、ベルリンの壁建設中に米の大学生が東ドイツにスパイ容疑で捕まります。
トム・ハンクス、再び国に呼び出され、彼らとアベルとの交換の任務を担うことになります。

相手がソ連単独でなく、米が国としてまだ認めていない東独とも同時に交渉。
ソ連と東独も一枚岩ではなく、米側は1人なのに、2対1の不利な状況を地理も分からない東独に単独で放り込まれ、コートまで追いはぎに会うドノヴァン。
CIAは大学生はどうでもいいと言っているにも関わらず、2人を助けようと奔走すします。
パイロットは国のスパイですが、大学生は本当に無実。
でも国は国家の軍事機密を握っているパイロットは奪還しようとしても、学生は見捨てようとする。
国家の非情さが分かる場面です。
がドノヴァンは国にではなく、どこまでも自分自身の職務に忠実であろうと奮闘します。
交換は成功するのか?結果はみてのお楽しみ。

アベルがドノヴァンに繰り返し贈る「不屈の男」という言葉。
トム・ハンクス演じるドノヴァン、確かに「不屈の男」でもあるのですが、しみじみアメリカで1番大切な能力って「交渉力」かも〜と見ていて思いました。
相手を言い負かすのではなく、自分の提案の方があなたにとっても利益になると説得する能力。
これって、日本人、苦手な人多いではなかろうか?
だって日本人の理想は「男は黙って◯◯ビール」(古すぎる)とか、「不言実行」とか、基本口の巧い人って信用できないイメージあるし。
しかし世界平和のためにもそれじゃ、イカンよね。


映画を見た直後の感想としては「絶対共産圏では捕まりたくないな」と、「なんやかや言ってもアメリカっていい国だよね」の2つです。
床が水浸しの独房とか、東ドイツの冬ってマジ気がめいりそうに寒そう。
それから脚本がコーエン兄弟ということで、もっと皮肉の効いたものを期待していましたが、もしかしたら字幕のため、その辺りが分からないのかもしれません。吹き替え版の方が情報量が多いから、もしかしたら印象が違うかも。

ところで、アメリカ人にとって'50〜'60年代は「黄金時代」なんですね。
ドノヴァンの奥さんのファッションもクラシックなワンピースに、家にいるのにパールのネックレスを付けている。
とても豊かで家族の絆も固い、今のアメリカ人が郷愁を感じる美しい生活に見えます。
ジャイアン同士がにらみ合っていた東西冷戦時代。
しかし西側先進国にとってはある意味、今よりよっぽど平和で豊かだったのですね。
もしかするとこれが一番の皮肉なのかもしれません。
どこか郷愁すら感じてしまう後味のよい映画でした。






「ひつじ村の兄弟」R15と「キムタク主演映画」 PG12の謎

cinema
01 /19 2016
「ひつじ村の兄弟」でいちばんのミステリーはこの映画がR15指定だったことを感想記事で書きました。

あまりに謎だったので、映倫指定について調べてみました。

映倫とか、R15という言葉は皆さん聞いたことがあると思います。
以下は「映画倫理委員会」http://www.eirin.jp からの抜粋です。

『映画倫理委員会(映倫)は表現の自由を護り、青少年の健全な育成を目的として映画界が自主的に設立した第三者機関です。映倫は映画が観客や社会に与える影響の大きさを自覚し、法や社会倫理に反し、とりわけ未成年者の観覧につき問題を生じうる映画については社会通念と映画倫理諸規程に従って、自主的に審査しております。』

内容は下のポスターの通りです。
eirin.jpg


さて、ここで問題になった「R15」は以下のように規定されています。

「この区分の映画は、主題や題材の描写の刺激が強く、15 歳未満の年少者には、 理解力や判断力の面で不向きな内容が含まれている。従って、15 歳以上の観客を 対象とし、15 歳未満は観覧禁止とする。」

こうなるとますますこの「ひつじ村の兄弟」訳が分からなくなります。
もしも、アイスランドに興味をもつ小学生がいたとしたら、この映画を見せられるか?
全く問題ないと思います。
ただし「羊」が大好きな子どもに見せられるかといえば、迷うところです。
羊が処分されるシーンが直接的に描かれることはないけれど、大量の羊の死体(たぶん寝てる)は映りますし、遠景ですが穴を掘って埋める場面もありますので。

R規定は普通に考えて「暴力描写」か「エロ描写」と思われますが、この映画にはそのどちらもありません。
厳しい気候の中、牧羊家の生活が淡々と描かれます。
ではなぜ、この映画がR15指定なのか?
どうも、まさかと思っていた、おじいちゃんのお風呂上がりのすっぽんぽん姿が原因のようです。


