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キルト展「 東京国際キルトフェスティバル」

exhibition
01 /23 2015
後楽園まで歩いていけるところに住むHさんから、「チケットが2枚あるけど、よかったらキルト展行きませんか?」とのお誘い。
このキルト展、2年前も別ルートからチケットをもらって、どんなものか行ってみてビックリ!
水道橋から続くおばさんの行列。
「なに?氷川きよしのコンサートとか?」などと一瞬思ってしまった記憶があります。
2回目の今回は別に驚きゃしませんが、やはりすごい人の数、おばさん率99%。

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前回見たときは布を絵の具代わりに描いた現代アート的な作品が多かった記憶があるのですが、今回はオーソドックスなキルトが多いような印象を受けました。
布やハンドメイドのお店がたくさん出ていて、こちら目当ての人も多いようです。
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あっさり見て、Hさんとカオマンタイ専門店でランチ。カオマンタイはシンガポール風チキンライスのことでタイ米を買ってきて、炊飯器でよく作ります。簡単に作れて人が集まる時なんかに便利です。
その後、文京区のHさん宅でご主人の淹れてくれたおいしいコーヒーをごちそうになり、おしゃべりして帰りました。
全然関係ないけど、Hさんちの近所は文京区の古くからの住宅街なのに、住宅街の路地まで歩道が整備されてて道路がいいのがうらやましい。







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金子まり ライブ

music
01 /21 2015
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私の生活にはほとんど音楽はありません。
夫がクラシック好きのため、音質のいいコンポもありますが、私は関心がないのでCDかけるのも年に数回といった状態です。
若い頃はよくコンサートやライブハウスに行きました。
それも音楽を聞きに行くというより、人ごみに戯れに行っていたようにも思えます。
ライブなんて本当に久しぶりです。
付き合いで行ったのですが、実は今個人的に忙しかったこともあり、初対面の人々と話したりお酒を飲むのも、日曜の夜に遠方まで出かけるのも、少々おっくうでもありました。
でも結論からいえば、行って本当によかったです。
初対面の人々も主婦の生活では会えない変人ばかり(失礼)で楽しかったのですが、やはり金子まりさんの歌がとても気持ちよく、パワフルかつハスキーな声のリズム&ブルースが心に染み込むようでした。
今回のジャズピアニストの男性との競演は初めてだそうですが、いい感じで気を使っている金子まりさんの人柄が垣間見えました。
ライブハウスの経営者が知り合いなのですが、「若い頃から金子まり、好きだったんだ?」と尋ねたら、顔をくしゃくしゃにして笑い「うん、だから今日はすごく幸せ」と言ったのが、私よりも年上のおっさんのはずなのに、相変わらず少年で、99%おばさんでできている私にはちょっと羨ましい気もしましたよ(笑)


2014年私的ベストテン その3

cinema
01 /20 2015
どうもブログというものに慣れていないため、こんな風にダラダラと同じ話題で書いていいものやら?
でもおそらく誰も読んでないと思われ、自分の備忘録だからいい事にしましょう。

ここまででベスト5の感想をかきましたが、
次は2014極私的ベストテン第6位〜10位

『her 世界でたった1人の彼女』
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
『ローマの教室で』
『荒野はつらいよ』


『her 世界でひとつの彼女』

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近未来を舞台にしたSFラブストーリー。
ホアキン・フェニックス演じる主人公が恋する相手は”OS”。
OSに恋する話は一見奇抜なようで、意外やそれほど無理がありません。
現実に学習型の人工知能(AI)が開発されつつありますが、生身の人間よりも話が弾み、繊細に相手の声の調子まで捉え、高度な会話をするOS。

以前、銀座のママは新聞を隅々まで読んでて、相手に合わせた会話ができることが美人である以上に必要だと聞いたことがありますが、
夫の話なんぞ聞いてなくて無愛想に空耳アワー並みにKYな返事してくる妻と、檀蜜の声で一番言ってほしいこと言ってくれるスマホがいたら、そりゃあんた、スマホに惚れるおじさんがいても不思議じゃないかもです。(KY妻はお前か?って。さあどうでしょ?)

でもこの映画、繊細そうな顔して実はけっこう怖い映画のような気もしました。
相手の趣味、購入履歴、見ているサイトからその人の思考をさぐり、レコメンドサービス(っていうんだっけ?)してくるのはネットで買い物したことのある人なら誰でも知ってる事。
それに慣れちゃっているけれど、これがもっともっと高度に分析できるようになると、OSとの会話によって気がついたらすっかり洗脳されてたり、ってのも有りじゃない?かと。

そんなややこしい話じゃなくても、30年前の自分が今の電車に乗ったら、ほんとにびっくりするだろうなぁ〜と先日電車で周りを見渡してフト思いました。「みんなちっこくて薄い箱もって、それをじっと見ながら、指でなぞってる!一体なにやってんの〜!?」と。

そうそう、この映画を見た後、友人Tと私はiphoneで「siri」を試したのは言うまでもありません。
iphoneをお持ちの方はぜひお試しください。ちょっとびっくりして笑えます。

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『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』はコーエン兄弟の映画です。
コーエン兄弟、私は好きな映画と全然だめな映画が分かれてて、世間で評判も高くアカデミー賞をとった『ファーゴ』は本当に苦手で、見た事を後悔したくらいです。
対して『赤ちゃん泥棒』は見るからに低予算映画ですが、大好きで20回くらい見てるかもしれません。

で、『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』です。
なんかダラダラしつつ不思議な面白さに浸れる映画でした。
(見てから時間が経っているので、詳細は忘れてしまったのですが)歌手を目指す主人公は自分の歌いたい歌は売れない模様。
生活のために船員になろうとするも船員免許を無くしたり、女友達を妊娠させてしまったり、預かった猫が逃げてしまったり、小さなアンラッキーが積み重なるものの、どこか深刻な感じにはならず、といってコメディでもなく。
印象としては『八方塞がり』な1960年代青春ドラマ。
しかし「青春ドラマ」という言葉のイメージとはこれまた異質です。
主人公も周囲もちょっと変な人だらけ。(コーエン兄弟の映画はみんなそうですが)
初めのシーンがラストに繋がる構成ですが、全然スッキリさせてくれないまま、ボブ・デュランの登場を暗示させて、映画は終わります。
おそらく主人公の夢が叶うことは無いままでしょう。
でもそれが大多数の青春。
そうそう!この映画には猫が2匹出てきますが、猫に興味の無い私から見ても、めちゃかわいい♪

その他の
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
『ローマの教室で』
『荒野はつらいよ』
は「2014年私的ベストテン その1」で触れましたので省略。

ベストテン以外では
『ゼロ・グラビティ』
これは怖かったです。
まさに「宇宙ひとりぼっち」という究極の孤独が味わえる映画でした。
こういう映画は映画館で見なくてはダメだと思います。
暗闇で、できたら最新音響システムで見てこその映画でしょう。

『ブルージャスミン』
ケイト・ブランシェットが迫力の演技です。
彼女の着ている服がすばらしい。ベージュのタイトなワンピースの素敵なこと!

『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』
パガニーニ役のディヴィット・ギャレットはバイオリニストで、全部彼が演奏しているのだそう。
パガニーニはこの時代のロックスターで、若い女の子たちがキャ〜といってバタバタ失神しちゃうとこが面白い。

『グランド・ブダペスト・ホテル』
この監督の映画はいつも、1シーン1シーンが絵本のイラストみたい。
戦前のオーストリア?のホテルが舞台で、美しいイラスト的映像の中に、ナチスに併合される時代が描かれていると思えるのものの、正直、文化も歴史も分らない私は可愛い画面に目が釘付けでした。