私はスプラッターはほとんど見ないので、グロ表現に詳しくありませんが、過去に見た映画の中で、うわっこれは勘弁してほしいと思った映画はいくつかあります。
まず韓国映画、2003年カンヌ映画祭グランプリの「オールド・ボーイ」
それから「チャングムの誓い」の主演女優、イ・ヨンエが主演のため、お年寄りのご夫婦もけっこう見に来ていた「親切なクムジャさん」(2005年)
ほとんど内容は忘れましたが、暴力、性表現共にしっかりあって、この2本から韓国映画は賞をとっても絶賛されてても、警戒するようになってしまいました。
同じ韓国映画で暴力的でもある「息もできない」は今調べたらR15のようですが、感動的だった記憶があるんですけどね。
まあしかし、これら韓国映画のR指定は子どもに見せないためにも、必要だと思います。

しかし「ひつじ村」はやはり?です。

次に「R」ではなく、「PG」は小学生でも見ていいけど、親の注意が必要、というちょっとややこしい設定です。
ここで、「オールドボーイ」よりも「親切なクムジャさん」よりも、私が過去見た映画の中で、1番「うわ〜っ、これは勘弁してほしい」と思ったのは、国民的アイドルSMAPのキムタクが主演した、意外にもPG12指定の映画です!
その映画のタイトルは「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」(2009年 監督トラン・アン・ユン)

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キムタク、イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネット、日韓米の3大イケメンが競演ということで、当時ずいぶん話題になりました。が、おそらくヒットはしなかったと思われます。
キムタクやイ・ビョンホンを使っていながら、宗教的というか芸術的というか、なんでアイドルスター使って、こんなけったいな映画作ったのか?それは監督に聞いてください。
詳しいストーリーはほとんど忘れましたが、猟奇的殺人者が死体を素材に不気味なオブジェを作ってたり、キムタクはイエスの生まれ変わりで人びとの傷を自分が受けるため、しじゅうのたうち回ってます。
一度殺されて捨てられたキムタクの目玉の上を本物のウジ虫が這ってるシーンが印象的でした。キムタクに全然興味のない私も、ウジ虫這ってるキムタクの目のアップには、きれいな目だなぁ〜と感心しましたが。
しかしこの映画でいちばんショックを受けたのはイ・ビョンホンファンではなかろうか?と勝手に思ったほど、ビョン様、ひどい!!!ヘマした部下をめった打ち。このシーンがひどすぎる!

繰り返しますが、この映画、PG12なんですよね〜。
キムタクがイエスの生まれ変わり役だからといって、クリスチャンの方が子どもと一緒に、この映画を見たりするのは絶対にオススメしません。
おまけに女優さんがやたら裸(半裸?)だったような…
暴力もエロもしっかりあっても「PG12」
片や「ひつじ村」はおじいちゃんのお風呂上がりのシーンが一瞬あるだけで「R15」

もしかしたら映倫はコンピューターが判断しているのかもしれません。
これが写ってたらRとか、どんだけ残酷なシーンでもはっきり映ってなければPGとか。
内容まで判断して決めるとなると、人によって感じ方は違いますから、難しいのは分かります。
でも「ひつじ村」がR15のせいで、見る人の足を遠のかせているとしたら、実にもったいないなぁと思います。
「ひつじ村」のおじいちゃん、タオル巻けばよかったね。




2015年鑑賞映画、tontonアカデミー男優&女優賞

cinema
01 /16 2016
他の方のブログで鑑賞した映画の中から、俳優賞をランキングしているのを発見。
瞳の勝手にCinema賞 スター編2015年
私も選んでみようとやってみました。
そもそも見た映画が少ないのですが、少ないながらも強烈な印象を残してくれた人を基準に男優、女優賞を選んでみました。

2015年映画館で見た鑑賞全映画はこちら

作品賞ベスト3は以下の通り(No.3は同点となります)


No.1「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
No.2「KANO 1931海の向こうの甲子園」
No.3「キングスマン」
   「ジェームス・ブラウン」
   「6才のボクが大人になるまで」

(昨年度現実のアカデミー作品賞は「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥです)


そしてtontonがかってに選んだ2015年演技賞は以下の通りです。

主演男優賞はこの人!

「おみおくりの作法」ジョン・メイ役のエディ・マーサン

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全然知らない人でしたが、この映画のために生まれてきたのか?と思うほど、強烈な印象を残します。
強烈と言っても、派手な人ではありません。
その逆で、これほど華の無い人は現実社会でもそう見当たりません。
しかしその存在自体がなんとも強烈な人で、今までスクリーンから臭ってきそうなババちい役者は何度も見たことがありますが、そういうのとは全く違い、とてもきちんとしているにも関わらず、えっ?この人が主人公と軽くショックを受けるほどの華の無さ。
「箱入り息子の恋」の市役所を往復する星野源をもっともっと変な顔にして、地味にして、孤独にして、年寄りにした感じ?う〜ん、違うな。星野源は役所の仕事に情熱を持っていなかったけど、この人は仕事に全情熱を傾けているもの。
人付き合いのない主人公といえば、普通だと偏屈者ですが、全く偏屈さはなく、身寄りのない見知らぬ死者のためにこれ以上寄り添ってくれる人がいるでしょうか?
死者が生きていたらどんなにか彼に感謝することでしょう。(実際ラストでそれが分かります)

この役者さん、「シャーロック・ホームズ」とか「M:i:Ⅲ」とか派手な映画にも出ているようです。
ちょい役でも強烈なのか?それとも地味すぎてどこに出ているのか分からないのか?確認のために見てみたくなりました。

※昨年、実際のアカデミー主演男優賞を取ったのは「博士と彼女のセオリー」のエディ・レッドメインです。確かに微妙な病期を演じ分けるなど、すごく巧かったです。
そしてやっぱり、私的2015ベスト「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」の主演チューリング役、ベネディクト・カンバーバッチにあげたいところですが、僅差でエディ・マーサンに主演男優賞を送りたいと思います。



次は助演男優賞です。
え〜と、助演ってことは主演じゃないよね?(あたりまえ)
すると、けっこう難しいわね。だってやっぱりインパクトあるのは、主演だもんね。
「セッション」の先生がものすごかったけど、あの人助演になるの?
それから主演が女性の場合、例えば「この国の空」の長谷川博己は助演になるのかな?
↑なんかブツブツ言ってますが、まっいいか、適当に選びます。

どこどこどこ…(主演では無かったのに、なぜか太鼓)

助演男優賞は「日本のいちばん長い日」の鈴木貫太郎首相役、山崎努で〜す。


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理由はこのすっとぼけた山崎努が好きだから。
「日本のいちばん長い日」では昭和天皇役のモックンもよかったです。
山崎努、そういえば「駆込み女と駆出し男」にも出てました。
爺ちゃんになってもがんばってくれてうれしい。

※現実のアカデミー助演男優賞はやっぱりこの人でした!「セッション」の先生、J・K・シモンズ。
まじ強烈すぎるよ、この人。「助演」という名称が全く合わないくらいに…


はい、次は華のある主演女優賞です。
あれれ、そもそも女優さんが印象に残る映画が少ないなぁ〜。
恋愛映画見てないし、やっぱりあの名前を思い出せなかった彼女か?それとも…
という訳で主演女優賞は「この国の空」の里子役、二階堂ふみちゃんにしました!

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二階堂ふみは「地獄でなぜ悪い」でも感心しました。
あれ〜この娘、こんなに色っぽかったっけ?と。
今回は色っぽいというよりも、娘盛りのギトギト感や生々しさが出ていて、細すぎるアイドルたちとは違う”若さ”にあふれていました。思わず自分にも娘時代があったことなど思い出してしまいましたよ。私も美人じゃないながら、わらわらと男の子が寄ってきたところを見ると、かってはそれなりにフェロモンなど出ていたのでせう。(なんちゃって、誰も読んでないと思って、かってなことを書いてます笑)

※昨年度の現実のアカデミー主演女優賞はもちろん、この人!「アリスのままで」のジュリアン・ムーア。
リアルな演技で見ているこちら(私)まで物忘れがひどくなっていました。(詳細はこちら)



はい、最後は、助演女優賞。この人!

「6才のボクが大人になるまで」のママ、オリヴィア役 パトリシア・アークエット

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この映画は本当に監督にとっても役者にとっても一生ものですね。
なんども絶対撮れないですもんね。
パトリシア・アークエットといえば、ニコラス・ケイジの元妻。
「トゥルー・ロマンス」のころは普通にきれいな女の子だった記憶がありますが、今やどすこいなお尻でママ感がよく出ていました。
そういえば「マドンナのスーザンを探して」とか「グランブルー」のロザンナ・アークエットはお姉ちゃんですが、最近見ないような。若い頃は魚顔のお姉ちゃんの方が断然キュートだった記憶があります。

助演女優賞は「この国の空」の工藤夕貴と富田靖子と迷ったくらい、「この国の空」の女優勢、みんなよかったです。
※現実のアカデミー助演女優賞は…あっ、同じじゃん!パトリシア・アークエットでした。


以上2015年、tontonアカデミー演技部門賞でした。

「ひつじ村の兄弟」 

cinema
01 /13 2016

rams.jpg rams3.jpg 


アイスランド映画は初めて見ます。
監督はこれが2作目という若手グリームル・ハゥコーナルソン。
荒涼とした大地に住む牧羊を営む年老いた兄弟。
隣り合って住むものの、40年も口を聞いていない不仲ぶり。
共に1人暮らしで、羊を家族のように慈しんでいる様子。
(羊もかわいいけれど)兄の飼っている牧羊犬ボーダーコリーのかわいいこと!