『小さいおうち』
これは原作がとても面白くて期待して見た映画です。
女優さん二人はぴったりでとてもよかったです。
ただもう一つ物足りなく感じたのも事実でして、それは原作で最も印象に残った次の部分。
当時の日本人が戦争開始を歓迎し、戦勝パレードがどんなにか楽しかったかという話。
そこが台詞で簡単に説明されて終わりなのが残念でした。
やはり華やかな戦勝パレードに心浮き立つ主人公たちを映像で見たかった。
原作者はそこを1番書きたかったと思うのです。
当時の人々は戦争に巻き込まれた被害者なだけじゃなく、自分たちがそれを望んだのだということを。

以上、2014年見た映画の私的ベストテンでした。

ルシアン

追加に一つだけ、DVDで見た『ルシアンの青春』について。
2014年ノーベル文学賞を受賞したパトリック・モディアノの原作脚本ということで、図書館でDVDを借りました。みんな同じ事を考えるのか、DVDは人気でずいぶん予約が入っていました。
1973年フランス映画。監督ルイ・マル、美しい音楽はジャンゴ・ラインハルト。
私は中学生?でこの映画を映画館で見ています。
フランスの田舎を自転車で走る場面が美しく覚えているものの、当時の私にとって面白くない映画でした。
10代の女の子にとって17才のフランス人少年が主演と聞いて、当然ハンサム君を期待して友人と見に行ったと思うのですが、このルシアン君、もう全然かっこよくないばかりか、性格めちゃ悪い。10代の女子にはガックリな映画でした。

しかし年は取ってみるものです。
相変わらず時代背景には疎いものの、第2次大戦中フランスがドイツに併合された事くらいは今は知っています。
しかしそういう事よりも、ルシアン君の心情が手に取るように分るのです。
映画公開時にはルシアンが初め小学校の恩師に会いレジスタンスに入ろうとするものの断られて、たまたまドイツ警察に誘われるとペラペラと恩師の情報をしゃべりドイツ側に入ってしまうのが、もう訳が分からなかったのですが、今はその気持ちがよく分ります。
街の病院の雑役夫として働き、休みに近隣の村に帰ると母は父の留守中に村の顔役の愛人になっており、息子を邪魔にします。居場所のない彼は鳥やウサギを狩って憂さ晴らしをするシーンが続きますが、このルシアン役は素人で映画など見た事もない田舎の少年を抜擢したのだそうです。だから狩りの腕前は本物なんですね。
(そういえば「悪童日記」の双子も寒村の少年たちだそうで、薪割りが堂に入ってました)
たまたまドイツ警察に呼び止められ、ドイツ警察の手先になったとたん、ルシアン君、ふてぶてしくも生き生きとして、フランス人を取り締まります。
目をつけたユダヤ人少女の家に押し掛け、ほとんどストーカー。
家族ごと命を握られてる彼女に拒否のしようもありません。
ルシアン君、どうしようもない奴です。
でも居場所も教養も愛情も無かった彼が天から降ってきたように手に入った「権力」というおもちゃに夢中になるのは無理もないことだと今の年なら思えます。
それに彼は心底の悪ではないので、ユダヤ人少女を本当に愛します。
ただその愛し方は相手を尊重するやり方を知らない愛し方に見えます。おそらくそういうものは人は育つ上で学習するものなのでしょう。
中坊の私には見えなかったものも、今の年で見たら、美しくも悲しい映画として生涯心に残る映画になりました。


今気がついたのですが、今年は戦後70年ということもあり、またテロだの憲法改正だので我々の生活が曲がり角にあることを、表面的には無関心な生活を送っているようで、心のどこかで引っかかっているのかもしれません。
第2次世界大戦を扱ったり、時代背景になっている映画が妙に印象に残りました。
「フューリー」は戦争そのものを
「悪童日記」「グランド・ブタペスト・ホテル」「小さいおうち」「ルシアンの青春」はその時代を
そして「誰よりも狙われた男」は現在進行形のテロの時代を描いています。
たかが映画、されど映画。
ここで一言、気の利いた落ちの一文を書きたいけれど、な〜んも思いつかんわ。ほじゃまた。



2014年私的ベストテン その2

cinema
01 /12 2015
2014年鑑賞映画ベストテン

ベストテン続きです。
「悪童日記」こちら
「ネブラスカ」その1を見てください。

『鑑定士と顔のない依頼人』

鑑定士

天才鑑定士が姿を見せない女性からの謎めいた鑑定依頼に翻弄(ほんろう)されていくミステリー。
主人公は天才的な鑑定で名声と財を築いているが、人間に対しては完全に閉じている人。
そんな彼がミステリアスな鑑定人に翻弄され、やがて少年のような瑞々しい初恋をするお話。
ネタバレはやめておきますが、見終えた後、最終的に彼は幸せか?否か?で、友人Tと論争になりました。
この映画のラストは賛否両論あるでしょうが、愛を知って幸せだったというTと、「いや〜オタクはオタクのままでよかったんじゃない?」という身も蓋もない私。
このように、作り物のはずの人間の気持ちをあれこれ推察できるのも映画の面白いところ。
でも最後の最後のシーンの表すものはやはり彼の気持ち。(あまり分りやすい形ではありませんが)
だから正解は友人Tの方でしょう。

『誰よりも狙われた男』

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2014年薬物過剰摂取で46才で亡くなったフィリップ・シーモア・ホフマンの遺作にして主演作。
フィリップ・シーモア・ホフマンはお気に入りの俳優で、まだ40代。本当にいい俳優なのに残念です。
彼の遺作ということで見に行きましたが、期待以上にスリリングで息を詰めて見てました。
ジャンル的にはスパイサスペンスで、政治的背景だの世界情勢だのにさっぱり無知な私には、このスパイものというのは大体難しいのですが、これはほんとに面白いです。

ちょうどフランスでイスラム過激派によるテロが起きたばかりですが、主人公はドイツ諜報機関の対テロチームリーダー、舞台はハンブルグ。この映画は銃撃とかカーチェイスとかアクションで見せるのではなく、行き詰まる駆け引きが緊張の連続で目が離せません。
過激派が敵のはずなのに、ラストの主人公の咆哮はイスラム過激派に向けられたものではない。
ドイツ諜報機関やCIAのやり方は敵を殲滅するやり方。まあ単細胞タイプ。
対する主人公のやり方は敵を見逃しつつ(敵ともある種の信頼関係を結び)資金の流れを掴もうとする高度で難易度高い大人のやり方という気がしました。
だから神経使ってせっかく積み木を積み上げていったのに〜…、ラストもうホフマンと一緒にウォ〜って感じですよ。

フィリップシーモアホフマン

フィリップ・シーモア・ホフマン、ほんとにいい俳優です。
白くてぶよぶよしてて、でもかっこいい(とは誰も賛成してくれないけどね)。
ご冥福をお祈りします。

2014年ベストテン6位〜10位は「その3」に続きます。

2014年映画私的ベストテン♪その1

cinema
01 /11 2015
年末に始めたブログですが、ちょこちょこっと空いてる時間に書くつもりが意外と難しく、書き始めると1時間くらいあっという間に経ってしまうのが想定外でした。まぁそのうち早くなることを期待して続けてみます。
今更ですが、新年あけましておめでとうございます。

月に2〜3本の映画鑑賞のため、ベストテンするほど観ていないのですが、2014年極私的ベストテンを選んでみたいと思います。
……と思ったものの、まず何を見たのか?この1〜2ヶ月のものしか思い出せません(汗)