もうひたすら淡々と暮らしが描かれます。
切り替えの多い編集や、映画のお約束的省略に慣れた目には
このシンプルすぎる描き方がかえって新鮮でもありました。


以下ネタバレ注意

村の羊コンクールで兄の羊が1位、弟のは僅差で2位になる。
心底悔しそうな弟。
僅差の理由を確認しようと兄の羊を観察し、スクレイピーという
羊飼いにとって壊滅的な感染症にかかっていることを発見。
一転、村中が苦渋の全頭殺処分。2年間の牧羊禁止。
貴重な品種を守るべく、弟は地下室でこっそり数頭の羊を隠して飼う。
羊の病気のことが分かって以来、ますます兄弟の仲は悪くなっていて、
兄は飲んだくれて何度も凍死寸前。
雪の中で倒れている兄を発見。肥満体の兄を1人では持ち上げるのが大変なためか、クレーン車ですくい、そのまま町の病院前に落として行くシーンとか全体にユーモラス。

しかし弟が羊を隠していることが分かり、それが役所にバレそうになると40年口をきかなかった兄弟は協力して羊を隠そうと山を目指します。

真冬の暴風雪のすごさにどうなるのか?と手に汗握って見ていると、「えっ?ここで終わり!?」となります。
羊やボーダーコリーは無事なのか?
そもそもこの兄弟は助かるのか?
色々分からないままラストになりますが、40年口をきかなかった頭のはげた兄弟が、身体を温めるためとはいえ裸で抱き合うラストのこのシーンは不思議な感動を呼びます。

現代はシンプルに「RAMS」雄羊 

ところで、この映画の最大の謎はR15なこと。
羊の処分シーンも(直接的な描き方は)ないし、色っぽいシーンなど皆無。
ではなぜR15なのか???
まさかと思うけど、爺ちゃんお風呂上がりにすっぽんぽんで出てきますが、お風呂に水着来てたらもっと変だし、結局なぜR15なのか?それが最大のミステリーでした。

トンちゃんと早春お散歩 

dog
01 /11 2016
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今年のお正月はほんとうに暖かかったです。
この日もポカポカと暖かい日で、ご近所散歩をしていたらもう梅が咲いていました。
ブロッコリー、まだまだ旬なのに、花が伸びすでに抜かれて、畑はこんな感じです。
地元産のはもうおしまいなのかしら?

一転、今日は寒いです。
とたんにトンちゃん、ストーブの前でこの通り。
寝姿が限りなく子豚っぽい。


「黄金伝説展 古代地中海世界の秘宝」「始皇帝と大兵馬俑」

exhibition
01 /10 2016
上野の国立西洋美術館に「黄金伝説展」を見に行きました。
チケットを人からもらっていたのですが、見たら11日終了だったので、9日あわてて夫と出かけました。

「黄金伝説」展
黄金のアクセサリー類が今お店で売っていても全然違和感のないデザインで、会場には女性客が多いこともあり、ガラスケースをのぞいていると、まるでアクセサリー売り場にいるような気分になりました。
紀元前4〜6世紀ころのエトルリアの金細工技術がすごい。
0.15mmという大きさの金の粒をびっしり組み合わせた指輪やイヤリング。
これらは1930年代まで、どうやって極小のつぶつぶをくっつけたのか、分からなかったそうです。

紀元前14~13世紀の「ヴァルチトラン遺宝」
ブルガリアの農村で1925年見つかった金属の器類が当初真鍮の雑器と思われ畑に捨てられたけれど、大鉢を豚のエサ入れにしたところ、腹ぺこの豚がピカピカに舐めたため黄金と分かってビックリ!
この大鉢を「これが豚のエサ入れか」としみじみ眺めました。これらは3千年以上の眠りからブタ君によって目覚めたわけですね。
落語に「ネコのエサ皿」の話があったけど、動物にしたら入れ物がどんなに高価でもカンケーないか、とおかしくなりましたけど(笑)。


夫とお昼を食べた後、まだ時間が早いので、展覧会2件目にトライすることになりました。
夫は北斎の肉筆画が見たいそうで、もうすぐ終了する上野の森美術館の「肉筆浮世絵展」を見たがりましたが、私は「始皇帝と大兵馬俑」を見たかったので、別行動にしました。




「始皇帝と大兵馬俑」展

第1部は秦が辺境の西の小国から統一に伴って、洗練されていく様子を展示物で語る構成になっています。
音声ガイドを借りました。ナレーションは男性アナと檀蜜です。
そのおかげか、歴史音痴の私にも分かりやすかったです。
統一してからの重さを量る分銅とか、体積を測る升を全国に配布して、分量を統一。
「王」の上を表す「皇帝」と名乗ったり、中央官僚制を発明したのも始皇帝だとか?
「統一」って一口に言っても、具体的にどうしたのか分からなかったけれど、なるほどこういうことなのねとちょっと納得。

そして第2部が目玉の兵馬俑の展示です。
すごく迫力有ります。
実際の兵馬俑に比べたら、ほんの10体ほど並んでいるだけなんですけど、これが8000も並んでいる光景って想像しただけですごすぎます。