でも大丈夫、私は映画のチケットを一カ所に取ってあるのです。(捨てちゃったのもあるけど)
で、調べた結果がこちら⬇これはすべて映画館で見たものです。

1月 「ゼロ・グラビティ」
   「ブランカニエベス」
2月 「鑑定士と顔のない依頼人」
   「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
   「小さいおうち」
3月 「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」
   「はじまりは5つ星ホテルから」
4月 「エヴァの告白」
5月 「ブルージャスミン」
   「アナと雪の女王」
6月 「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」
   「グランド・ブダペスト・ホテル」
   「チョコレートドーナツ」
        
7月 「her 世界でひとつの彼女」
   「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」
8月 「めぐり逢わせのお弁当」
   「グレート・ビューティー」
9月 「TOKYO TRIBE」
   「複製された男」
10月「アバウト・タイム」
   「誰よりも狙われた男」
   「荒野はつらいよ」
11月「ローマの教室で」
12月「フューリー」
   「ストックホルムでワルツを」
   「悪童日記」

こうして見ると、シネコンのロードショーと単館系が半々みたいです。
期待が大きすぎてちょっとガッカリのものもあれば、期待も事前情報もなく見て感動するものもあります。

前者は「ブランカニエベス」と「グレートビューティー」
どちらもいい映画だと思いますが、
「ブランカニエベス」はスペインのモノクロサイレント映画でタイトルは「白雪姫」。
意地悪な継母から逃れ、サーカス団の小人に助けられた白雪姫が女闘牛士になる話です。
相当変わった映画ですが、その発想が1番の面白さという気がしました。

「グレートビューティー」は評論家絶賛の映画で、アカデミー賞もとりました。映像は確かに美しいです。
でもインテリセレブの人々の夜ごとの乱痴気騒ぎはだんだんもうちょっと別な遊び方はないのかしらん?と思ってしまいました。忘れられない初恋の人の台詞もちょっと肩すかしだったなぁ。

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乱痴気騒ぎといえば「ウルフ・オブ・ウォールストリート」も同じで、こちらはずっとお下品バージョンですが、そんなにお金があるのなら、もう少し創造的なことに使えばいいのにと余計なお世話を考えてしまうほど。
ただしこちらは「グレート」と違い、あまりのバカバカしさに、ある種の爽快感すらありました。
それになんといってもディカプリオが楽しそうにバカ騒ぎを演じているのが見ているだけで楽しいです。


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ついでにバカバカしい枠(?)から、園子温監督「TOKYO TRIBE」。
「花子とアン」ではすてきな旦那様役の鈴木亮平がパンツいっちょで極悪暴力男を演じていて、もうバカバカしすぎて面白かったです。
園子温監督はこれと「地獄でなぜ悪い」しか見ていませんが、過剰感が特徴で見る側がもう少し年を取ると、おそらくエネルギーがたりなくて付いていけなくなる予感があります。が、今のところ、まだまだ面白がれるから大丈夫(なにが?)


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さらに「荒野はつらいよ」も下品さとバカバカしさでは負けていません。
これはとても楽しい映画で、こういう映画を見るとバカバカしいことに頭を絞って全力で作ってる監督や制作の人々に敬意を感じます。危機的状況をオタク知識で乗り切るところも好感が持てます(笑)
私はドタバタコメディが好きと言う訳では特になく、この主演監督のセス・マクファーレンは「テッド」が大ヒットしましたが、こちらはさっぱり乗れませんでした。

話がそれましたが、後者の、期待せず見て心をとらわれた映画は「ネブラスカ」と「ローマの教室で」です。
前者はボケ始めた老人とその家族の物語、後者はローマの庶民的な中学校の話。
どちらも派手な演出はなくて、いわゆる感動系の甘い人間ドラマでもなく、淡々とした日常の中に人間をみつめる眼差しが暖かくて好感を持てました。