リアルすぎて、今にも動き出しそうな人びと。
顔も一人一人違う。
違うだけじゃなく、ある種アンドロイドよりも自然な人間らしさ!
紀元前200年前にこの造形力と技術力。
これ、8000体もあるそうなので、普通に考えると何人もの人が手分けして作ったんでしょうけど、でもそうしたらもっと出来不出来に差が出そうじゃないかな?このリアルすぎる造形力、すごく才能ある彫刻家がディレクターとして、全員の分をチェックしたのかな?とか色々想像してしまいました。

気に入ったのは跪射俑(きしゃよう)です。
今にも動き出して弓矢を射そうです。
本当に実在した兵士たちや官使たちをモデルに作ったのでしょうね。
2200年前に生きていた人びとに実際会えるような感覚です。
出口に実物大複製が並び、「兵馬俑と写そう」という写真撮影可のコーナーがあります。
1人だったので、兵馬俑と一緒に並んでの撮影はしませんでしたが、お気に入りの跪射俑(きしゃよう)君を撮影しました。



見終えて、ミュージアムショップをのぞくと、やたらフィギュアが並んでいて、さっきの[黄金展]とは対照的に若い男の子が多い。
売り場に長編漫画も置いてある。
タイトルは「キングダム」
ふ〜ん、始皇帝の漫画があるんだ。
巨大中国を統一して、その後2000年間、というか今だに続いている「中央官僚制」を初めて実施したにも関わらず、始皇帝が亡くなった後、わずか3年で秦が滅んだ、というのも人の世の儚さを感じます。
それって征服された国々も全然大人しく支配されていなかったってことよね?
世界が結局のところ、このようなものならば、これを「神去なあなあ」(2016-01-08)にするのは限りなく難しいんでしょうねぇ。
キングダムファンの人たちから見たら、そんな牙を抜かれて腑抜けた世界に魅力はない!って思うだろうね。
ようするに人は争いを止めることはできない生き物なのかしら?
おっと!兵馬俑展見ても、こんなこと考えるのは新年早々「世界平和」にかなり危機を感じているからかも。
選挙もろくに行かない人間だったくせに、最近おかしいな…
精神衛生に悪いから、もうニュース見るの止めちゃおう。


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追記:国立博物館平成館を出て、門に向かう途中、表慶館正面に4月からの予告看板が出ている。
見ると大きなコピーが「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」とあり、
さらに「輝きに隠された「命がけの物語」」と続く。
なんだ?この悲壮感ただようコピーは?と見るとアフガニスタンの黄金文化展の予告だった。
国境なき医師団がアメリカに誤爆されたのが昨年10月らしいので、まだまだ安定にはほど遠い状態なのだろう。
博物館のHPを見ると、アフガニスタンの文化遺産復興を支援するために企画された国際巡回展とある。
見に来よう。

展覧会のはしごはさすがに疲れました。
手術後ちょうど2ヶ月が過ぎたところ。
前回、美術館に行ったのが、ちょうど1ヶ月前。ブログを見ると、かなり疲れた様子。
この1ヶ月で確実に体力は回復しました。
夫は夕飯も外で食べて行こうと提案しましたが、私は急いで帰ってトンちゃんをお散歩に連れていきたい。
夕飯はいつでも冷凍庫にある豚しゃぶ肉を解凍して、お鍋にしました。
お鍋の季節は簡単でいいですね ♪

「神去なあなあ夜話」三浦しをん

book
01 /08 2016
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新年初読書完了本は「神去なあなあ日常」の続編、「神去なあなあ夜話」です。
三浦しをんは「舟を編む」が本屋大賞を取りベストセラーになりましたが、辞書編纂室の話はほぼ室内のため、山と森林が舞台の「神去なあなあ日常」の方が読んでいる最中の脳内環境は清々しく気持ちよかったことを覚えています。

映画「WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜」をこの年末、DVDで見ました。
「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」の矢口史靖監督は若者が何かを獲得していく成長談が上手いですね。
配役もぴったりで、とても面白かったです。
特に伊藤英明、今まで見たどの役よりも、この単純粗暴なヨキ役がピッタリ合ってました。
(原作では親方の清一はヨキと同世代でなので光石研では老け過ぎだが、長澤まさみ演じる直紀が清一にひそかに恋心を持つという設定自体を映画では削除してあるので違和感はない)

映画が面白かったので、続編「神去なあなあ夜話」を読みましたが、期待に違わず青春の爽やかさと微笑ましさでいっぱいです。映画を見た後なので、脳内キャスティングはバッチリでした(清一以外)。
「神去なあなあ日常」を読んだのは大分前なので、文体が主人公勇気のブログ、正確にはネットに繋がっていないPCに書いた日記形態だったことを忘れていました。
「みんな〜」と書いては、誰も読んでいないことを嘆き、空しさに襲われる場面が何度も出てくるのですが、その心情ちょっと分かるぞ、勇気(笑)
私のこのブログも読んでる人っておるんかいな?(コメントくれる友人約1名以外でね)
自分の備忘録として始めたくせに、誰も読んでないと寂しいという、ブログというもののサガ、じゃなくて人間の性ですかね。