ネブラスカ
「ネブラスカ」はボケ気味の無骨な父が、詐欺ダイレクトメールで100万ドルが当ったと思い込み、説得しきれずしかたなく付き添う長男と1500kmの旅をするロードムービー。
途中両親の故郷を訪ね、その過去を息子は知ります。あらすじはそれだけといえばそうで、これといった事件も起きないのですが、この主人公の父が演技とは思えないほど老人の持つすべてを見せる感じがすごいんです。
まだ若い(uso)私には分っていないかもしれませんが、人生に対するあきらめとか未練とか、もしかしたらアメリカならではの人生のむごさもあるのかな?と。
年寄りで貧乏な主人公はアメリカの価値観で見れば「人生の敗者」。その感じがボロボロの外観からにじみ出ているのです。
途中立ち寄る故郷の旧友たちもいい感じのお年寄りではなくて、100万ドル当ったという話を聞いて目の色を変えて群がり、力づくで奪おうとするものまで出てきます。
国の隅々まで「お金が一番」の価値観に染まっているアメリカという国を見たような気がしました。(日本は違うと思いたい…)
後半、老妻や次男も加わり、家族の映画になります。
この妻がまたすごい。口やかましくて下品で(自分のことは棚にあげて)こういう女性が奥さんやお母さんだったらたまんないなぁ、と思ってしまった。
だけど見ているうち、彼女のこの強さも必要なものだったように思えるところがまたいいのです。
一見お互い敬意も愛情もなさそうで、美しく年を重ねた夫婦とは言い難いのですが、最後は不思議と暖かい気持ちになれます。
しかたなく一緒に旅する長男の、父を見る目も変わってきて、親孝行をする場面は胸が熱くなります。

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「ローマの教室から」は反対に若者(というか子ども)がたくさんでてきます。
主人公は教員補助の若者。様々な困窮家庭の子どもも出てきて、イタリアの現実も見えてきます。
でもこの映画で一番印象に残るのは、若い頃は情熱をもっていたけれど今や根性ねじ曲がった1人の老教師です。彼が若い頃の情熱を思い出すエピソードがとてもいいです。

この調子で全部感想を書いているときりがないので、いきなりですが、
2014年、トントンのベスト5は次の通りです。

「巡り逢わせのお弁当」
「悪童日記」
「ネブラスカ」
「鑑定士と顔のない依頼人」
「誰よりも狙われた男」




順位は決められないのですが、無理矢理ベスト1を選ぶとしたら「巡り逢わせのお弁当」でしょうか?
インド映画ですが、太めのヒロインとおっさんにしか見えないインドスターが歌って踊る従来のインド映画ではありません。公開当時、インドの小津安二郎とか言われていましたが、本当にしみじみとした、妻を亡くした初老の男と若い主婦とのほのかな心の交流の物語です。
あの人口の多いエネルギッシュなインドでこれってヒットしたの?と心配になるほど、派手な事件も恋愛もなく、あくまで抑制の効いた繊細で余韻の残る映画です。
でも退屈ってことは全然ないですから、映画を見慣れていない人にもお勧めです。
なんといってもインドの生活が新鮮で面白い。
毎日夫が出勤した後、主婦はお昼ご飯を作って5段くらいあるお弁当箱に詰め、お弁当配達人に渡すのです。
このお弁当配達人の仕事を追う辺りはドキュメンタリータッチで、へ〜の連続。本当に面白い♪
初老の男の後任になる若い男は初め図々しいやつかと思いきや、けっこういい奴で、彼の結婚式を通じて、かの地の結婚事情も伝わるし、通勤風景だけでもその人の多さとエネルギーに圧倒されます。

反面、初老の男が一人暮らしの家に帰って隣家のにぎやかな夕食の声を聞く場面など、しんみりします。
こんな地味な素材で見ている者の心をしっかりと捉え、後を引く映画はそれほど多くないと思います。
若くはない人々に特におすすめで、これが本年私的ベストです。
長くなってしまいましたので、続きはまた後日。



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映画と本の備忘録。…のつもりがブログを始めて1年目、偶然の事故から「肺がん」発覚。
カテゴリに「闘病記」も加わりました。