それでも、自分の周囲には決してこのブログは話題に出しません。
昨夜、仕事帰りにママ友が取り寄せのお裾分けに来てくれて、玄関先でおしゃべりに花が咲きました。
病気のことをチラッと話したら、地声の大きいCさん、近所中響き渡る声で驚いていましたが、彼女も仕事帰りで、私も夕飯の支度中で時間がないので、「続きはまた今度」と別れましたが、正直一から話すのも面倒なので、このブログの「闘病編」教えようかな?と一瞬思いましたが、止めときました。
彼女たち子どもを通じて知り合ったママ友たちや、パートで知り合った友人たち、闘病記で出てきたMさんにもブログのことは教えてません。
ワン友でブログやってる人が何人もいるけれど、彼らにも話したことがない。
闘病記とワンコ編なら誰に読まれても構わないのですが、メインの映画と本の感想は、なんだか抵抗がありまして…
別にまずいことは何も書いてないけれど、普段、周りに映画や本の話はしないからなぁ、私。

もしかしたら、これは自分のダークサイドで、堅気の衆には知られたくないとか?
いえいえ、そんなことは思ってませんけれど(笑)、ではなぜ学生時代の友人KとTは例外なのか?

それはこの2人が私なんて足下に及ばない真性オタクだから(笑)

というのは本当(許せ!)ですが、主婦の顔しか見せていない友人には、こっぱずかしいのよね、たぶん。
以前ママ友たち6人でおしゃべりしてる時に、私が「竹野内豊って滑舌悪くていつまでたってもヘタクソだな」と悪口を言ったら、なんと私以外の全員がファンで、「ひど〜い!!!」と総スカン(笑)
正直、驚きましたね。そんなにいいか?竹野内豊?
竹野内豊は今は嫌いじゃないけど、福山でも同じ墓穴を掘った経験のある私。
「なに?あのヘラヘラした小生意気な小学生みたいな顔」といって、総スカン(笑)

じゃtontonは誰が好きなの?と聞かれて、「ジャック・ブラックとフィリップ・シーモア・ホフマン(デブ専か)」って言っても分かんないよな〜と気がつき、阿部寛と答えておきました(笑)
映画と本の趣味はさっぱり合わないけれど、ママ友たちとおしゃべりしている時の私が自分を偽っている訳ではない。
それでも、このブログは(オタクのKとT以外の)周囲の人たちとは共有できない気がして、そのくせどこかで誰かが「分かる分かる」と思ってくれることを期待してるのかもね。備忘録とか言ってても。
ふ〜、思わず、勇気の誰も読んでない空しさに共感して、長い前フリになってしまった。


まっ、そんなことは置いといて…
はじめに神去村の名前の由来になる神話が繁婆ちゃんから語られますが、この神話がとてもいいのです。
白蛇の神と村の娘が愛し合い、たくさんの子どもが生まれ(蛇7匹、人間7人)、やがて娘が年老い亡くなります。嘆き悲しむ神は妻の代わりを求めて、別の村娘と次々関係を持つものの、本当に好きおうたもん同士でないと本当の官能は得られないと悟り、妻の思い出を胸に遠い空の彼方へと去るのです。
この本当に好きおうたモン同士でないと本当の官能は得られないという神話のオチに、しわくちゃの繁婆ちゃんが遠い日の爺ちゃんとのことを思い出すシーンとか、すごくおかしくて微笑ましいです。
しかし私が感心したのはここではなく、白蛇の神様は村を去り空の彼方へ消える際に「俺はここから去るけど、俺の代わりにこの村を見守ってやってくれ」と隣の山の神オオヤマヅミさまに依頼するのです。
頼まれたオオヤマヅミさま、二つ返事で「よっしゃ」と引き受け、それ以降、この村は神去村、山は神去山と呼ばれるというお話です。

なんせ初詣で普通のおばはん(私)が「世界平和」を祈ってしまうくらい、不穏な現在の世界を思うと、神去の神様たちの「もう隠遁するから、うちんとこも見守ってや〜」と頼まれると、「よっしゃ」と了解する隣の神様。なんだかいいなぁ〜としみじみ思ってしまいました。
同じ神様を信じていても◯◯派と△△派で争う世界の宗教。
イスラム教とキリスト教だって結局同じ神様を信じているんだよね?唯一神なんだから。
(中東の紛争は宗教だけのせいではなく、100年前の植民地政策に混乱の元があるらしいですが)
世界中の人がこの神様たちみたいに「なあなあ」の精神を持っていたら、もっと平和はたやすいと思います。
「なあなあ菌」でも「神去ウィルス」でも作って、世界に広められないもんでしょうかねえ。


また、この続編では昔、村で起きた悲劇を勇気が初めて知ったり、直紀との関係も少しずつだが進展していき、勇気は村の一員としてより深くかかわっていきます。
生まれ育った横浜ではいつも何か面白くなく、やる気のない勇気でしたが、コンビニもない携帯の電波も通じないこの村では、山の仕事の奥深さに気づき、またその仕事に誇りを持ち、生き生きと生活する様子が伝わってきます。
世代の違う人々がチームを組み、お互いの信頼が欠かせない林業の仕事。
1番年寄りの三郎じいさんがどんなに晴れていても「もう上がろう」と言うと、村に戻ってきたとたん雷雨になるという常に自然との共同作業でもある。
一見軽くてふざけた小説ながらも、1本の木に対しても畏怖の心が人々にあり、常に自然に対して畏れを持って生きていることが伝わってきます。
そういう部分が翻って、都会で暮らす我々の生活を振り返るしくみにもなっていて、三浦しをん、読みやすいだけじゃなく残るものがあるのよねぇ。
西加奈子には残念ながら、それが感じられなかったけれど、まだ1冊しか読んでないので分かりません。

もちろん、これはユートピアとしての田舎で、実際の田舎はこんなものじゃないのかもしれませんが、少なくともこの本の中で「神去村」は生き生きと息づいていると思います。
こういう本を読むと、旅行に行けないときでも、すがすがしいフィトンチッドも香ってくるようで、とても楽しい読書体験でした。

PS. 今見たら、昨年の読書は殺人(「ナオミとカナコ」)に始り、殺人(「怒り」)に終わってます。
入院中にもグロい小説読んじゃったり、ガン告知直後に超暴力映画「キングスマン」見てたし、ちょっと無頓着なとこあるから、今年はもっと自分自身に気を使ってあげようと思います。


2015年に見た映画一覧 & ベスト3

cinema
01 /05 2016
2015年映画館で見た映画は下の通りです。(うち「この国の空」はDVDですが、公開前の試写用のため入れておきました。)
1月から鑑賞順になっています。
大体昨年と同じく月に2本の鑑賞のため、映画好きというには少なすぎますが、見て損した!時間のムダだった!というものは幸いありませんでした。

「ビッグ・アイズ」 監督:ティム・バートン

「KANO 1931海の向こうの甲子園」 監督:マー・ジーシアン 製作:ウェイ・ダーション

「6才のボクが大人になるまで」 監督:リチャード・リンクレイター

「アメリカン・スナイパー」 監督:クリント・イーストウッド

「おみおくりの作法」 監督:ウベルト・パゾリーニ

「博士と彼女のセオリー」 監督:ジェームズ・マーシュ

「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」 監督:モルテン・ティルドゥム

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇蹟)」 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

「セッション」 監督:デイミアン・チャゼル

「ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男」 監督:テイト・テイラー

「駆込み女と駆出し男」 監督:原田眞人

「アリスのままで」 監督:リチャード・グラツァー/ワッシュ・ウェストモアランド

「ラブ&ピース」 監督:園子温

「この国の空」 監督:荒井晴彦

「日本のいちばん長い日」 監督:原田眞人

「あの日のように抱きしめて」 監督:クリスティアン・ペッツォルト

「チャイルド44 森に消えた子供たち」 監督:ダニエル・エスピノーサ

「ヴィンセントが教えてくれたこと」 監督:セオドア・メルフィ

「天空の蜂」 監督:堤幸彦

「キングスマン」 監督:マシュー・ヴォーン

「探検隊の栄光」 監督:山本透

「ホワイト・ゴッド」 監督:コルネル・ムンドルッツォ

「007スペクター」 監督:サム・メンデス


上から順にタイトルを見て、面白かったor素直に感動したのは、

「KANO 1931海の向こうの甲子園」
「6才のボクが大人になるまで」
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇蹟)」
「ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男」
「天空の蜂」
「キングスマン」


見た直後でなく、後からじわじわ来たり、なんとなく忘れられない印象を持ったのものは、

「アメリカン・スナイパー」
「おみおくりの作法」
「この国の空」
「日本のいちばん長い日」


そして2015年、私的ベスト3は次の通りです♪

No.1「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」

No.2「KANO 1931海の向こうの甲子園」

No.3「キングスマン」
  
No.3「ジェームス・ブラウン」
  
No.3「6才のボクが大人になるまで」


enigma.jpg kano.jpg
 




「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
(友人曰く)不憫萌えの私の好みにバッチリハマりました。
空気読めない天才の孤独が泣けます。3つの時制を交互に展開する編集も好みです。
当時としては珍しい女性の暗号解読者ジェーンがこの物語の救いとなって描かれているところもよかったです。
これが2015年私的ベストです。

「KANO 1931海の向こうの甲子園」
私は普段野球はまず見ません。
野球好きな子どもが帰省してテレビを独占されるとイライラするくらい苦手なんですが、この映画は本当に素直に感動しました。実話ですが、ジャンル的にはスポ根なんですけどね。
姉の本の虫H子は意外にもスポーツ観戦が趣味で、私がスポーツは基本見ないと言ったら「人生の大きな楽しみの1つを知らないかわいそうなヤツ」と言われたことがあります。
確かにこの映画のような感動を受けるのだったら、スポーツ観戦を全くしないのは、大きな損をしているのかもしれません。

「キングスマン」
これは肺がんの診断がくだされたすぐ後に見ました。
かなりへこんでいる時に見た訳ですが、一時現実を忘れるほど、まあ面白くて楽しい映画でした。
小物やファッション、「マナーが紳士を作る」というセリフに現される往年のスパイ映画へオマージュを捧げたこの映画。気が利いていて、おしゃれで、テンポがよく、荒唐無稽。
しかしこういう時にこれ見て面白がっていいのか?と後ろめたく思うほど、威風堂々の例のシーンを始め、めちゃくちゃな映画でもありました。
それでも暴力シーンも血が流れる訳でなく、人間が打ち上げ花火と化すバカバカしさ。
まさに映画的楽しさにあふれた作品だと思います。


PS.しまった、しまった。
「6才のボクが大人になるまで」を入れるのを忘れていました!
いきなりですが、「キングスマン」「ジェームス・ブラウン」「6才のボクが大人になるまで」は同点3位に訂正させていただきます。

「スターウォーズ/フォースの覚醒」& お正月

cinema
01 /03 2016
あけましておめでとうございます。
今年も映画と読書の備忘録、ボケ防止をかねて続けたいと思います。

お正月、兄弟が集まりました。
ともかく私の周りは夫と、近所に住む本の虫H子を始め、飲んべえだらけのため、飲み過ぎには注意しました。
今年の目標、健康第一。
但し、年に1、2度しか会わない男兄弟のS生夫婦が来た時には飲み過ぎてしまいました。
なぜならこのS生、私ら姉妹と違い、贅沢好きでやたら高いうんちくワインをあれこれ買ってくるので、意地汚い私はここぞとばかり飲んでしまいました。
でも正直言うと、高かろうが安かろうが、ワインの味なんて分からないんですけど。(ビンボー症って悲しいですね)

近所の神社に初詣に行きました。
昨年思いがけない大病をした私が願ったことは、もちろん家族の健康とそれから、「世界平和」です。
病気をして悲観主義者になったためなのか?「世界平和」を神様に願うのは初めてかも知れません。


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さて、新年開けて初映画館は「スターウォーズ/フォースの覚醒」です。
友人Tがもらったタダ券のお裾分けで鑑賞しました。
「スターウォーズ」最初のエピソード4は1977年。面白かったけれど、特に思い入れはなかったです。
覚えているのは'80年のエピソード5「帝国の逆襲」を歌舞伎町のオールナイトの1回目を見て終電に乗る予定が狂い、朝まで繰り返し見るはめになったこと。
あの頃、よく歌舞伎町のオールナイトに映画を見に行ってたのですが、当時は安全だったのでしょうか?それとも私が無頓着だったのかしら???
SWに思い入れはないけれど、このエピソード4〜6(1977〜1983)はとりあえず面白かったのですが、同じルーカス演出の1〜3(1999〜2005)はどうも演出が頂けない印象でした。
今回のエピソード7はとりあえず昔の4〜6のノリに近いものを感じました。
そういう意味ではモタモタ感や取って付けたドラマ感は無かったので、普通に映画としては面白くできているのではないでしょうか?
しかし悲しいかな、こちらがいかんせん年を取りすぎたせいか?もう突っ込みどころの方に目がいっちゃって、終わったあとの友人Tとの会話はSW好きな方には聞かせられません。

ネタバレ&SW好きな方、要注意

「SWが一言で言えば”アナキンのこじらせ人生一代記”っていうのは定説らしいけど、孫子の代までこじれてて、次回はイトコ同士の戦いになりそう?どんだけはた迷惑な一族だっちゅーの!」
「星ごと吹っ飛ばされてる人たちたまらんでしょ〜」
「ルークもハン・ソロの息子の教育に失敗したからって引き蘢って行方不明ってどんだけメンタル弱いねん!」
「ハンソロの息子、頭来たからって物に当るなー!計器がこわれるだろ」
「要するにこれって子育て失敗談ってわけ?」
「おじいちゃん(ダースベイダー)のマスクに向かってハンソロの息子が悪の誓いを立てるとこで、安倍首相を思い出しちゃったわ」

とまあ、こんな感じです。
分かったことは、エピソード5でハンソロが冷凍にされる直前、レイアの「I love you」の告白に「I Know」と答えたセリフに胸キュンとなった娘たちはもはやいないということですね(笑)


tonton

映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。